到達目標
1. 有機化合物を構成する結合について説明できる。
2. 有機化合物の酸と塩基について説明できる。
3.アルカン類の命名法と構造について説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 有機化合物を構成する結合について詳細に説明できる。 | 有機化合物を構成する結合について説明できる。 | 有機化合物を構成する結合について説明できない。 |
評価項目2 | 有機化合物の酸と塩基について有機化学的に説明できる。 | 有機化合物の酸と塩基について説明できる。 | 有機化合物の酸と塩基について説明できない。 |
評価項目3 | アルカン類の命名法と構造について詳細に説明できる。 | アルカン類の命名法と構造について説明できる。 | アルカン類の命名法と構造について説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
有機化学は第2~4学年の3ヶ年をかけて学習する科目である。第2学年ではその基礎として、まず、有機化合物の構造と結合、酸と塩基、官能基、アルカン類について学習する。
授業の進め方・方法:
第8週までは高等学校で使用する教科書「化学」を使用し、有機化学分野の基礎知識を学ぶ。第9週から15週では有機化学の教科書「マクマリー有機化学概説」を使用し、化学結合の基礎とアルカンの命名、構造などについて学習する。
成績評価は、定期試験60%、演習、課題レポート40%を基準として評価する。成績は、中間40%、期末60%の配分で評価し、100点満点で60点以上を合格とする。
注意点:
学習にあたっては次の点に留意すること。
・授業中は教員の説明を理解するように努めるとともに板書と口頭説明をノートにまとめる。
・授業内容や演習問題で理解できない個所があれば教員に質問して早期に解決する。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス、有機化合物の特長 |
有機物が炭素骨格を持つ化合物であることが説明できる。
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2週 |
有機化合物の分類と構造決定 |
有機化合物の分類と官能基の特徴について説明できる。
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3週 |
脂肪族炭化水素1 飽和炭化水素 |
飽和炭化水素の基本的な構造、性質、反応が理解できる。
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4週 |
脂肪族炭化水素2 不飽和炭化水素 |
飽和炭化水素の基本的な構造、性質、反応が理解できる。
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5週 |
アルコールとエーテル |
アルコールとエーテルの基本的な構造、性質、反応が理解できる。
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6週 |
カルボニル化合物 |
アルデヒドやケトンなどのカルボニル化合物の基本的な構造、性質、反応が理解できる。
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7週 |
芳香族化合物1 |
芳香族化合物の基本的な構造、性質について理解できる。
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8週 |
芳香族化合物1 |
芳香族化合物の基本的な反応について理解できる。
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2ndQ |
9週 |
有機化合物の構造と結合1 化学結合の基礎 |
原子価結合法の考え方,水素・メタン・水・アンモニアなどを例に共有結合と非共有電子対について説明できる。
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10週 |
有機化合物の構造と結合2 混成軌道 |
炭素原子の混成軌道の概念を理解できる。 σ 結合およびπ結合について説明できる。
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11週 |
有機化合物の構造と結合3 極性共有結合 |
異なる原子間の電気陰性度の違いに基づく極性共有結合を理解し、誘起効果について説明できる。
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12週 |
酸と塩基 |
ブレンステッド=ローリーの定義、ルイスの定義に基づく酸・塩基の考え方について理解できる。
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13週 |
アルカンとシクロアルカン1 命名法 |
アルカン、シクロアルカンの命名法、アルキル基および級数について理解できる。
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14週 |
アルカンとシクロアルカン2 構造と物性 |
エタンおよびブタンを例に 結合の回転と立体配座について理解できる。シクロアルカンのシス-トランス異性が理解できる。
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15週 |
アルカンとシクロアルカン3 立体配座 |
シクロヘキサンの立体配座 (いす形,環反転,アキシャル・エクアトリアル位など) が理解できる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 有機化学 | 有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。 | 4 | 前1 |
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8 |
σ結合とπ結合について説明できる。 | 4 | 前9 |
混成軌道を用い物質の形を説明できる。 | 4 | 前10 |
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。 | 4 | 前11 |
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。 | 4 | 前10 |
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。 | 4 | 前9,前12 |
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。 | 4 | 前13,前14,前15 |
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。 | 4 | 前15 |
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。 | 4 | 前2,前3,前4 |
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。 | 4 | 前5,前6 |
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。 | 4 | 前5,前6 |
評価割合
| 試験 | 演習課題 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 60 | 40 | 100 |