科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 生物
科目番号 0030 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 生物応用化学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 生物(数研出版)
担当教員 楠部 真崇,スティアマルガ デフィン,湯川 逸紀

到達目標

生物は社会人の一般素養として必要な生物学だけでなく、将来携わる業種か関わる生物環境への影響を考えられる知識を習得できる。
生命現象と物質について、1年生「総合理科」で学んだ”細胞”の知識をもとに、代謝、遺伝情報の発現を理解する。
生殖と発生について、減数分裂と受精による遺伝子の組み合わせ、発生および分化について理解する。
生物の環境応答について、動物の反応と行動、植物の環境応答について理解する。
生態と環境について、生物群集と生態系について理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
生命現象と物質代謝と遺伝情報の発現について充分理解している。代謝と遺伝情報の発現についてある程度理解している。代謝と遺伝情報の発現について理解していない。
生殖と発生減数分裂と遺伝子の組み合わせ、発生および分化について充分理解している。減数分裂と遺伝子の組み合わせ、発生および分化についてある程度理解している。減数分裂と遺伝子の組み合わせ、発生および分化について理解していない。
生物の環境応答動物の反応と行動、植物の環境応答について充分理解している。動物の反応と行動、植物の環境応答についてある程度理解している。動物の反応と行動、植物の環境応答について理解していない。
生態と環境生物群集と生態系について充分理解している。生物群集と生態系についてある程度理解している。生物群集と生態系について理解していない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
1年生「総合理科」で学んだ生物の誕生と進化、および生物の基本単位となる細胞に関する知識をもとに、以下の項目について学ぶ。
(1)生命現象と物質(代謝、遺伝情報の発現)
(2)生殖と発生(減数分裂と受精による遺伝子の組み合わせ、発生および分化)
(3)生物の環境応答(動物の反応と行動、植物の環境応答)
(4)生態と環境(生物群集と生態系)
授業の進め方・方法:
a. 授業ノートをしっかりとること。
b. 質問時間を設けるため、解らないことがあれば授業時間内にみんなのまえで質問すること。
c. 授業中に取ったノートだけではなく、教科書などを用いてしっかり復習すること。
d. 必要に応じて、インターネットや図書館を用いて授業で習ったことに関係する情報を調べること。
e.  毎回、最低60分間の、定期的な予習・復習を含む自習を行うことを想定して授業を進める。
注意点:
事前学習:教科書を事前に読んでおくこと。また、授業ノートや図書館やインターネットなどで得た関係資料を用いて勉強しておくこと。
事後学習:小テストを適宜行うので、復習しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 代謝とエネルギー(エネルギーと代謝) 代謝、異化、同化という語を理解しており、生命活動のエネルギーの通貨としてのATPの役割について理解できる。(楠部)
2週 呼吸と発酵(エネルギーと代謝)(異化) 呼吸と発酵によるエネルギー獲得について理解できる。(楠部)
3週 光合成(エネルギーと代謝)(同化) 光合成及び呼吸の大まかな過程を説明でき、2つの過程の関係を理解できる。(楠部)
4週 DNAの構造(遺伝情報)(核酸) DNAの構造について遺伝情報と結びつけて理解できる。(楠部)
5週 DNAの複製(遺伝情報)(核酸) DNAの複製について理解できる。(楠部)
6週 遺伝情報の発現(遺伝情報とゲノム)1 遺伝情報とタンパク質の関係について理解できる。(楠部)
7週 遺伝情報の発現(遺伝情報とゲノム)2 遺伝情報とタンパク質の関係について理解できる。(楠部)
8週 遺伝子の発現調節(フードバック制御含む)(生体の恒常性) 遺伝子の発現調節について理解できる。(楠部)
2ndQ
9週 【中間試験】
10週 タンパク質の構造と性質(タンパク質)
酵素の働き(酵素)
酵素とは何か説明でき、酵素の役割を理解できる。(楠部)
11週 遺伝子と染色体(遺伝情報) 染色体の構造と遺伝情報の分配について理解できる。(楠部)
12週 減数分裂と遺伝情報の分配(遺伝情報) 細胞周期について理解できる。(楠部)
13週 体細胞分裂と細胞周期(遺伝情報) 細胞周期について理解できる。(楠部)
14週 遺伝子の多様な組み合せ ゲノムと遺伝子の関係について理解できる。(楠部)
15週 【期末試験】
16週 試験答案返却・解答解説
後期
3rdQ
1週 動物の配偶子と受精、発生 減数分裂による受精と発生について理解できる。(デフィン)
2週 細胞分化と形態形成 分化について理解できる。(デフィン)
3週 花芽形成と発芽の調節 分化について理解できる。(デフィン)
4週 ニューロンとその興奮(生体の恒常性) 情報伝達物質とその受容体の働きを理解できる。(デフィン)
5週 刺激の受容(生体の恒常性) フィードバック制御による体内の恒常性の仕組みを理解できる。(デフィン)
6週 情報の統合(生体の恒常性) 情報伝達物質とその受容体の働きを理解できる。(デフィン)
7週 刺激への反応(生体の恒常性)/生体防御(免疫) 情報伝達物質とその受容体の働きを理解できる。免疫系による生体防御のしくみを理解できる。(デフィン)
8週 【中間試験】
4thQ
9週 動物の行動 動物の行動について理解できる。(湯川)
10週 植物の反応 植物の反応について理解できる。(湯川)
11週 植物成長の調節 植物成長の調節について理解できる。(湯川)
12週 生態系の構成要素、生態系ピラミッド、生態系における炭素循環とエネルギーの流れ 生態系および生物多様性について理解できる。(湯川)
13週 植生の遷移、バイオソーム バイオソームについて理解できる。(湯川)
14週 熱帯林減少と生物多様性喪失、有害物質の生物濃縮、地球温暖化問題 生物多様性保全の現状について理解できる。(湯川)
15週 【期末試験】
16週 試験答案返却・解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。4
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。4
σ結合とπ結合について説明できる。4
混成軌道を用い物質の形を説明できる。4
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。4
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。4
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。4
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。4
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。4
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。4
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。4
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。4

評価割合

試験提出物合計
総合評価割合7030100
基礎的能力351550
専門的能力351550