生物応用化学実験Ⅰ

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 生物応用化学実験Ⅰ
科目番号 0014 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生物応用化学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 分析化学(長島,冨田著,裳華房)
担当教員 楠部 真崇,奥野 祥治,舟浴 佑典

到達目標

実験を通じて化学反応を理解し,基本的な科学レポートを書くことができる。
基礎的な化学実験操作を行うことができる。
基礎的な定性分析および重量分析の実験操作と関連する計算を行うことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 レポート的確な表現で、目的、操作、結果、考察、参考文献が述べられているある程度の内容を記述できている必須項目に適切に記述できていない
評価項目2 実験の取り組み実験ノートへの準備、記録を行いながら、実験を実施している実験ノートへの記述が未熟かつ自主性が見られない実験ノートを使用せず、実験への参加意思がみられない

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
入門的な化学実験を通じて化学に対する興味を養うとともに,基礎的な分析(定性・定量)実験と
その実験操作について学習する。
授業の進め方・方法:
基本操作、生物実験、分析実験、物理化学実験、複合領域のテーマについて、実施前のガイダンスを交えながら実験を行う。
レポートは原則、実験終了後の次週に提出することとする。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,諸注意,解説,実験の基本操作,説明 この期間は,入門的な実験を体験します。簡単な化学実験を通して、実験に対する興味と関心を高めて下さい。何でもないような現象でも,不思議に感じたり,その内容を考えたりすることが大切です。また,随時説明される操作内容等をよく理解して実験器具に慣れるとともに,基本的な実験操作が確実に行えるようになって下さい。
2週 基本操作:ガラス細工 この期間は,入門的な実験を体験します。簡単な化学実験を通して、実験に対する興味と関心を高めて下さい。何でもないような現象でも,不思議に感じたり,その内容を考えたりすることが大切です。また,随時説明される操作内容等をよく理解して実験器具に慣れるとともに,基本的な実験操作が確実に行えるようになって下さい。
3週 基本操作:密度、ろ過 この期間は,入門的な実験を体験します。簡単な化学実験を通して、実験に対する興味と関心を高めて下さい。何でもないような現象でも,不思議に感じたり,その内容を考えたりすることが大切です。また,随時説明される操作内容等をよく理解して実験器具に慣れるとともに,基本的な実験操作が確実に行えるようになって下さい。
4週 生物実験:アントシアニン色素の抽出と定性試験 この期間は,入門的な実験を体験します。簡単な化学実験を通して、実験に対する興味と関心を高めて下さい。何でもないような現象でも,不思議に感じたり,その内容を考えたりすることが大切です。また,随時説明される操作内容等をよく理解して実験器具に慣れるとともに,基本的な実験操作が確実に行えるようになって下さい。
5週 生物実験:pH感受性人工イクラの作成 この期間は,入門的な実験を体験します。簡単な化学実験を通して、実験に対する興味と関心を高めて下さい。何でもないような現象でも,不思議に感じたり,その内容を考えたりすることが大切です。また,随時説明される操作内容等をよく理解して実験器具に慣れるとともに,基本的な実験操作が確実に行えるようになって下さい。
6週 まとめ、実験レポートの書き方説明
7週 複合領域:顕微鏡操作・マイクロピペット操作 生物を構成している成分は化学物質から成り立っています。これまで習得した内容を使って、生体成分の性質を考えるトレーニングを行います。
8週 複合領域:顕微鏡操作・マイクロピペット操作 生物を構成している成分は化学物質から成り立っています。これまで習得した内容を使って、生体成分の性質を考えるトレーニングを行います。
2ndQ
9週 【中間試験期間】
10週 複合領域:糖の性質(フェーリング反応) 生物を構成している成分は化学物質から成り立っています。これまで習得した内容を使って、生体成分の性質を考えるトレーニングを行います。
11週 複合領域:脂質の性質(リーベルマン・ブルハルト反応) 生物を構成している成分は化学物質から成り立っています。これまで習得した内容を使って、生体成分の性質を考えるトレーニングを行います。
12週 複合領域:アミノ酸の性質(ニンヒドリン反応) 生物を構成している成分は化学物質から成り立っています。これまで習得した内容を使って、生体成分の性質を考えるトレーニングを行います。
13週 説明
14週 分析実験:(混合物の分離)蒸留操作 分析化学に関する基本的操作を習得するための実験です。ここで扱う技術は実験の基礎技術になるので、技術の向上だけでなく、その仕組みをしっかりと理解しましょう。
15週 分析実験:(溶解性)物質の溶解性を理解する 分析化学に関する基本的操作を習得するための実験です。ここで扱う技術は実験の基礎技術になるので、技術の向上だけでなく、その仕組みをしっかりと理解しましょう。
16週
後期
3rdQ
1週 分析実験:(沈殿生成、分離、溶解)化学反応による沈殿分離と溶解技術を習得する
2週 分析実験:(酸の性質)酸性物質の性質を理解する 分析化学に関する基本的操作を習得するための実験です。ここで扱う技術は実験の基礎技術になるので、技術の向上だけでなく、その仕組みをしっかりと理解しましょう。
3週 分析実験:(塩基の性質)塩基性物質の性質を理解する 分析化学に関する基本的操作を習得するための実験です。ここで扱う技術は実験の基礎技術になるので、技術の向上だけでなく、その仕組みをしっかりと理解しましょう。
4週 分析実験:(金属の性質)金属の性質を理解する 分析化学に関する基本的操作を習得するための実験です。ここで扱う技術は実験の基礎技術になるので、技術の向上だけでなく、その仕組みをしっかりと理解しましょう。
5週 分析実験:(中和滴定)中和の原理を理解し、その技術を習得する 分析化学に関する基本的操作を習得するための実験です。ここで扱う技術は実験の基礎技術になるので、技術の向上だけでなく、その仕組みをしっかりと理解しましょう。
6週 説明
7週 物理化学実験:(るつぼの質量測定)加熱および放冷操作を習得する 物理化学実験の基礎では、化学反応式を理解しておく必要があります。分子量やモルの概念を確実に理解し、実験結果を考察しましょう。
8週 【中間試験期間】
4thQ
9週 物理化学実験:(結晶水の測定)化学反応による分子量の違いを実験により理解する 物理化学実験の基礎では、化学反応式を理解しておく必要があります。分子量やモルの概念を確実に理解し、実験結果を考察しましょう。
