到達目標
もっとも身近な水溶液計での種々の化学反応に着目して、それらの反応を定量的に取り扱う。これらの反応の特徴を理解し、化学平衡の基本的概念を習得することを目的とする。またこれらの反応を利用した種々の定量分析法の原理も理解して行く。これらの学習を通じて、溶液内化学平衡の定量的計算ができるようなレベルに到達する。
2年生で学ぶ分析化学は、品質管理などの分析業務に役立つ科目になります。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
溶液 | 溶液や溶解、電解質などについて十分に説明でき、溶液濃度の計算ができる。 | 溶液や溶解、電解質などについて説明でき、溶液濃度の計算ができる。 | 溶液や溶解、電解質などについて説明できない。また、溶液濃度の計算ができない。 |
化学平衡 | 化学平衡について十分に説明ができ、平衡定数などの計算ができる。 | 化学平衡について説明ができ、平衡定数などの計算ができる。 | 化学平衡について説明ができない。また、平衡定数などの計算ができない。 |
酸塩基平衡と中和滴定 | 酸塩基平衡と中和滴定について十分に説明でき、それらに関する計算ができる。 | 酸塩基平衡と中和滴定について説明でき、それらに関する計算ができる。 | 酸塩基平衡と中和滴定について説明できない。また、それらに関する計算ができる。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
基本的な溶液化学として、酸塩基平衡、錯生成平衡、溶解平衡を取り上げ、それらの反応の特徴を理解し、また、各反応の平衡状態における各種の分子の定量的な関係を理解した上で、溶液中の各分子の濃度計算ができるように演習問題を通じて学ぶ。
分析化学では、品質管理などの分析業務で役立つ知識を学習します。
授業の進め方・方法:
定期試験を70%、課題および小テストを30%とし、年間を通じて総合評価する。
また演習などの時間で授業の内容の理解を深め、計算問題についても解けるようにする。
注意点:
授業の属性・履修上の区分
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス,溶液の基礎 |
溶液について理解する。
|
2週 |
溶液の基礎 溶液濃度計算 |
溶液濃度計算を理解する。
|
3週 |
固体の溶解 |
固体の溶解を理解する。
|
4週 |
強電解質と弱電解質 |
強電解質と弱電解質について理解できる。
|
5週 |
演習 |
定量的な計算ができる。
|
6週 |
化学平衡と質量作用の法則 |
化学平衡と質量作用について理解できる。
|
7週 |
各種の平衡定数 |
平衡定数について理解できる。
|
8週 |
演習 |
ここまでの項目の理解と整理および計算ができる。
|
4thQ |
9週 |
中間試験 |
ここまでの項目の理解。
|
10週 |
酸塩基平衡の概念 |
酸塩基平衡を理解する。
|
11週 |
水溶液中の酸塩基平衡 |
水溶液中の酸塩基平衡を理解する。
|
12週 |
酸塩基平衡の定量的取り扱い |
酸塩基平衡の定量的取り扱いについて理解する。
|
13週 |
一塩基酸と多塩基酸 緩衝溶液 |
一塩基酸と多塩基酸を理解する。
|
14週 |
酸塩基滴定曲線 |
酸塩基滴定曲線について理解する。
|
15週 |
期末試験 |
ここまでの項目の理解と整理。
|
16週 |
試験答案返却・解答解説 |
試験返却と解説
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 分析化学 | いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。 | 4 | 前1,後1,後2 |
電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。 | 4 | 前1,前2,前6,前7,後4,後6 |
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。 | 4 | 前4,後10,後11 |
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。 | 4 | 前10,前11,前14,後12 |
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。 | 4 | 前13,後13 |
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。 | 4 | 前13,後12 |
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。 | 4 | 前13,後14 |
評価割合
| 試験 | 課題および小テスト | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 70 | 30 | 100 |