応用数学Ⅱ

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 応用数学Ⅱ
科目番号 0088 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 【教科書】伊藤正義・伊藤公紀 著「わかりやすい数理統計の基礎」(森北出版)/【参考書】(1)東京大学教養学部統計学教室 編「統計学入門」(東京大学出版会)、(2)涌井良幸・涌井貞美 著「統計解析がわかる」(技術評論社)、(3)上田拓治 著「44の例題で学ぶ統計的検定と推定の解き方」(オーム社)
担当教員 伊勢 昇

到達目標

(1)確率及び統計量(単回帰分析を含む)の計算ができる。
(2)種々の確率分布の説明及びそれらを用いた計算(推定、検定を含む)ができる。
(3)線形計画法(図解法、シンプレックス法)に関する説明及び計算ができる。
(4)重回帰分析の概要及び計算結果について説明ができる。
本講義は、土木系公務員や都市・交通計画系コンサルタントの計画業務(問題の提起、実態の把握、問題の明確化、目標の設定、代替案の作成・評価、計画の決定・実施、計画のモニタリング)の遂行に関連する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
統計・確率確率及び統計量(単回帰分析を含む)の計算ができる。確率及び統計量の基礎的な計算ができる。確率及び統計量の基礎的な計算ができない。
確率分布と推測統計学種々の確率分布の説明及びそれらを用いた計算(推定、検定を含む)ができる。種々の確率分布の説明及びそれらを用いた基礎的な計算ができる。種々の確率分布の説明及びそれらを用いた基礎的な計算ができない。
線形計画法線形計画法(図解法、シンプレックス法)に関する説明及び計算ができる。線形計画法に関する説明及び基礎的な計算ができる。線形計画法に関する説明及び基礎的な計算ができない。
重回帰分析重回帰分析の概要及び計算結果について説明ができる。重回帰分析の概要の説明及び計算結果の基礎的な説明ができる。重回帰分析の概要の説明及び計算結果の基礎的な説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
確率及び統計学の基礎的内容(記述統計、確率分布、標本分布、統計的推定、統計的検定、多変量解析、最適化手法)について講述した上で、具体的な問題を対象に演習を行う。
授業の進め方・方法:
講義と演習の組み合わせにより授業を進める。
期末試験(100%)で評価する。
注意点:
■受講者へのコメント
以下に示す事前学習と事後学習を必ず遂行することによって各講義の理解度を常に自己評価し、不十分な場合には質問するなど積極的な学習姿勢が求められる。

【事前学習】(授業を受ける前に取り組まなければならない事項)
・次回の授業範囲を教科書や参考書等(シラバス参照)を用いて予習しておくこと。
・必要に応じて、シラバスに記載している教科書や参考書以外のものも活用すること。

【事後学習】(次の授業までに取り組まなければならない事項)
・授業中に指定した自由課題に取り組むこと。
・教科書や参考書等(シラバス参照)の例題や演習問題等に取り組むこと。
・必要に応じて、シラバスに記載している教科書や参考書以外の例題や演習問題等にも取り組むこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1変数データの整理 1変数データの整理ができる。
2週 2変数データの整理 2変数データの整理ができる。
3週 離散的な確率分布(1) 離散的な確率分布に関する計算ができる。
4週 離散的な確率分布(2) 離散的な確率分布に関する計算ができる。
5週 連続的な確率分布 連続的な確率分布に関する計算ができる。
6週 ポアソン分布と指数分布 ポアソン分布と指数分布に関する計算ができる。
7週 2変数の確率分布(1) 2変数の確率分布に関する計算ができる。
8週 2変数の確率分布(2) 2変数の確率分布に関する計算ができる。
2ndQ
9週 正規分布 正規分布に関する計算ができる。
10週 大数の法則と中心極限定理 大数の法則と中心極限定理を説明できる。
11週 χ2分布 χ2分布に関する計算ができる。
12週 t分布 t分布に関する計算ができる。
13週 F分布、ガンベル分布 F分布に関する計算ができる。さらに、ガンベル分布の簡単な説明ができる。
14週 点推定と最尤推定法 点推定と最尤推定ができる。
15週 定期試験 第1~13週の項目に関する問題を解くことができる。
16週 定期試験の返却と解説
後期
3rdQ
1週 区間推定の考え方と種類 区間推定の考え方と種類を説明できる。
2週 母平均の推定 母平均の推定ができる。
3週 母平均の差の推定 母平均の差の推定ができる。
4週 母分散の推定、母分散の比の推定 母分散の推定、母分散の比の推定ができる。
5週 母比率の推定、母比率の差の推定、母相関係数の推定 母比率の推定、母比率の差の推定、母相関係数の推定ができる。
6週 検定の考え方と種類 検定の考え方と種類を説明できる。
7週 母平均の検定、母平均の差の検定 母平均の検定、母平均の差の検定ができる。
8週 母分散の検定、母分散の比の検定 母分散の検定、母分散の比の検定ができる。
4thQ
9週 母比率の検定、母比率の差の検定 母比率の検定、母比率の差の検定ができる。
10週 母相関係数の検定 母相関係数の検定ができる。
11週 適合度の検定、独立性の検定 適合度の検定、独立性の検定ができる。
12週 一元配置分散分析 一元配置分散分析ができる。
13週 重回帰分析 重回帰分析の概要と計算結果について説明できる。
14週 線形計画法 図解法及びシンプレックス法に関する計算ができる。
15週 定期試験 前期第14週及び後期第1~14週の項目に関する問題を解くことができる。
16週 定期試験の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3前3,前4,前5
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3前3,前4,前5
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3前1
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。3前2
専門的能力分野別の専門工学建設系分野計画二項分布、ポアソン分布、正規分布(和・差の分布)、ガンベル分布、同時確率密度関数を説明できる。4前6,前7,前8,前9,前13
重回帰分析を説明できる。4後13
線形計画法(図解法、シンプレックス法)を説明できる。4後14

評価割合

定期試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力6060
応用的能力4040