到達目標
電力用高電圧機器における機能の実現や維持には絶縁材料の特性が大きく影響する。本講義では高電圧下における物質の振る舞いについて学ぶとともに高電圧の取扱についても触れる。
1.高電圧下での物質(気体・液体・固体)の振る舞いや絶縁破壊の形態を説明できる
2.高電圧発生装置の動作原理を説明できる
3.高電圧測定法を説明できる
本科目は電気設備の運用や監督を行うために必要な【電気主任技術者】資格を補足する科目であり,高電圧設備に関わる業種に必要な知識を学ぶものである。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
高電圧下の物質の振る舞い | 高電圧下の物質の振る舞いが説明できる | 高電圧下の物質の基本的な振る舞いが説明できる | 高電圧下の物質の振る舞いが説明できない |
絶縁評価 | 絶縁評価の手法を説明できる | 絶縁評価の手法の概略を説明できる | 絶縁評価の手法を説明できない |
電力用高電圧機器 | 電力用高電圧機器の機能・特徴を説明できる | 電力用高電圧機器の機能・特徴を簡単に説明できる | 電力用高電圧機器の機能・特徴を説明できない |
高電圧発生装置 | 高電圧発生装置の動作原理を説明できる | 高電圧発生装置の動作原理を簡単に説明できる | 高電圧発生装置の動作原理を説明できない |
高電圧測定法 | 高電圧測定法を説明できる | 高電圧測定法を簡単に説明できる | 高電圧測定法を説明できない |
学科の到達目標項目との関係
C-1
説明
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JABEE C-1
説明
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教育方法等
概要:
物質の絶縁劣化・絶縁破壊にいたるメカニズムを学び、電力用高電圧機器材料に求められる特性を理解する。
絶縁体の劣化診断方法および高電圧の発生・測定法について学ぶ。
授業の進め方・方法:
座学形式の講義を中心とするが、高電圧の発生および測定手法については実験形式,高電圧の解析技術についてはPC演習を併用する。
注意点:
事前学習:事前に教科書を読み、他教科で履修済みの内容であるにもかかわらず理解が十分でないところがあれば復習しておくこと。
事後学習:講義中に提示される課題について取り組むこと。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス
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高電圧工学の位置づけについて理解する
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2週 |
放電現象の基礎過程 |
放電現象の基礎過程について説明できる
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3週 |
気体の放電①
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主な放電の開始プロセスや特性に関する理論について説明できる
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4週 |
気体の放電② |
主な放電に影響を与える環境にの働きについて説明できる
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5週 |
定常気体放電 |
持続的な気体放電について説明できる
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6週 |
液体,固体の放電 |
液体,固体の放電について説明できる
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7週 |
複合誘電体の放電 |
複合誘電体の高電圧下の振る舞いについて説明できる
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
中間テスト返却 |
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10週 |
高電圧の発生 |
交流,直流,インパルス電圧の発生方法について説明できる
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11週 |
高電圧の測定 |
高電圧測定に必要な事柄について説明できる
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12週 |
高電圧実験
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衝撃電圧発生装置を用いて,雷インパルス波形電圧の発生と観測ができる。
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13週 |
高電圧機器 |
電力用高電圧機器の働きについて説明できる
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14週 |
高電圧の解析技術① |
主な数値電界,電磁界解析の手法について説明できる
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15週 |
高電圧の解析技術② |
数値サージ解析の手法について説明できる
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 自宅学習成果報告 | 定期試験(中間) | 実験レポート | 解析課題 | 合計 |
総合評価割合 | 20 | 50 | 15 | 15 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 10 | 5 | 5 | 20 |
専門的能力 | 15 | 40 | 5 | 5 | 65 |
分野横断的能力 | 5 | 0 | 5 | 5 | 15 |