有機資源化学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 有機資源化学
科目番号 0104 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 生物応用化学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 平野勝巳 他著 「新・有機資源化学」(三共出版)
担当教員 野村 英作

到達目標

有機炭素資源の成因と分布,性質と化学構造について理解できる。
有機資源の化学的変換におけるエネルギー利用や工業製品利用について理解できる。
本授業は石油、石炭、天然ガスなどの有機炭素資源の成り立ちやエネルギー利用、材料などへの工業利用について理解を深めるとともに将来の環境問題への対応力を育成します。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
有機炭素資源の成因と分布,性質と化学構造について理解できる。深く理解し、説明できるある程度理解している理解していない
有機資源の化学的変換におけるエネルギー利用や工業製品利用について理解できる。確かな力が身についているある程度力が身についている身についていない

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
1.有機資源の形成,バイオマス,バイオディーゼル,バイオエタノールの生成,腐植資源
2. 石炭資源・石油資源の性質,埋蔵量,生産性,工業利用
3.天然ガス資源の成因,性質,埋蔵量,工業利用
授業の進め方・方法:
事前学習
次回の授業内容を事前に学習してまとめる。その内容を授業の始めに発表するとともにレポートとして提出する。
事後学習
授業後に次回の課題を与えるので,レポートの作成を行う。
注意点:
この科目は学修単位科目のため,授業毎に自学自習のためのレポート課題を課します。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス:講義の概略,有機資源の形成:地球上での炭素循環と貯蔵ならびに太陽エネルギーと有機資源との関わり 有機資源の形成では,地質年代と有機資源の形成,地球上での炭素循環と貯蔵,太陽エネルギーと有機資源との関わりを理解する。
2週 バイオマス資源:バイオマスの分類,化学構造、エネルギー資源としてのバイオマス 化石資源が枯渇したあとの代替エネルギー資源を何に求めるのか。太陽光発電や微生物を利用したメタンや水素の発生も可能であるが,現在では効率が低い。ここでは,バイオエタノール,多糖類系バイオマス資源や使用済み食用油のバイオディーゼルへの変換,ゴミの組成式と熱化学について理解する。
3週 腐植資源:腐植資源の定義,分類と化学構造、腐植資源の存在と利用 腐植資源では,腐植物質の定義,起源,分類,キャラクタリゼーション,平均化学構造と自然環境における腐植資源の存在・役割,腐植資源の利用について理解する。
4週 石炭資源化学:石炭の性質と化学構造,分布,埋蔵量,可採年数、工業利用 石炭の性質と化学構造,石炭の成因やコールバンドについて学習する。石炭のガス化や液化の基本反応を習得する。石炭の利用に伴う地球環境問題とその対策では,二酸化炭素の削減,硫黄酸化物と窒素酸化物の削減技術と排煙処理法を理解する。
5週 石油資源化学:(1)石油の性質と化学構造,分布,埋蔵量,可採年数 石油資源化学では,“石油のノーブルユース”の概念を学ぶ。石油の埋蔵量と可採年数,石油の歴史と原油生産量,石油の油層と用途別需要,環境への影響を理解する。石油からオレフィンや芳香族の製造プロセスを理解する。
6週 石油資源化学:(2)石油の精製,分類,組成,石油の化学的変換 石油資源化学では,“石油のノーブルユース”の概念を学ぶ。石油の埋蔵量と可採年数,石油の歴史と原油生産量,石油の油層と用途別需要,環境への影響を理解する。石油からオレフィンや芳香族の製造プロセスを理解する。
7週 天然ガス資源化学:(1)天然ガスの成因と分布,埋蔵量・生産性,天然ガス資源のエネルギー資源としての利用 天然ガスの組成,埋蔵量,生産量,在来型天然ガスと非在来型天然ガスの種類などについて理解する。天然ガスの利用法では,火力発電や自動車の燃料としての利用,合成ガスへの化学的変換などを理解する。メタンから合成ガスやメタノールを製造する過程は,炭素原子1個からなる化学製品プロセスであるC1化学について理解する。
8週 天然ガス資源化学:(2)天然ガス資源の化学的変換 天然ガスの組成,埋蔵量,生産量,在来型天然ガスと非在来型天然ガスの種類などについて理解する。天然ガスの利用法では,火力発電や自動車の燃料としての利用,合成ガスへの化学的変換などを理解する。メタンから合成ガスやメタノールを製造する過程は,炭素原子1個からなる化学製品プロセスであるC1化学について理解する。
2ndQ
9週 試験 試験に解答できる。
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポート課題合計
総合評価割合5050100
基礎的能力252550
専門的能力252550