コンクリート構造学Ⅱ

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 コンクリート構造学Ⅱ
科目番号 0061 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 【教科書】コンクリート構造工学:戸川一夫・岡本寛昭ほか,森北出版 【参考書】鉄筋コンクリートの解析と設計,吉川弘道,丸善
担当教員 中本 純次

到達目標

せん断力およびせん断力と曲げが作用するRCはりのひび割れの発生・進展や破壊形態について説明できる(C-1).さらに,限界状態設計法について説明でき,鉄筋コンクリートはり部材やフーチングのせん断耐力を計算できる(C-1).スラブの押し抜きせん断耐力や最大曲げモーメントを計算できる(C-1).

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
せん断力およびせん断力と曲げが作用するRCはりのひび割れの発生・進展や破壊形態せん断力およびせん断力と曲げが作用するRCはりのひび割れの発生・進展や破壊形態を説明できるせん断力およびせん断力と曲げが作用するRCはりのひび割れの発生・進展や破壊形態を理解できるせん断力およびせん断力と曲げが作用するRCはりのひび割れの発生・進展や破壊形態を理解できない
鉄筋コンクリートはり部材やフーチングのせん断耐力鉄筋コンクリートはり部材やフーチングのせん断耐力の説明と計算ができる鉄筋コンクリートはり部材やフーチングのせん断耐力の理解と計算ができる鉄筋コンクリートはり部材やフーチングのせん断耐力を理解できない
スラブの押し抜きせん断耐力や最大曲げモーメントスラブの押し抜きせん断耐力や最大曲げモーメントの説明と計算ができるスラブの押し抜きせん断耐力や最大曲げモーメントの理解と計算ができるスラブの押し抜きせん断耐力や最大曲げモーメントを理解できない

学科の到達目標項目との関係

JABEE C-1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
曲げ応力および曲げと軸力の組み合わせ応力については,既にコンクリート構造学Ⅰにおいて学習したが,鉄筋コンクリート部材の設計においてはせん断力に対する照査は曲げや軸力と同様に非常に重要である.ここでは,はりのせん断に対する照査ならびにスラブの押し抜きせん断耐力やスラブの曲げモーメントの算定について学習する.また,鉄筋コンクリートの劣化メカニズムや耐久性設計についても概説する.
授業の進め方・方法:
講義と演習
注意点:
事前学習
 テキストおよび関連する示方書等を事前に読み、用語や学習内容に目を通しておくこと。
事後学習
数回に一度授業後試験を行うので、学習内容を復習し、ノートを整理しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明,はりに作用する断面力,せん断応力
シラバスの説明,はりに作用する断面力,せん断応力を説明できる
2週 せん断を受ける部材 :挙動(斜めひび割れの種類・せん断破壊形式)
せん断を受ける部材 :挙動(斜めひび割れの種類・せん断破壊形式)を説明できる
3週  〃     :せん断補強筋を有しない部材の設計せん断耐力
 〃     :せん断補強筋を有しない部材の設計せん断耐力を説明できる
4週  〃     :せん断補強筋を有する部材
 〃     :せん断補強筋を有する部材を説明できる
5週     〃     :せん断補強筋を有する部材のせん断耐力
    〃     :せん断補強筋を有する部材のせん断耐力を説明できる
6週 面部材の押し抜きせん断機構・耐力および演習
面部材の押し抜きせん断を説明できる
耐力を求めることが出来る.
7週 鉄筋とコンクリートの付着・定着
鉄筋とコンクリートの付着・定着を説明できる
8週 プレストレストコンクリートの概要
プレストレストコンクリートの特徴や種類について説明出来る
2ndQ
9週 PC鋼材の配置と合成応力度
プレストレスの算定,断面応力度の計算が出来る
10週 使用限界状態・終局限界状態における照査 各種限界状態と安全性の照査が出来る
11週 鋼およびコンクリートの劣化メカニズムと検査方法
劣化の種類とメカニズムの概要を説明できる
非破壊検査の基礎を説明出来る
12週 鋼コンクリート複合構造物の劣化と維持管理の概要
鉄筋コンクリート構造物の劣化の概要と維持管理の概要を説明出来る
13週 鋼コンクリート複合構造物の補修・補強の概要
鉄筋コンクリート構造物の補修方法の基礎について説明出来る
14週 一般構造細目

一般構造細目について説明できる
15週 総合演習 材料の構成・複合構造・力学的性能・劣化など総合的に理解できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野材料材料に要求される力学的性質及び物理的性質に関する用語、定義を説明できる。4
鋼材の種類、形状を説明できる。4
鋼材の力学的性質(応力-ひずみ関係、降伏強度、引張強度、弾性係数等)を説明できる。4
セメントの物理的性質、化学的性質を説明できる。4
各種セメントの特徴、用途を説明できる。4
骨材の含水状態、密度、粒度、実積率を説明できる。4
骨材の種類、特徴について、説明できる。4
混和剤と混和材の種類、特徴について、説明できる。4
コンクリートの長所、短所について、説明できる。4
各種コンクリートの特徴、用途について、説明できる。4
配合設計の手順を理解し、計算できる。4
非破壊試験の基礎を説明できる。4
フレッシュコンクリートに求められる性質(ワーカビリティー、スランプ、空気量等)を説明できる。4
硬化コンクリートの力学的性質(圧縮強度、応力-ひずみ曲線、弾性係数、乾燥収縮等)を説明できる。4
耐久性に関する各種劣化要因(例、凍害、アルカリシリカ反応、中性化)を説明できる。3
プレストレストコンクリートの特徴、分類について、説明できる。4
プレストレス力の算定及び断面内の応力度の計算ができ、使用性を検討できる。4
コンクリート構造物の維持管理の基礎を説明できる。4
コンクリート構造物の補修方法の基礎を説明できる。4
コンクリート構造の種類、特徴について、説明できる。4
コンクリート構造の代表的な設計法である限界状態設計法、許容応力度設計法について、説明できる。4
曲げモーメントを受ける部材の破壊形式を説明でき、断面破壊に対する安全性を検討できる。4
曲げモーメントを受ける部材の断面応力度の算定、使用性(ひび割れ幅)を検討できる。4
せん断力を受ける部材の破壊形式を説明でき、せん断力に対する安全性を検討できる。4

評価割合

定期試験平常試験および課題成果物相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
配点50500000100