アルゴリズムとデータ構造Ⅱ

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 アルゴリズムとデータ構造Ⅱ
科目番号 0058 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 [教科書]田中秀和「アルゴリズムとデータ構造」理工図書
担当教員 謝 孟春

到達目標

1.データ構造の概念を理解し、与えられた問題に対してデータ構造にはバリエーションがあることが説明できる。
2.リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造の概念と操作を説明できる。
3.リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造を実装することができる。
 この教科は1,2年に学習した「情報処理」と3年前期で習得した探索やソートアルゴリズムのの応用として、プログラムで扱うデータに適したデータ構造を学習し、学生自身の問題解決するための論理的な思考と表現の向上を目的とする。将来組み込みソフトウェア開発やシステム設計などの仕事に就くために必要な知識である。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
データ構造の概念を理解し、与えられた問題に対してデータ構造にはバリエーションがあることが説明できる。データ構造の概念を理解し、与えられた問題に対してデータ構造によって、アルゴリズムが変化しうることについて自ら工夫して説明できる。データ構造の基本的な概念を理解し、与えられた問題に対してデータ構造のバリエーションがあることが説明できる。データ構造の基本的な概念を理解していない。または、データ構造にはバリエーションがあることを理解していない。
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造の概念と操作を説明できる。基本的なデータ構造の概念と特徴を説明でき、同一問題に対して、選択したデータ構造によって、操作に関するアルゴリズムが変化しうることを説明できる。基本的なデータ構造の概念について説明でき、それぞれのデータ構造の操作を示すことができる。基本的なアデータ構造の概念について説明できない。または、基本的なデータ構造の操作を示すことができない。
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造を実装することができる。基本的なデータ構造について、自ら工夫してデータ構造の定義・操作するプログラムを作りあげることができる。基本的なデータ構造について、具体的な手順を示すとデータ構造の定義・操作するプログラムを作ることができる。基本的なデータ構造の定義・操作するプログラムが自力で 作ることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
3年前期の「アルゴリズムとデータ構造Ⅰ」で習得した探索やソートなどアルゴリズムを応用し、プログラムで扱うデータに適したデータ構造を学習する。2年で習得した配列、構造体とポインターを復習した後、リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造を学習する。基本的なデータ構造の概念と操作を説明した後、総合演習を行う。
授業の進め方・方法:
講義を中心として確認課題と総合演習を適宜実施する。
注意点:
事前学習:教科書の予定範囲を読み、意味が分からない言葉や記号をメモすること。事後学習:授業で学習した内容に関する教科書や配布した資料を復習し、理解を確認すること。
特別配慮が必要な学生に対して、総合評価割合が変更する場合がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 データ構造
データ構造にはバリエーションがあることが説明できる。
2週 ポインタ ポインタの定義、ポインタ変数の宣言、ポインタ演算子について説明できる。
3週 構造体 構造体の定義、構造体変数の宣言、代入、参照の説明ができる
4週 リスト構造 リスト構造の概念を説明できる。
5週 リスト構造の探索・挿入 リスト構造の操作を説明できる。
6週 リスト構造の削除・ポインタによるリストの操作 リスト構造の操作を説明できる。
7週 総合演習1
配列・構造体・リスト構造を実装できる。
8週 スタックの基本・配列によるスタック スタックの概念を説明できる。
4thQ
9週 リストによるスタックの操作 スタックの操作を説明できる。
10週 キュー・配列によるキュー キューの概念を説明できる。
11週 リストによるキューの操作 キューの操作を説明できる。
12週 木構造・2分木の作成 木構造の概念を説明できる。
13週 2分木の探索・走査 木構造の操作を説明できる。
14週 総合演習2 スタック、キュー、木構造の基本的なデータ構造を実装することができる。同一問題に対して、選択したデータ構造によって、アルゴリズムが変化しうることを説明できる。
15週 期末試験 期末試験
16週 総復習と試験解説 間違ったところについて修正できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野ソフトウェアコンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。4後1,後2
同一の問題に対し、選択したデータ構造によってアルゴリズムが変化しうることを説明できる。4後1,後8,後9,後10,後11
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造の概念と操作を説明できる。4後3,後4,後5,後6,後8,後9,後10,後11,後12,後13
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造を実装することができる。4後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後14

評価割合

試験総合演習確認課題合計
総合評価割合502030100
配点502030100