基礎実験Ⅲ

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 基礎実験Ⅲ
科目番号 0041 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 生物応用化学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 教科書: プリント 参考書: 分析化学(長島、冨田著 掌華房),(続)実験を安全に行うために(化学同人)
担当教員 岸本 昇,野村 英作,綱島 克彦,林 純二郎,米光 裕,奥野 祥治,河地 貴利,スティアマルガ デフィン

到達目標

1. 化学の各分野の基本的な実験の原理を理解できること。(C-1)
2. 具体的な実験操作を行えること。(C-1)
3. 実験についての報告書を書くことができること。(C-1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
生物工学系、合成系、物性系の実験技術と知識充分に技術を習得し、内容を理解している。技術を習得し、内容を理解している。技術習得、内容の理解ともに不十分である。

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
専門化学として学習している化学を、生物工学系,合成系,物性系の3分野に分け、3班に分かれて基礎的な専門化学実験を行う。また、数名で1グル-プとなり、各班で自由に実験課題を設定し、得られた実験結果に関する発表会を行う。
授業の進め方・方法:
1. 実験レポ-ト(生物工学系:60%・合成系:70%・物性系:80%、自由テーマ:50%),実験取組(実験ノート、実験操作等) (生物工学系:40%・合成系:30%・物性系:20%、自由テーマ:50%)で評価する。
2. 評価は「生物工学系」,「合成系」,「物性系」,「自由テーマ」の4分野の成績を平均する。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 有用微生物のスクリーニング1 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
2週 有用微生物のスクリーニング2 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
3週 微生物の濃度測定 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
4週 微生物の増殖速度 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
5週 酵素反応 1 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
6週 酵素反応 2 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
7週 酵素反応 3 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
8週 まとめ(発表会) 実験結果を踏まえてプレゼンテーションを行い、議論できる。
2ndQ
9週 自由テ-マ 1 実験テーマをグループで検討し、実験計画を自ら立案、実行し、報告会で説明できる。
10週 自由テ-マ 2 実験テーマをグループで検討し、実験計画を自ら立案、実行し、報告会で説明できる。
11週 自由テ-マ 3 実験テーマをグループで検討し、実験計画を自ら立案、実行し、報告会で説明できる。
12週 自由テ-マ 4 実験テーマをグループで検討し、実験計画を自ら立案、実行し、報告会で説明できる。
13週 自由テ-マ 5 実験テーマをグループで検討し、実験計画を自ら立案、実行し、報告会で説明できる。
14週 自由テ-マ 6 実験テーマをグループで検討し、実験計画を自ら立案、実行し、報告会で説明できる。
15週 ガイダンス(実験操作および原理の解説) 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
16週
後期
3rdQ
1週 可視スペクトルおよび赤外スペクトルを用いた錯体の構造 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
2週 沸点上昇 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
3週 気体の体積と温度・圧力との関係 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
4週 有機化合物の分離と確認 1 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
5週 有機化合物の分離と確認 2 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
6週 有機化合物の分離と確認 3 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
7週 有機化合物の分離と確認 4 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
8週 酸化還元平衡 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
4thQ
9週 示差熱分析 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
10週 吸光光度法 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
11週 蛍光光度法 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
12週 液液抽出 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
13週 粘性係数 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
14週 吸着平衡 実験手順に従って正確に実験を行うことができ、報告書にまとめることができる。
15週 実験発表会 実験結果を踏まえてプレゼンテーションを行い、議論できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力専門的能力の実質化PBL教育PBL教育工学が関わっている数々の事象について、自らの専門知識を駆使して、情報を収集することができる。4
集められた情報をもとに、状況を適確に分析することができる。4
与えられた目標を達成するための解決方法を考えることができる。4
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学についての基礎的原理や現象を、実験を通じて理解できる。4
物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前9
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前9
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前9
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前9
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前9
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3前9
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3前9
分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】有機化学実験沸点から生成物の確認と純度の検討ができる。4
蒸留による精製ができる。4前9
吸引ろ過ができる。4前9
再結晶による精製ができる。4前9
分液漏斗による抽出ができる。4前9
融点または沸点から生成物の確認と純度の検討ができる。4前9
分析化学実験酸化還元滴定法を理解し、酸化剤あるいは還元剤の濃度計算ができる。4前9
代表的な定性・定量分析装置としてクロマト分析(特にガスクロ、液クロ)や、物質の構造決定を目的とした機器(吸光光度法、X線回折、NMR等)、形態観察装置としての電子顕微鏡の中の代表的ないずれかについて、その原理を理解し、測定からデータ解析までの基本的なプロセスを行うことができる。4前9
物理化学実験粘度計を用いて、各種液体・溶液の粘度を測定し、濃度依存性を説明できる。4前9
熱に関する測定(溶解熱、燃焼熱等)をして、定量的に説明できる。4前9
分子量の測定(浸透圧、沸点上昇、凝固点降下、粘度測定法等)により、束一的性質から分子量を求めることができる。4前9
生物工学実験滅菌・無菌操作をして、微生物を培養することができる。4前9
分光分析法を用いて、生体物質を定量することができる。4前9
酵素の活性を定量的または定性的に調べることができる。4前9
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3前9
他者の意見を聞き合意形成することができる。3前9
合意形成のために会話を成立させることができる。3前9
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3前9
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3前9
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3前9
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3前9
事実をもとに論理や考察を展開できる。3前9
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3前9
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3前9
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3前9
目標の実現に向けて計画ができる。3前9
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3前9
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3前9
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3前9
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3前9
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3前9
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3前9
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3前9
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3前9

評価割合

レポート実験の取り組みノート合計
総合評価割合801010100
基礎的能力801010100