10週 物理化学実験:ガラスフィルター恒量化・みょうばん中のAlの定量(1) 物理化学実験の基礎では、化学反応式を理解しておく必要があります。分子量やモルの概念を確実に理解し、実験結果を考察しましょう。
11週 物理化学実験:みょうばん中のAlの定量(2) 物理化学実験の基礎では、化学反応式を理解しておく必要があります。分子量やモルの概念を確実に理解し、実験結果を考察しましょう。
12週 物理化学実験:みょうばん中のAlの定量(3)・電池の解説 物理化学実験の基礎では、化学反応式を理解しておく必要があります。分子量やモルの概念を確実に理解し、実験結果を考察しましょう。
13週 物理化学実験:電池の作製 物理化学実験の基礎では、化学反応式を理解しておく必要があります。分子量やモルの概念を確実に理解し、実験結果を考察しましょう。
14週 物理化学実験:密度の測定 物理化学実験の基礎では、化学反応式を理解しておく必要があります。分子量やモルの概念を確実に理解し、実験結果を考察しましょう。物理化学実験の基礎では、化学反応式を理解しておく必要があります。分子量やモルの概念を確実に理解し、実験結果を考察しましょう。
15週 まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3前1
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3前1
測定と測定値の取り扱いができる。3後1,後2,後3
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3後1,後2,後3
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3前1,前6,後7,後13
ガラス器具の取り扱いができる。3前2
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3前3
試薬の調製ができる。3後10,後11,後12
代表的な気体発生の実験ができる。3前10
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。3前10,前15
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2前3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2前1
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2前1
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2前1,前6
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2前1,前6
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2前1
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。2前1
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2前1,前6,前11,前13,前16,後8,後14
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2前1,前6,前11,前13,前16,後8,後14
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2前1,前6,前11,前13,前16,後8,後14
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2前1,前6,前11,前13,前16,後8,後14
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。4前1
無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。4
分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】分析化学実験中和滴定法を理解し、酸あるいは塩基の濃度計算ができる。3後5
物理化学実験温度、圧力、容積、質量等を例にとり、測定誤差(個人差・器差)、実験精度、再現性、信頼性、有効数字の概念を説明できる。3前8
各種密度計(ゲールサック、オストワルド等)を用いて、液体および固体の正確な密度を測定し、測定原理を説明できる。4後6
基本的な金属単極電位(半電池)を組み合わせ、代表的なダニエル電池の起電力を測定できる。また、水の電気分解を測定し、理論分解電圧と水素・酸素過電圧についても説明できる。4後6
生物工学実験光学顕微鏡を取り扱うことができ、生物試料を顕微鏡下で観察することができる。3前7
適切な方法や溶媒を用いて、生物試料から目的の生体物質を抽出し、ろ過や遠心分離等の簡単な精製ができる。3前4
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3後13
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3後13
他者の意見を聞き合意形成することができる。3前4
合意形成のために会話を成立させることができる。3前4
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3前4
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3前6
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3前6
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3前6
複数の情報を整理・構造化できる。3前6
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3前6
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3前6
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3前6
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3前6
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3前6
事実をもとに論理や考察を展開できる。3前6
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3前6

評価割合

レポート実験の取り組み合計
総合評価割合6040100
基礎的能力302050
専門的能力302050