電気機器

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気機器
科目番号 0048 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「電気機械工学」天野寛徳,常弘譲,電気学会,オーム社 / 配布プリント      ( 参考書:「電気機器I」,「電気機器Ⅱ」,中田高義他,朝倉書店)
担当教員 直井 弘之

到達目標

1.電気エネルギーの発生、変換および利用に用いられる回転機と静止器の動作原理と構造を説明することができる。
2.上記の電気機器の動作に関する諸量について計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
電気機器の動作原理と構造に関する理解度講義で扱ったすべての電気機器について、動作原理と構造を正確に説明できている。講義で扱ったすべての電気機器について、動作原理と構造の概要を説明できている。講義で扱った電気機器の動作原理と構造について全く説明できていない。
電気機器の動作に関する諸量についての計算力講義で扱ったすべての電気機器について、動作に関する諸量を正確に計算できてる。講義で扱ったすべての電気機器について、動作に関する諸量を限定的に計算できてる。講義で扱った電気機器の動作に関する諸量の計算に理論を全く適用できていない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
電気機器の基本となる直流機、変圧器、誘導機の動作原理および特性について学習する。また同期機についても概説する。
授業の進め方・方法:
講義とともに適宜課題を実施する。電気機器の基礎的事項と応用および制御について広範に学習する。
注意点:
事前学習:教科書を用いて予習し、毎回の授業前にその授業範囲の中でわからないところをはっきりさせておくこと。
事後学習:毎授業後に復習することにより学習した内容を正しく理解し、次の授業や定期的に出される課題(全部で10回ほど)および定期試験に備えていくこと。
成績評価の際は、試験の得点未満の評価はつけない。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 学習目標、授業・評価方法等の説明、電気機器の分類、電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わり 本科目で扱う、直流機、変圧器、誘導機、同期機について、電気機器の分類上の位置付けを説明できる。電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。
2週 直流発電機の構造(基本構造と基本原理) 直流発電機の基本構造とその動作原理を説明できる。
3週 直流発電機の理論(電機子巻線法) 直流発電機の種々の電機子巻線法を説明できる。
4週 直流発電機の理論(誘導起電力・エネルギーの変換) 直流発電機の誘導起電力の表式および仕事とエネルギーとの間の変換について説明できる。
5週 直流発電機の理論(電機子反作用およびその対策) 直流発電機における、電機子反作用およびその対策法を説明できる。
6週 直流発電機の種類と特性 それぞれの種類の直流発電機の特性を説明できる。
7週 直流発電機の種類と特性の続き それぞれの種類の直流発電機の特性を説明できる。
8週 直流電動機の理論 直流電動機の構造と動作原理を説明できる。
2ndQ
9週 中間試験 中間試験
10週 直流電動機の特性と用途 それぞれの種類の直流電動機の特性を説明できる。
11週 直流電動機の特性と用途の続き、直流電動機の運転、速度制御 それぞれの種類の直流電動機の特性を説明できる。直流電動機の運転方法と速度の制御法を説明できる。
12週 直流電動機の速度制御の続き、直流電動機の効率、定格 直流電動機の速度の制御法を説明できる。直流電動機の効率を計算し、定格について説明できる。
13週 変圧器の構造と理論(理想変圧器) 変圧器の構造と理想変圧器の動作原理を説明できる。
14週 変圧器の構造と理論(実際の変圧器) 変圧器の構造と実際の変圧器の動作原理を説明できる。
15週 期末試験 期末試験
16週 変圧器の等価回路、変圧器のタップ電圧 変圧器の等価回路・簡易等価回路を一次側に換算した場合と二次側に換算した場合の両方について書くことができる。動作原理に基づいて、変圧器のタップの使い方を説明できる。
後期
3rdQ
1週 変圧器の電圧変動率 変圧器の電圧変動率の概念を説明し、計算できる。
2週 変圧器の損失、効率 変圧器の損失について説明し、効率を計算できる。
3週 変圧器の効率の続き、変圧器の結線 変圧器の最大効率の条件を説明できる。変圧器の全日効率を計算できる。変圧器の種々の結線について説明できる。
4週 三相変圧器、三巻線変圧器、単巻変圧器 三相変圧器、三巻線変圧器、単巻変圧器について、構造と動作原理を説明できる。
5週 誘導機の原理と構造、誘導機の理論(回転磁界) 誘導機の基本原理と構造を説明できる。誘導機の回転磁界の発生方法を説明できる。
6週 誘導機の理論(同期速度、すべり、一次誘導起電力、二次誘導起電力) 誘導機の同期速度とすべりについて概念の説明と計算ができる。誘導機の一次誘導起電力と二次誘導起電力の表式について説明できる。
7週 誘導機の理論(周波数、電流、力率、一次電流、トルク、回路) 誘導機の周波数、電流、力率、一次電流、トルクを与える表式について説明できる。誘導機の回路を描くことができる。
8週 中間試験 中間試験
4thQ
9週 誘導機の理論(等価回路、電力の変換のあらまし) 誘導機の等価回路を描くことができる。誘導機の回路を用いて、電力の変換(流れ)のあらましを説明できる。
10週 誘導機の理論(電力の変換)、誘導機の損失、効率 誘導機の電力流れ線図を描き、その中の諸要素の内容を説明できる。誘導機の各損失、効率および二次効率について説明できる。
11週 誘導機の特性 誘導機の特性について説明できる。
12週 誘導機の始動時の特性と安定・不安定動作点、誘導機の始動法・速度制御法 誘導機の始動時の特性と安定・不安定動作点を説明できる。誘導機の始動法および速度制御法を説明できる。
13週 誘導機の制動法、単相誘導電動機 誘導機の制動法および単相誘導電動機の動作原理を説明できる。
14週 同期発電機・電動機の概要 同期発電機・電動機の動作原理と用途について概要を説明できる。
15週 期末試験 期末試験
16週 電力システムの構成と交流・直流送配電方式の概要 電力システムの構成およびその構成要素の概要を説明できる。交流および直流送配電方式の特徴を説明できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。4後16
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。4後16
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。4前1

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100