科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 数学
科目番号 0047 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 5
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 5
教科書/教材 教科書「新微分積分I」「新微分積分II」大日本図書/問題集「新微分積分問題集I」「新微分積分問題集I」大日本図書,「練習ドリル数学II【標準編】」「練習ドリル数学III【標準編】」数研出版
担当教員 秋山 聡,平岡 和幸,濱田 俊彦

到達目標

積分法の基本的な計算と応用ができる。数列の収束・発散が判別できる。微分法を用いて関数をべき級数展開できる。重積分の基本的な計算と応用ができる。
高学年次の専門科目における数学の応用に備えるため,初等数学の到達度を高める.2変数関数の意味を理解し,基本的なグラフを描けるようにする.偏微分法の基本的な計算と応用が出来るようにする.微分方程式の意味を理解し,基本的な微分方程式を解けるようにする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
積分法重積分を含む積分法の計算と応用ができる重積分を含む積分法の基本的な計算と簡単な応用ができる重積分を含む積分法の計算と応用ができない
数列と級数展開数列の収束・発散の判別や関数のべき級数展開ができる簡単な数列の収束・発散の判別や基本的な関数のべき級数展開ができる数列の収束・発散の判別や関数のべき級数展開ができない
2変数関数の意味を理解し,基本的なグラフを描けるようにする.2変数関数の意味を理解し,基本的なグラフを描ける.2変数関数の意味を理解し,いくつかの基本的なグラフを描ける.2変数関数の意味を理解していない.
偏微分法の基本的な計算と応用が出来るようにする.偏微分法の基本的な計算と応用が出来る.偏微分法の基本的な計算といくつかの応用が出来る.偏微分法の基本的な計算が出来きない.
微分方程式の意味を理解し,基本的な微分方程式を解けるようにする.微分方程式の意味を理解し,基本的な微分方程式を解ける.微分方程式の意味を理解し,いくつかの基本的な微分方程式を解ける.微分方程式の意味を理解していない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-1 説明 閉じる
JABEE C-3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
2学年に引き続き微分積分の基礎を学習し,その応用を修得する
低学年で学習した初等数学の復習と演習を行う.数学Ⅱαで学習した微分積分法を基礎として,偏微分法および微分方程式について学習する.モデルコアカリキュラム(試案)対応科目.
授業の進め方・方法:
講義を中心として問題演習や小テストを適宜実施する
注意点:
事前学習:教科書の予定範囲を読み、意味を忘れている用語や記号がないか確認しておくこと。事後学習:授業で解いた「教科書の問」に対応する「問題集のBASICの問」を解いて理解を確認すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 (積分と不定積分)不定積分と定積分、練習問題および復習
2変数関数と曲面のグラフ
基礎的な不定積分と定積分が計算できる
z = f(x,y) のような式で表される2変数関数について,定義域や曲面のグラフとの関係を理解する.
2週 (積分と不定積分)不定積分と定積分、練習問題および復習
2変数関数と曲面のグラフ
基礎的な不定積分と定積分が計算できる
z = f(x,y) のような式で表される2変数関数について,定義域や曲面のグラフとの関係を理解する.
3週 (積分の計算)不定積分の置換積分法
極限と連続
不定積分の置換積分法ができる
z = f(x,y) のような式で表される2変数関数について,極限と連続を理解する.
4週 (積分の計算)不定積分の置換積分法
偏導関数
不定積分の置換積分法ができる
基本的な関数について1次偏導関数を計算できる.
5週 練習問題
高次偏導関数
ここまでの学習内容を組合せた問題が解ける
基本的な関数について2次偏導関数を計算できる.
6週 定積分の置換積分法
全微分
定積分の置換積分法ができる
基本的な関数について全微分を計算できる.
7週 部分積分法
合成関数の微分法
ここまでの学習内容を組合せた問題が解ける
基本的な関数について合成関数の偏微分法を利用した計算ができる.
8週 部分積分法
合成関数の微分法
部分積分法ができる
基本的な関数について合成関数の偏微分法を利用した計算ができる.
2ndQ
9週 練習問題および中間試験 学習した事項の定着をはかる.
10週 定積分の部分積分法
多項式による近似(2次近似まで)
定積分の部分積分法ができる
偏導関数を用いて,基本的な2変数関数の2次近似を求めることができる.
11週 分数関数の積分
2変数関数の極大・極小
分数関数の積分ができる
偏導関数を用いて,基本的な2変数関数の極値を求めることができる.
12週 無理関数の積分
2変数関数の極大・極小
