構造力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和07年度 (2025年度)
授業科目 構造力学Ⅱ
科目番号 0051 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 [教科書] 構造力学,監修:PEL編集委員会,編著:岩坪 要,実教出版,[問題集]構造力学問題集,赤木知之・色部誠著,森北出版
担当教員 山田 宰

到達目標

1) 基本的な静定構造の断面力図,影響線を描くことができる.
2) 平面図形の断面一次モーメントと二次モーメントを求めることができる.
3) 断面力を受ける基本的な断面形状を持つ部材に生じる応力を求めることができる.
4)  単純ばり,片持ばりのたわみ・たわみ角を求めることができる.
<本科目と実務との関連性>
本科目の学習内容は,橋梁設計に必要不可欠な知識を習得する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
断面力・影響線静定構造の断面力図,影響線を描き応用することができる.簡単な静定構造の断面力図,影響線を描くことができる.静定構造の断面力図,影響線を描くことができない.
断面諸量平面図形の断面一次モーメントと二次モーメントを求め応用することができる.簡単な平面図形の断面一次モーメントと二次モーメントを求めることができる.平面図形の断面一次モーメントと二次モーメントを求めることができない.
応力断面力を受ける様々な断面形状の部材に生じる応力を求めることができる.断面力を受ける基本的な断面形状を持つ部材に生じる応力を求めることができる.断面力を受ける基本的な断面形状を持つ部材に生じる応力を求めることができない.
たわみ・たわみ角単純ばり,片持ばりのたわみ・たわみ角を求めることができ応用することができる.単純ばり,片持ばりのたわみ・たわみ角を求めることができる.単純ばり,片持ばりのたわみ・たわみ角を求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
1)静定構造の断面力・影響線,2)断面力を受けるはりの内部に生じる応力,を求める方法について説明する.また,3)平面図形の幾何学的性質,4)はりの変形(たわみ)の求め方を説明する.
授業の進め方・方法:
講義を中心として例題による演習を適宜実施する.
注意点:
事前・事後学習:授業中の例題の説き方を十分理解し,構造力学演習と平行して実施する科目であるため,多くの問題について解答し理解が不十分な問題がないか確認しておくこと.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明,断面力および断面力図Ⅰ:単純ばり 各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。
2週 断面力および断面力図Ⅰ:単純ばり 各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。
3週 断面力および断面力図Ⅱ:片持ばり 各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。
4週 断面力および断面力図Ⅱ:片持ばり 各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。
5週 断面力および断面力図Ⅲ:張出しばり 各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。
6週 断面力および断面力図Ⅳ:ゲルバーばり 各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。
7週 断面力および断面力図Ⅳ:曲がりばり 各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。
8週 トラスの種類、安定性、トラスの部材力
(中間試験期間)
トラス構造の特徴が説明できる
トラスの静定,不静定が判定できる
2ndQ
9週 トラスの部材力の解法(節点法による解法)
(中間試験期間)
節点法が説明できる
10週 トラスの部材力の解法(節点法による解法の演習) 節点法でトラスの部材力が計算できる
11週 トラスの部材力の解法(節点法による解法の演習) 節点法でトラスの部材力が計算できる
12週 トラスの部材力の解法(断面法による解法) 断面法が説明できる
13週 トラスの部材力の解法(断面法による解法の演習) 断面法でトラスの部材力が計算できる
14週 トラスの部材力の解法(断面法による解法の演習) 断面法でトラスの部材力が計算できる
15週 期末試験期間 期末試験の実施
16週 答案返却,前期授業内容の総まとめ 断面法でトラスの部材力が計算できる
後期
3rdQ
1週 影響線Ⅰ:単純ばり 静定ばり,影響線,断面諸量について計算できる.
2週 影響線Ⅱ:張り出しばり,ゲルバーばり 静定ばり,影響線,断面諸量について計算できる.
3週 断面の諸量Ⅰ:断面一次モーメントと図心 断面諸量について理解し計算できる.
4週 断面の諸量Ⅲ:断面二次モーメント 断面諸量について理解し計算できる.
5週 断面の諸量Ⅲ:断面二次モーメントと断面係数,断面二次半径 断面諸量について理解し計算できる.
6週 応力とひずみⅠ:応力の種類,ひずみの種類,フックの法則,弾性係数,ポアソン比 応力とひずみⅠ:応力の種類,ひずみの種類,フックの法則,弾性係数,ポアソン比が計算できる.
7週 応力とひずみⅡ:軸ひずみ,軸応力 応力とひずみⅡ:軸ひずみ,軸応力が計算できる.
8週 応力とひずみⅡ:軸ひずみ,軸応力
(中間試験期間)
応力とひずみが説明・計算できる.
4thQ
9週 応力状態Ⅰ:はりの変形における基本仮定,はりの曲げ応力度
(中間試験期間)
応力状態Ⅰ:はりの変形における基本仮定,はりの曲げ応力度が計算できる.
10週 応力状態Ⅱ:はりの曲げ応力度とせん断応力度 応力状態Ⅱ:はりの曲げ応力度とせん断応力度が計算できる.
11週 応力状態Ⅲ:はりのせん断応力度 応力状態Ⅲ:はりのせん断応力度が計算できる.
12週 弾性曲線の微分方程式によるたわみ・たわみ角Ⅰ:理論 弾性曲線の微分方程式によるたわみ・たわみ角が計算できる.
13週 弾性曲線の微分方程式によるたわみ・たわみ角Ⅱ:直線ばりへの適用 弾性曲線の微分方程式によるたわみ・たわみ角が計算できる.
14週 弾性荷重法によるたわみ・たわみ角の解法Ⅰ:理論 弾性荷重法によるたわみ・たわみ角が計算できる.
15週 期末試験期間 期末試験の実施
16週 答案返却,後期授業内容の総まとめ 弾性曲線の微分方程式,弾性荷重法によるたわみ・たわみ角が計算できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。4前11,前12,前13,前14,前15
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。4前11,前12,前13,前14,前15
各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。4前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前15
トラスの種類、安定性、トラスの部材力の意味を説明できる。4
節点法や断面法を用いて、トラスの部材力を計算できる。4
影響線を利用して、支点反力や断面力を計算できる。4前8,前9,前10,前15
影響線を応用して、与えられた荷重に対する支点反力や断面力を計算できる。4前8,前9,前10,前15
応力とその種類、ひずみとその種類、応力とひずみの関係を理解し、弾性係数、ポアソン比やフックの法則などの概要について説明でき、それらを計算できる。4後1,後2,後8
断面に作用する垂直応力、せん断応力について、説明できる。4後3,後4,後5,後6,後7,後8
はりのたわみの微分方程式に関して、その幾何学的境界条件と力学的境界条件を理解し、微分方程式を解いて、たわみやたわみ角を計算できる。4後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

定期試験小テスト合計
総合評価割合8020100
配点8020100