情報処理

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 情報処理
科目番号 0038 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:寺坂「化学系学生のためのExcel/VBA入門」(コロナ社)
担当教員 森田 誠一

到達目標

応用化学や生物工学は実験による検証が多い分野である。研究室や工場においては,分子設計,機器分析,データ解析,装置設計・制御のためにコンピュータとそれを動作させるソフトウェアが利用されています。それらは目的に特化した専用のコンピュータ及びソフトウェアであることが多いですが,研究開発段階では汎用ソフトウェアを用いたデータ解析が必要とされることも多くあります。
現在,最も普及している表計算ソフトウェアはMicrosoft Excelである。現行のExcelは,プログラミングを含めた科学計算が可能な汎用表計算ソフトウェアとなっており,化学や生物工学に携わる技術者,研究者にとっても修得が必要不可欠なツールとなっています。本授業では,Excel の化学・生物工学分野での利用として,以下の到達目標を設定します。
(1)目的に応じたグラフを作成できる。
(2)測定機器などから出力されるデータ構造を理解し,解析のためのデータ処理ができる。
(3)プログラミングの基礎を理解し,化学計算に利用できる。
情報処理で修得した技術と知識は,石油化学,食品,医薬品製造などの生産現場におけるデータの管理や解析に役立ちます。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
目的に応じたグラフを作成できる。実験データに応じた適切なグラフを論文誌に投稿できる程度の体裁で作成できる。実験データに応じたグラフを、ゼミ資料として利用できる程度の体裁で作成できる。実験データに応じたグラフを作成できない。
測定機器などから出力されるデータ構造を理解し,解析のためのデータ処理ができる。テキストデータなどを表計算ソフトで開くことができ、データ処理をできる。テキストなどを参照しながら、テキストデータなどを表計算ソフトで開くことができ、データ処理をできる。テキストデータなどを表計算ソフトで開くことができず、データ処理もできない。
プログラミングの基礎を理解し,化学計算に利用できる。基礎的な計算アルゴリズムを組み合わせて目的のプラグラムを構築できる。フローチャートなどが与えられれば、プログラムのコーディングができる。プログラムのコーディングができない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
本授業では,Excelを用いたグラフの作成,Excelのマクロ機能を用いたデータ処理,Excelに付随する Visual Basic for Application (VBA) を用いた化学プログラミングを学習します。
授業の進め方・方法:
授業は,ICTルームで行います。授業中に行う演習,授業の最後に出題される課題があります。演習は,逐一説明にしたがって,作業を行う場合と,最初に全体を説明した後で作業を行う場合があります。演習及び課題の提出はMicrosoft365を通して行います。
注意点:
事前に演習室のPCへのログインとMicrosoft365へのサインインができることを確認しておいて下さい。演習室のPCは設定が保存されませんので毎回パスワードの入力が必要になります(二段階認証も必要ですので認証に必要なスマートフォンなども忘れないように就位して下さい)。
コンピュータの基本操作及びExcelに関する基本的な用語についてはあらかじめ予習して下さい。
演習は必ず自分で行うこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 Excelの基本操作(1) 演算,作表ができる。
2週 Excelの基本操作(2) オートフィルタ,テキストデータの読み込みができる。
3週 Excelの基本操作(3) データをグラフ化し、書式を整えることができる。
4週 Excelの基本操作(4) 2軸を持つグラフや誤差棒を有するグラフを作成できる。グラフに回帰直線を表示できる。
5週 ExcelのマクロとVBA(1) マクロの記録と実行ができる。
6週 ExcelのマクロとVBA(2) マクロコードを理解し、編集することができる。
7週 ExcelのマクロとVBA(3) IFステートメントによる条件分岐ができる。
8週 化学プログラミング(1) ユーザー定義関数を作成できる。二進数を理解できる。
2ndQ
9週 中間試験期間
10週 化学プログラミング(2) 変数と定数を理解し、代入ステートメントを記述できる。
11週 化学プログラミング(3) ユーザー定義関数を利用できる。
12週 化学プログラミング(4) For〜Nextステートメント,Whileステートメントによる繰り返し処理ができる。
13週 化学プログラミング(5) 配列を利用することができる。
14週 化学プログラミング(6) データの並べ替えができる。
15週 まとめ(総合演習) これまでの学習内容を理解しており、応用できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3前8
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3前8,前10,前11,前12,前13,前14
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3前8,前10,前11,前12,前13,前14
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3前8,前10,前11,前12,前13,前14

評価割合

演習課題総合演習合計
総合評価割合502525100
基礎能力25151050
専門能力25101550