せん断力およびせん断力と曲げが作用するRCはりのひび割れの発生・進展や破壊形態について説明できる(C-1).さらに,限界状態設計法について説明でき,鉄筋コンクリートはり部材やフーチングのせん断耐力を計算できる(C-1).スラブの押し抜きせん断耐力や最大曲げモーメントを計算できる(C-1).
概要:
曲げ応力および曲げと軸力の組み合わせ応力については,既にコンクリート構造学Ⅰにおいて学習したが,鉄筋コンクリート部材の設計においてはせん断力に対する照査は曲げや軸力と同様に非常に重要である.ここでは,はりのせん断に対する照査ならびにスラブの押し抜きせん断耐力やスラブの曲げモーメントの算定について学習する.また,鉄筋コンクリートの劣化メカニズムや耐久性設計についても概説する.
授業の進め方・方法:
講義と演習
注意点:
事前学習
テキストおよび関連する示方書等を事前に読み、用語や学習内容に目を通しておくこと。
事後学習
数回に一度授業後試験を行うので、学習内容を復習し、ノートを整理しておくこと。
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
シラバスの説明,はりに作用する断面力,せん断応力
|
シラバスの説明,はりに作用する断面力,せん断応力を説明できる
|
2週 |
せん断を受ける部材 :挙動(斜めひび割れの種類・せん断破壊形式)
|
せん断を受ける部材 :挙動(斜めひび割れの種類・せん断破壊形式)を説明できる
|
3週 |
〃 :せん断補強筋を有しない部材の設計せん断耐力
|
〃 :せん断補強筋を有しない部材の設計せん断耐力を説明できる
|
4週 |
〃 :せん断補強筋を有する部材
|
〃 :せん断補強筋を有する部材を説明できる
|
5週 |
〃 :せん断補強筋を有する部材のせん断耐力
|
〃 :せん断補強筋を有する部材のせん断耐力を説明できる
|
6週 |
面部材の押し抜きせん断機構・耐力および演習
|
面部材の押し抜きせん断を説明できる 耐力を求めることが出来る.
|
7週 |
鉄筋とコンクリートの付着・定着
|
鉄筋とコンクリートの付着・定着を説明できる
|
8週 |
プレストレストコンクリートの概要
|
プレストレストコンクリートの特徴や種類について説明出来る
|
2ndQ |
9週 |
PC鋼材の配置と合成応力度
|
プレストレスの算定,断面応力度の計算が出来る
|
10週 |
使用限界状態・終局限界状態における照査 |
各種限界状態と安全性の照査が出来る
|
11週 |
鋼およびコンクリートの劣化メカニズムと検査方法
|
劣化の種類とメカニズムの概要を説明できる 非破壊検査の基礎を説明出来る
|
12週 |
鋼コンクリート複合構造物の劣化と維持管理の概要
|
鉄筋コンクリート構造物の劣化の概要と維持管理の概要を説明出来る
|
13週 |
鋼コンクリート複合構造物の補修・補強の概要
|
鉄筋コンクリート構造物の補修方法の基礎について説明出来る
|
14週 |
一般構造細目
|
一般構造細目について説明できる
|
15週 |
総合演習 |
材料の構成・複合構造・力学的性能・劣化など総合的に理解できる
|
16週 |
|
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 材料 | 材料に要求される力学的性質及び物理的性質に関する用語、定義を説明できる。 | 4 | |
鋼材の種類、形状を説明できる。 | 4 | |
鋼材の力学的性質(応力-ひずみ関係、降伏強度、引張強度、弾性係数等)を説明できる。 | 4 | |
セメントの物理的性質、化学的性質を説明できる。 | 4 | |
各種セメントの特徴、用途を説明できる。 | 4 | |
骨材の含水状態、密度、粒度、実積率を説明できる。 | 4 | |
骨材の種類、特徴について、説明できる。 | 4 | |
混和剤と混和材の種類、特徴について、説明できる。 | 4 | |
コンクリートの長所、短所について、説明できる。 | 4 | |
フレッシュコンクリートに求められる性質(ワーカビリティー、スランプ、空気量等)を説明できる。 | 4 | |
硬化コンクリートの力学的性質(圧縮強度、応力-ひずみ曲線、弾性係数、乾燥収縮等)を説明できる。 | 4 | |
耐久性に関する各種劣化要因(例、凍害、アルカリシリカ反応、中性化)を説明できる。 | 3 | |
各種コンクリートの特徴、用途について、説明できる。 | 4 | |
配合設計の手順を理解し、計算できる。 | 4 | |
非破壊試験の基礎を説明できる。 | 4 | |
コンクリート構造の種類、特徴について、説明できる。 | 4 | |
コンクリート構造の代表的な設計法である限界状態設計法、許容応力度設計法について、説明できる。 | 4 | |
曲げモーメントを受ける部材の破壊形式を説明でき、断面破壊に対する安全性を検討できる。 | 4 | |
曲げモーメントを受ける部材の断面応力度の算定、使用性(ひび割れ幅)を検討できる。 | 4 | |
せん断力を受ける部材の破壊形式を説明でき、せん断力に対する安全性を検討できる。 | 4 | |
プレストレストコンクリートの特徴、分類について、説明できる。 | 4 | |
プレストレス力の算定及び断面内の応力度の計算ができ、使用性を検討できる。 | 4 | |
コンクリート構造物の維持管理の基礎を説明できる。 | 4 | |
コンクリート構造物の補修方法の基礎を説明できる。 | 4 | |