分析化学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 分析化学
科目番号 0012 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書: 分析化学-溶液反応を基礎とするー  大橋弘三郎ら著  三共出版・参考書:化学平衡の計算  関根達也ら著  理学書院      分析化学演習 奥谷、本水ら著  東京教学社
担当教員 林 純二郎

到達目標

もっとも身近な水溶液計での種々の化学反応に着目して、それらの反応を定量的に取り扱う。これらの反応の特徴を理解し、化学平衡の基本的概念を習得することを目的とする。またこれらの反応を利用した種々の定量分析法の原理も理解して行く。これらの学習を通じて、溶液内化学平衡の定量的計算ができるようなレベルに到達する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1十分できる。できる。できない。
評価項目2十分できる。できる。できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
基本的な溶液化学として、酸塩基平衡、錯生成平衡、溶解平衡を取り上げ、それらの反応の特徴を理解し、また、各反応の平衡状態における各種の分子の定量的な関係を理解した上で、溶液中の各分子の濃度計算ができるように演習問題を通じて学ぶ。
授業の進め方・方法:
定期試験を70%、授業中の態度(発言等)、課題、レポートなどを30%を基準に年間を通じて総合評価する。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業の方針などの説明 到達度チェックなど 基本的な溶液化学に関する高校化学の知識の整理。
2週 溶液の基礎  溶液濃度計算 溶液濃度計算の計算ができる。
3週 固体の溶解 固体の溶解に関する基礎的知識の理解。
4週 強電解質と弱電解質 強電解質と弱電解質を説明できる。
5週 演習(これまでの項目について) これまでの項目を理解する。
6週 化学平衡と質量作用の法則 平衡の概念を理解できる。
7週 各種の平衡定数 各種の平衡定数を示す式を組み立てることができる。
8週 演習(これまでの項目について)   溶液中で成立する式を組み立てて、定量的に濃度を計算できる。
2ndQ
9週 中間試験の解説と演習 これまでの項目の問題を理解できる。
10週 酸塩基平衡の概念 酸塩基の定義を説明できる。
11週 水溶液中の酸塩基平衡 溶液中で成立する式を組み立てて、定量的に濃度を計算できる。
12週 酸塩基平衡の定量的取り扱い 酸塩基反応の定量的取り扱いができる。
13週 一塩基酸と多塩基酸 緩衝溶液 緩衝溶液の原理を理解し、溶液pHを計算できる。
14週 酸塩基滴定曲線 滴定曲線を計算から描くことができる.
15週 演習  中間試験以降の項目の理解と整理。
16週
後期
3rdQ
1週 試験の解説と演習 期末試験の項目の理解。
2週 錯イオンについて 配位結合を理解する。
3週 錯イオン生成定数 錯イオン生成定数を用いて金属イオン等の溶液中の濃度計算ができる。
4週 キレート生成定数
 
キレート性背について理解できる。
5週 キレート反応の定量的取り扱い 定量的な計算ができる。
6週 キレート反応の定量的取り扱い 定量的な計算ができる。
7週 キレート滴定法について 滴定法について理解できる。
8週 演習  ここまでの項目の理解と整理。
4thQ
9週 試験の解説と演習 中間試験の項目の理解。
10週 溶解度と溶解度積 溶解度と溶解度積を理解する。
11週 共通イオン効果 共通イオン効果を理解する。
12週 錯イオン生成の影響 錯イオン生成の影響を理解する。
13週 分別沈殿 分別沈殿を理解する。
14週 沈殿滴定法について 沈殿滴定法について理解する。
15週 演習  ここまでの項目の理解と整理。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。4前1
電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。4前1,前2,前6,前7
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。4後10,後11,後12
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。4後13
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。4前4
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。4前10,前11,前14
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。4前13
錯体の生成について説明できる。4後2
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。4前13
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。4前13
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。4後2,後3,後4,後5,後6,後7

評価割合

試験授業中の参加度および課題等合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100