生物物理化学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 生物物理化学
科目番号 0102 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 ライフサイエンス系の基礎物理化学 (早川、白浜、井上ら著 三共出版)
担当教員 西本 真琴

到達目標

生化学や物理化学で学習した内容が実際の生物にどのように適応できるかを学習する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
生体分子生体分子について構造や機能を十分に説明できる。生体分子について構造や機能を理解し、簡単に説明できる。生体分子について構造や機能について簡単な説明ができない。
分子認識生体分子の分子認識について十分に説明できる。生体分子の分子認識について理解し、簡単に説明できる。生体分子の分子認識について簡単な説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生体の機能性を理解するために、細胞膜などの分子集合体について、その構造がどのような分子間相互作用によって成り立っているか、また、その機能性はどのように発現されているかなどについて学習する。
授業の進め方・方法:
複雑な生命現象も、原子、分子の振舞いを支配する物理学の法則に基づいて理解することができる。アミノ酸、糖、脂質、やタンパク質などの分子が、いかにして多種多様な分子の集合体を形成し、またどの様にしてそれらが機能しているのかを理解する。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
生体を構成する分子 
タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。
単糖と多糖の生物機能を説明できる。
脂質についてトリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。
2週 生体を構成する分子 生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。
3週 生体を構成する分子ータンパク質ー タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。
4週 生体を構成する分子ータンパク質ー アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。
タンパク質の高次構造について説明できる。
5週 生体を構成する分子ータンパク質ー タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。
6週 生体を構成する分子ー脂質ー トリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。
7週 生体を構成する分子ー脂質ー 脂質の機能を複数あげることができる。
8週 生体を構成する分子ー脂質ー 脂質の機能を複数あげることができる。
リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を説明できる。
4thQ
9週 生体を構成する分子ー生体膜ー 膜の流動性および膜電位について説明できる。
10週 生体を構成する分子ー生体膜ー 物質輸送および脂質膜による分子認識について説明できる。
11週 分子認識 分子認識に関る力について説明できる。
12週 生体を構成する分子ー核酸ー DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。
13週 生体を構成する分子ー核酸ー DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。
14週 まとめ タンパク質,DNA,脂質が生物の生命維持に実際にどのように役立っているのかを理解できる。
15週 期末試験 1週〜15週の内容をまとめて説明できる。
16週 答案返却・解答解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野生物化学タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。4後1,後14,後15
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。4後2,後6,後9,後13,後14,後15
単糖と多糖の生物機能を説明できる。4後1,後14,後15
脂質の機能を複数あげることができる。4後6,後14,後15
トリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。4後1,後14,後15
リン脂質が作るミセル、脂質二重層について説明でき、生体膜の化学的性質を説明できる。4後9,後14,後15
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。4後5,後14,後15
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。4後3,後13,後14,後15
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。4後4,後14,後15
タンパク質の高次構造について説明できる。4後4,後14,後15
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。4後13,後14,後15

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100
専門的能力000