情報科学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 情報科学
科目番号 0098 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 離散数学への入門、小倉久和著(近代科学社)
担当教員 謝 孟春

到達目標

1.集合の表現ができる。
2.写像などの概念を理解し、写像の合成ができる。
3.基本的な数学的な帰納法の理解ができる。
4.関係などの概念を理解し、関係行列の表現ができる。
5.整数演算ができ、剰余演算と現代暗号の基本を理解できる。
6.グラフの概念を理解し、グラフの隣接行列の表現ができる。
 この教科1,2年の「情報処理」と3年の「アルゴリズムとデータ構造Ⅰ、Ⅱ」の情報基礎科目、4年の「システム設計」の情報応用科目の続きとして、情報関連の専門科目に必要な高度な離散数学を学習することを目的とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
集合論の基礎を理解し,集合の演算を行うことができる 集合論の基礎を理解し,集合を適切に表記したり集合の演算を行うことができる集合の考え方を理解し,簡単な集合を適切な記法で表現するとともに,簡単な演算ができる集合の表現、離散集合の演算もできない集合の考えかたについて説明できない.集合の演算ができない
集合における関係と写像について理解し,表記法を用いて表現できる 集合における関係と写像について理解し,論理的な考え方に役立てることができる関係と写像の概念について説明でき,適切な表記法を用いて表現できる 関係や写像の概念を説明できない.集合間の関係や写像を適切に表記できない
数学的な帰納法の導出について理解できる数学的な帰納法の導出について理解し,数学的帰納法を適切な証明ができる数学的な帰納法により基本的な証明ができる数学的な帰納法により基本的な証明ができない
剰余系における演算を適切な表記法を用いて定義できる2項関係・関係の和と合成及び関係グラフ・行列ができる基本的な剰余演算ができる基本的な剰余演算ができない
離散グラフを理解し,グラフを表現できる離散グラフを理解し,適切な言葉でグラフを表現でき,隣接行列の作成ができる離散グラフの概念を理解し,グラフの隣接行列の表現ができる離散グラフの概念を理解できない.グラフの隣接行列の表現ができない

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
1,2年の「情報処理」と3年の「アルゴリズムとデータ構造Ⅰ、Ⅱ」の情報基礎科目、4年の「システム設計」の情報応用科目の続きとして、情報関連の専門科目に必要な高度な離散数学を学習することを目的とする。情報関連の専門科目において必要となる集合論、写像、関係と関数、再帰と帰納、整数演算、代数系、グラフ理論などについて学習する。講義内容に対応した演習(プリント問題)を自宅学習として実施する。この科目の学習により、大学に編入した後の「離散数学」の学習を継続的に増進させることを目的とする。
授業の進め方・方法:
この科目は学修単位のため、事前事後学習として演習課題を実施する。毎回の授業の学習内容を設定し,解説する。授業の内容を理解しているかどうか確認するため,毎回演習問題を課し,提出させる。
注意点:
事前学習:教科書の予定範囲を読み、意味が分からない言葉や記号をメモすること。事後学習:授業で学習した内容に関する教科書を復習し、演習課題を解くで理解を確認すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 学習目標・授業・評価方法等の説明、述語 学習目標を明確し、述語の概念を説明できる
2週 集合の表現、離散集合  集合に関する基本的な概念を説明できる。集合の表現ができる
3週 集合演算 集合演算を実行できる
4週 対応と写像 集合の間の関係に関する基本的な概念を説明できる
5週 写像と関数  集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる
6週 無限の数え上げ、帰納法と自然数 数学的帰納法の証明ができる
7週 帰納的定義、無限集合の帰納的定義 帰納的なアルゴリズムの理解ができる
8週 関係、関係グラフ、関係行列
関係、関係グラフ、関係行列の理解ができる
2ndQ
9週 同値関係、同値類 同値関係、同値類を説明することができる
10週 数値演算、剰余演算の代数 数値演算、剰余演算の代数の計算ができる
11週 剰余演算 剰余演算ができる
12週 暗号 基本的な暗号の仕組みの理解ができる
13週 代数系と巡回置換 代数系と巡回置換の説明ができる
14週 有限離散グラフ 有限離散グラフの理解ができる
15週 期末試験 期末試験
16週 隣接行列と離散グラフの特徴 隣接行列と離散グラフの特徴が説明できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。4前2,前3
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。4前4,前5,前8,前9
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。4前2,前6,前10,前11,前12
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。4前1,前7,前13,前14

評価割合

期末試験演習課題合計
総合評価割合7030100
配点7030100