化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 化学Ⅱ
科目番号 0021 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生物応用化学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 [教科書]化学 vol.1 理論編、化学 vol.2 物質編 (東京書籍)
[参考書]ニューグローバル化学基礎+化学(東京書籍)フォトサイエンス化学図録(数研出版)
担当教員 西嶋 政樹

到達目標

本科目の習得は、技術者となる上で最低限の知識であり、専門科目の理解へとつながる基礎となる
・物質の状態について理解し、気体状態方程式を活用できる。
・溶液濃度が計算でき、溶液のふるまいについて説明できる。
・化学反応における熱の出入りについて理解し、エンタルピーを計算できる
・化学反応速度を理解し、算出できる。
・化学平衡を理解し、平衡定数を算出できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
物質の状態物理要素(圧力、体積、温度)と物質の三態の関係を理解し、気体の状態方程式を活用できる。物理要素(圧力、体積、温度)と物質の三態の関係、気体の状態方程式をおおむね理解できる。物理要素(圧力、体積、温度)と物質の三態の関係、気体の状態方程式を理解できない。
溶液の濃度・ふるまい「物質の溶解」の現象を理解し、濃度計算できる。「物質の溶解」の現象を理解し、濃度計算がおおむねできる。「物質の溶解」の現象が理解できず、濃度計算できない。
化学反応における熱の出入り化学反応における熱の出入りについて、エンタルピーを用いて説明・計算できる化学反応における熱の出入りについて、エンタルピーを用いておおむね説明・計算できる化学反応における熱の出入りについて、エンタルピーを用いて説明・計算できない
化学反応速度基本的な化学反応における、反応速度を計算できる。基本的な化学反応における、反応速度をおおむね計算できる。基本的な化学反応における、反応速度を計算できない。
化学平衡化学反応における平衡移動を理解し、平衡定数を算出できる。化学反応における平衡移動をおおむね理解し、平衡定数を算出できる。化学反応における平衡移動を理解できず、平衡定数も算出できない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
物質の状態変化・性質、化学反応に伴う熱エネルギーの出入りについて学ぶ。また身の回りにあふれる有機化合物の基礎的な性質について理解する。
授業の進め方・方法:
基本として、教科書の内容に沿って進め、演習問題や章末問題を解き、理解を深める。定期テストの他、小テストや授業レポートにより理解度を細かく確認し、自身の予習・復習に役立てる。
注意点:
予習:
次回の授業範囲を予習し、準備の上、授業に臨むこと
復習:
講義ノート・授業プリントなどを見直し、積極的に章末問題や問題集を自主的に解くこと

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 物質の状態、状態変化と分子間力 状態変化とエネルギーおよび分子間力について説明できる。
2週 気体の状態変化、状態図 気体の状態(圧力変化と蒸気圧、沸騰)および状態図を理解できる。
3週 ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル・シャルルの法則 ボイルシャルルの法則を用いて気体状態を計算できる
4週 気体の状態方程式の導出と利用 気体の状態方程式を導出し、活用できる。
5週 混合気体の分圧、モル分率、平均分子量 混合気体の概念、ドルトンの分圧法則を理解できる。
6週 理想気体と実在気体、溶液の性質 理想気体と実在気体の違いを説明できる。溶液の概念を理解できる。
7週 固体の溶解度、溶液の濃度、気体の溶解度 液体に溶解する物質の溶解度と濃度を計算できる。
8週 蒸気圧降下と沸点上昇、浸透圧、おさらいと中間試験対策 溶液の蒸気圧降下、沸点上昇について理解できる。
2ndQ
9週 中間試験
10週 試験解説、コロイド コロイドについて説明できる。
11週 化学反応とエネルギー、エンタルピー 化学反応が示す発熱・吸熱現象をエンタルピーを用いて表現できる。
12週 様々なエンタルピー 様々な反応のエンタルピー変化を説明し計算できる。
13週 ヘスの法則 ヘスの法則を理解し、反応エンタルピーを計算できる。
14週 ヘスの法則の利用、結合エンタルピー、光とエネルギー 結合エンタルピーを理解し、エンタルピーを計算できる。光エネルギーの概要を理解できる。
15週 期末試験
16週 試験解説 答案返却・解説
後期
3rdQ
1週 化学反応の速さと表し方 化学反応の速さを表現できる。
2週 反応速度を求める方法 実験結果を用いて具体的な反応速度を算出できる。
3週 反応速度を制御する条件 濃度、温度、触媒などの条件を変えた時の反応速度を説明できる。
4週 反応のしくみ 反応のしくみ、粒子の衝突、活性化エネルギーについて説明できる
5週 化学平衡、可逆反応と不可逆反応 可逆反応と不可逆反応から、化学平衡を説明できる。
6週 平衡定数 平衡定数を理解し、具体的な化学平衡式について計算できる。
7週 ル・シャトリエの原理、中間試験対策 ルシャトリエの原理を理解し、平衡の移動方向を判断できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 試験解説、電離平衡 電離平衡を理解し、電離定数を計算できる。
10週 水の電離とpH 水の電離平衡、水素イオン濃度を計算できる。
11週 塩の水溶液 塩の水溶液の性質を説明できる。
12週 緩衝液 緩衝液の仕組みを説明できる。
13週 緩衝作用と滴定曲線、難溶性性塩の溶解平衡 緩衝作用と滴定曲線を説明できる。溶けにくい塩の溶解平衡について説明できる。
14週 1年間の総まとめと期末試験対策 1年間にわたる授業の総まとめと復習
15週 期末試験
16週 試験解説 答案返却・解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学化学物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。3
水の状態変化が説明できる。3
物質の三態とその状態変化を説明できる。3
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3前2
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3前2

評価割合

定期試験小テスト・課題レポート・授業レポート合計
総合評価割合7030100
配点7030100