科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 国語
科目番号 0028 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 環境都市工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 『論理国語』(大修館書店)、『文学国語』(筑摩書房)、「新編古典探究」(東京書籍)/ 『基礎からの国語表現の実践』(京都書房)、『標準漢字演習』(とうほう)
担当教員 椛島 雅弘

到達目標

1、文章の客観的理解により、人間・社会・自然などについて考えを深め、広げることができる。
2、文学作品について、鑑賞の方法を理解できる。また、代表的な文学作品について、日本文学史における位置づけを説明できる。
3、現代日本語の運用、語句の意味、常用漢字、熟語の構成、ことわざ、慣用句、同音同訓異義語、単位呼称、対義語と類義語塔の基礎的知識についての理解を深め、その特徴を把握できる。また、それらの知識を適切に活用して表現できる。
4、代表的な古文・漢文について、日本文学史および中国文学史における位置づけを理解し、作品の価値について意見を述べることができる。
5、社会で使用される言葉を始め、広く日本語を習得し、その意味や用法を理解できる。また、それらを適切に用い、一般的な社会的コミュニケーションとして実践できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1説明的文章の論理展開、要旨を的確に理解することができる。説明的文章の内容が理解できる。説明的文章の内容が理解できない。
評価項目2文学的文章について作品の特色、主題を理解することができる。文学的文章について場面や状況、心情を読み解くことができる。文学的文章の内容が理解できない、。
評価項目3応用的な自己表現をすることができる。基本的な自己表現をすることができる。基本的な自己表現ができない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
近代以降の文章のうち、論理的な文章を客観的に理解する能力と、文学的な文章を多角的に鑑賞する能力を伸ばすとともに、視野を広げ、感受性を磨こうとする主体的な態度を培うことができる。
古文では読解・鑑賞の方法を修得し、思考力と言語感覚を養うとともに、日本文化に対する知見を深める。
授業の進め方・方法:
授業の進め方については講義・演習形式を併用する。
注意点:
皆さんが将来どのような職業に就くとしても、文章読解、文章表現、口頭表現の技術と、論理的かつ相対的な思考方法の獲得は必須である。もちろん、感情の理解と表出が、学校、職場、家庭などのあらゆる人間関係の基礎となるのは言うまでもない。授業を受身の姿勢で聞くだけではなく、「書く」「話す」「考える」行為を主体的に行ってほしい。1年で学んだ技法を用い、より高度なトレーニングをしていこう。さらに、授業時以外でも、幅広いジャンルの読書をしていくことが皆さんの国語能力を高めることになる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 評論「世界を広げる「批評」の言葉」①
「方丈記」 故事・小話
国語を学ぶ目的と方法について理解できる。
古文・漢文の勉強方法について理解できる。
2週 評論「世界を広げる「批評」の言葉」②
「方丈記」 故事・小話
評論文を正確に読解することができる。
随筆のおもしろさ、漢文の基礎を理解できる。
3週 評論「世界を広げる「批評」の言葉」③
「方丈記」 故事・小話
筆者の意見を理解し、自分の意見を言葉にできる。
随筆のおもしろさ、漢文の基礎を理解できる。
4週 表現
「竹取物語」 唐詩
自分自身について知り、表現できる。
物語の構成・表現技法を理解できる。
5週 小説「山月記」」①
「竹取物語」 唐詩
小説の読解方法を理解できる。
物語の構成・表現技法を理解できる。
6週 小説「山月記」②
「竹取物語」 唐詩
作品の構成や登場人物の心情を理解できる。
物語の構成・表現技法を理解できる。
7週 小説「山月記」③
百人一首 唐詩
作品の構成や登場人物の心情を理解できる。
詩歌の表現技法を理解できる。
8週 小説「山月記」④
百人一首 唐詩
小説を読んでの感想を言葉にすることができる。
詩歌の表現技法を理解できる。
2ndQ
9週 評論「敬語への自覚、他者への自覚」①
百人一首 「史記」
評論の構成を理解し、要点をまとめることができる。
詩歌の表現技法を理解できる。
10週 評論「敬語への自覚、他者への自覚」②
「平家物語」 「史記」
評論の構成を理解し、要点をまとめることができる。
軍記物の魅力を理解できる。
11週 評論「評論「敬語への自覚、他者への自覚」③」
「平家物語」 「史記」
評論の構成を理解し、要点をまとめることができる。
軍記物の魅力を理解できる。
12週 小説「死者の声を運ぶ小舟」①
「平家物語」 寓話
作品の構成や表現技法、登場人物の心情を理解できる。
軍記物の魅力を理解できる。
13週 小説「死者の声を運ぶ小舟」② 
「世間胸算用」 寓話
作品の構成や表現技法、登場人物の心情を理解できる。
14週 小説「死者の声を運ぶ小舟」③
「世間胸算用」 寓話
作品を読んでの感想を言葉にすることができる。
15週 期末試験 試験により理解度を点検し、今後に生かすことができる。
16週 試験返却・解説 試験を振り返り、できなかった問題を解くことができる。
後期
3rdQ
1週 小説「こころ」① 小説の読解方法を理解できる。
2週 小説「こころ」② 会話の背後にある隠された心理や語り手の倫理観を理解できる。
3週 小説「こころ」③ 会話の背後にある隠された心理や語り手の倫理観を理解できる。
4週 小説「こころ」④ 会話の背後にある隠された心理や語り手の倫理観を理解できる。
5週 小説「こころ」⑤ 自分の意見を発表できる。
6週 評論「スキーマと記憶」① 内容を理解し、筆者の意見を要約できる。
7週 評論「スキーマと記憶」② 内容を理解し、筆者の意見を要約できる。
8週 評論「スキーマと記憶」③ 筆者の意見を理解し、自分の意見を発表できる。
4thQ
9週 小説「論語―私の古典」① 古典を学ぶ意義を知るとともに、内容を要約できる。
10週 小説「論語―私の古典」② 古典を学ぶ意義を知るとともに、内容を要約できる。
11週 小説「論語―私の古典」③ 古典を学ぶ意義を知るとともに、内容を要約できる。
12週 評論「心に「海」を持って」① 筆者の意見を要約できる。
13週 評論「心に「海」を持って」② 筆者の意見を要約できる。
14週 評論「心に「海」を持って」③ 日本文化を相対化し、自分の意見を発表できる。
15週 期末試験 試験により理解度を点検し、今後に生かすことができる。
16週 試験返却・解説 試験を振り返り、できなかった問題を解くことができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3前5,前6,前7,前8
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3前5,前12,後1,後9
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3前8,後5
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3前8,前14
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3前1,後1
合意形成のために会話を成立させることができる。3前8,後5

評価割合

試験60発表相互評価態度ポートフォリオ課題その他40合計
総合評価割合60000040100
基礎的能力60000040100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000