電気磁気学Ⅰ

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気磁気学Ⅰ
科目番号 0045 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 電気磁気学,コロナ社,石井良博 著,応用数学,大日本図書, 碓氷 久ら 著
担当教員 竹下 慎二

到達目標

1. 静電界の基本法則に基づいて、電気工学に現れる電気・磁気現象を説明できる。
2. 第2種、第3種電気主任技術者認定試験に出題される静電界に関する問題のうち60%を解く
ことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
静電界の理解ガウスの法則を理解し、電界分布・電位分布の概形を描ける。ガウスの法則を用いて、電界を求めることが出来る。ガウスの法則を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
電気工学の専門科目を理解するために、電気磁気現象の直感的かつ数学的理解を目標とし、電気情報工学科の専門科目を学ぶための基礎を築く。本学年では、第2学年で学んだ静電界の知識をベクトル表記を用いて定式化し、主に静電界に関する学習を完成させる。また、次年度への導入として、静磁界の源である電流の定義についても学び、静磁界の基本を学ぶ。
授業の進め方・方法:
主に板書・パワーポイントを主体として授業を進める。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電荷、クーロンの法則 電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力などを計算できる
2週 電場 電場の定義を理解し、簡単な電場の計算ができる。
3週 ガウスの法則 電場の計算を簡単にするガウスの法則を理解し、計算できる。
4週 電場 例題解説 様々な場合の電場の解き方を理解する。
5週 電場のする仕事、電位と電場の関係 電場中の電荷を動かすことによる仕事と電位の定義を学ぶ。
6週 電位 例題解説 電位の計算ができるようになる。
7週 演習 電場・電位についての演習問題を60%以上解ける
8週 小テスト 電場・電位についての問題を60%以上解ける
2ndQ
9週 導体の性質 導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。
10週 静電容量 静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。
11週 キャパシタの接続・充電、静電エネルギー コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、合成静電容量の計算が出来るようになること。また、コンデンサに蓄えられるエネルギーの計算ができる。
12週 電気双極子 電気双極子が作る電位や電場を理解する。
13週 電気影像法 電気影像法による電場・電位の計算が出来るようになること。
14週 演習 演習問題を60%以上解ける。
15週 期末試験 期末試験
16週 テスト返し、誘電体と極性分子 テストを返却し、前期のまとめを行う。誘電体の定義や静電容量が増加するメカニズムを理解できること。
後期
3rdQ
1週 電束、誘電体の境界面の条件 電束、電束密度や、異なる誘電体の境界面での電界の変化を理解できること。
2週 電気磁気学から見た電流 電荷の動きにより電流が発生することを理解する。
3週 一般化されたオームの式、ジュール熱 オームの法則を形状によらずに表記する考え方やジュール熱について理解する。
4週 磁界 強磁性体、常磁性体、反磁性体 磁性体の種類について学ぶ。
5週 電流と磁界 アンペアの法則 アンペアの法則により、電流または磁界の計算ができること。
6週 電流と磁界 ビオ・サバールの法則 ビオ・サバールの法則により、微小電流または微小磁界の計算ができること。
7週 演習 演習問題を60%以上解ける
8週 小テスト 後期中間までの内容を60%以上解くこと
4thQ
9週 電流と磁界 電磁力、ローレンツ力 電磁力及びローレンツ力の計算ができること。
10週 電流と磁界 無限長ソレノイド 無限長ソレノイド中の磁界及び磁束密度の計算ができること。
11週 電磁誘導の法則 ファラデーの法則 ファラデーの電磁誘導の法則を理解し、起電力の計算ができること
12週 自己誘導、相互誘導 インダクタンスによる起電力の計算ができること
13週 静磁界のエネルギーと力 静磁エネルギーの計算や力の計算ができること
14週 演習 演習問題を60%以上解ける。
15週 期末試験 期末試験
16週 まとめとテスト返し テストを返却し、後期のまとめを行う

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4後1
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4後2,後14
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4後1
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4後3
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4後12,後13,後14
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4後4
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4後5
静電エネルギーを説明できる。4後15
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。4後9
電流が作る磁界をビオ・サバールの法則を用いて計算できる。4後12
電流が作る磁界をアンペールの法則を用いて計算できる。4後11
磁界中の電流に作用する力を説明できる。4後13
ローレンツ力を説明できる。4
磁気エネルギーを説明できる。4
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。4
自己誘導と相互誘導を説明できる。4
自己インダクタンス及び相互インダクタンスを求めることができる。4

評価割合

前期期末試験後期期末試験小テスト課題その他合計
総合評価割合2030302000100
基礎的能力152020150070
専門的能力510550025
分野横断的能力0050005