無理関数の積分ができる
偏導関数を用いて,基本的な2変数関数の極値を求めることができる.
13週 練習問題
陰関数の微分法
ここまでの学習内容を組合せた問題が解ける
陰関数の微分法を利用した計算ができる.
14週 三角関数の積分
条件付極値問題
三角関数の積分ができる
条件付極値問題について理解し,その解を求めることができる.
15週 試験返却・解説
16週
後期
3rdQ
1週 (積分の応用)図形の面積、曲線の長さ
数と式の計算
図形の面積、曲線の長さが求められる
低学年で学習した「数と式の計算」,「関数とグラフ」,「方程式・不等式」,「ベクトルと行列」の復習と演習を行う.
2週 立体の体積
関数とグラフ
立体の体積が求められる
低学年で学習した「数と式の計算」,「関数とグラフ」,「方程式・不等式」,「ベクトルと行列」の復習と演習を行う.
3週 練習問題および復習
方程式・不等式
ここまでの学習内容を組合せた問題が解ける
低学年で学習した「数と式の計算」,「関数とグラフ」,「方程式・不等式」,「ベクトルと行列」の復習と演習を行う.
4週 媒介変数表示による図形
ベクトルと行列
媒介変数表示による図形の面積や長さが求められる
低学年で学習した「数と式の計算」,「関数とグラフ」,「方程式・不等式」,「ベクトルと行列」の復習と演習を行う.
5週 極座標による図形
演習
極座標による図形の面積や長さが求められる
低学年で学習した「数と式の計算」,「関数とグラフ」,「方程式・不等式」,「ベクトルと行列」の復習と演習を行う.
6週 広義積分
微分方程式とその解:直接積分形
広義積分が計算できる
物理・工学分野での応用を実例として,微分方程式の意味,微分方程式の解とは何か,微分方程式を解くとはどのようなことかを理解する.基本的な直接積分形の微分方程式を解くことができる.
7週 (関数の展開)無限数列、無限級数
変数分離形
無限数列、無限級数の極限や収束判定などの計算ができる
基本的な変数分離形の微分方程式を解くことができる.
8週 練習問題および中間試験 学習した事項の定着をはかる.
4thQ
9週 マクローリン展開、テイラー展開
1階線形微分方程式
マクローリン展開、テイラー展開ができる
基本的な1階線形微分方程式を解くことができる.
10週 練習問題および復習
1階線形微分方程式
ここまでの学習内容を組合せた問題が解ける
基本的な1階線形微分方程式を解くことができる.
11週 (重積分)2重積分
演習
2重積分ができる
第9-10週の復習を行い,学習した事項の定着をはかる.
12週 練習問題
定数係数2階斉次線形微分方程式
ここまでの学習内容を組合せた問題が解ける
定数係数2階斉次線形微分方程式を代数的演算により解くことができる.
13週 立体の体積
演習
2重積分を用いて立体の体積が求められる
定数係数2階斉次線形微分方程式を代数的演算により解くことができる.
14週 極座標による2重積分
定数係数2階非斉次線形微分方程式
極座標による2重積分ができる
基本的な定数係数2階非斉次線形微分方程式を解くことができる.
15週 試験返却・解説
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3後8
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3後8
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3前3,前4,前6,前8,前9
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3前1,前2
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3前11,前12,前14
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3後1
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3後1
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3後2
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3後9
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3後9
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3後9
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3後11
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3後14
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3後13
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3

評価割合

定期試験・到達度試験小テスト等合計
総合評価割合7030100
配点7030100