到達目標
発酵科学は当該学科から就職する業種でも特に食品業界で必要不可欠な知識を学修する科目である。
1.酵素の構造や触媒機能が理解できる。(C)
2.酵素の特異性が理解できる。(C)
3.酵素の反応速度論が理解できる。(C)
4.酵素工学の内容を説明できる。(C)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
微生物の種類、培養について説明できる。 | 微生物の種類、培養について十分 に説明できる。 | 微生物の種類、培養について説明 できる。 | 微生物の種類、培養について説明 できない。 |
微生物の応用について説明できる。 | 微生物の応用について十分に説明できる。 | 微生物の応用について説明できる。 | 微生物の応用について説明できない。 |
酵素の役割について説明できる。 | 発酵に関わる酵素の役割について、自分の考えを的確に述べる事ができる | 発酵に関わる酵素の役割について、ある程度議論することができる | 発酵に関わる酵素の役割について、話しすることができない |
発酵について科学的に説明できる。 | 発酵について科学的に説明できる。 | ある程度、発酵について科学的に説明できる。 | 発酵について科学的に説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
C-1
説明
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JABEE C-1
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教育方法等
概要:
微生物に関する基礎を学ぶととに、発酵のメカニズムを学習する。また、発酵食品や発酵を活用する微生物利用について学ぶ。
授業の進め方・方法:
1 、2 年の「生物」、3 年の「生命科学」を基礎として、復習を兼ねた課題を設定する。また、4 年の「生物化学」と並行しながら、発酵である微生物代謝を学び、最終的には応用分野に至るまでを解説する。また、定期試験の他に、小テストや演習を適宜取り入れる。また、場合によってはレポートの提出を義務付ける。この科目は学修単位科目のため,授業毎に自学自習のためのレポート課題を課す場合がある。
注意点:
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
オリエンテーション、発酵科学の概要 |
発酵科学の概要とシラバスの説明
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2週 |
発酵の歴史 |
日本と世界の発酵食品の相違および食文化の歴史や地理的背景を学ぶ。
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3週 |
発酵に関わる微生物の種類と分類(種類、細菌、カビ、古細菌) |
発酵に関わる微生物の系統分類体系と微生物種の位置を学習するとともに、発酵に利用される微生物の代表種とその特徴を説明できる。
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4週 |
発酵食品(1)醤油・味噌 |
醤油の製造方法や種類を知るとともに、発酵の過程で生成される成分を理解する。
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5週 |
発酵食品(2) 清酒・麹・ビール・ワイン・スピリッツ |
並行複発酵および蒸留酒を説明できる。
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6週 |
発酵食品(3) 郷土発酵食品・世界の発酵食品 |
魚醤、ふなずし、塩辛などの発酵過程が説明できる。アジア、ヨーロッパなどの発酵食品が紹介できる。
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7週 |
発酵と食品(1) |
美味しさ(アミノ酸)、健康(プロバイオティクス)の効果を理解する。
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8週 |
発酵と食品(2) |
発酵食品とHACCP
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2ndQ |
9週 |
【中間試験】 |
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10週 |
抗生物質と生理活性物質 |
抗生物質の生成と生理活性物質の効果
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11週 |
高分子発酵と有機反応への応用 |
バイオプラスチックの製造
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12週 |
酵素の生産、発酵原料、組換えDNA技術 |
工業利用に関する組換えDNA技術の活用
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13週 |
環境浄化への応用 |
自然界における物質の循環、汚染物質の微生物分解
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14週 |
食品の腐敗と保蔵 |
微生物災害と環境要因、食品腐敗微生物の紹介と保蔵法
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15週 |
【期末試験】 |
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16週 |
試験答案返却・解答解説 |
試験答案返却・解答解説
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 生物化学 | 解糖系の概要を説明できる。 | 4 | |
クエン酸回路の概要を説明できる。 | 4 | |
酸化的リン酸化過程におけるATPの合成を説明できる。 | 4 | |
嫌気呼吸(アルコール発酵・乳酸発酵)の過程を説明できる。 | 4 | 前5,前6 |
生物工学 | 原核微生物の種類と特徴について説明できる。 | 4 | 前3,前8 |
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。 | 4 | 前3,前8 |
微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。 | 4 | 前8,前11 |
微生物の育種方法について説明できる。 | 4 | 前14 |
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても説明できる。 | 4 | 前11,前14 |
アルコール発酵について説明でき、その醸造への利用について説明できる。 | 4 | 前13,前14 |
食品加工と微生物の関係について説明できる。 | 4 | 前13,前14 |
抗生物質や生理活性物質の例を挙げ、微生物を用いたそれらの生産方法について説明できる。 | 4 | 前13,前14 |
微生物を用いた廃水処理・バイオレメディエーションについて説明できる。 | 4 | 前13,前14 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 100 |
専門的能力 | 35 | 15 | 50 |
分野横断的能力 | 35 | 15 | 50 |