有機資源化学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 有機資源化学
科目番号 0023 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科(物質工学コース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 平野勝巳 他著 「新・有機資源化学」(三共出版)
担当教員 水野 一彦

到達目標

有機炭素資源の成因と分布,性質と化学構造,発熱量と二酸化炭素の関連が理解できるようにする。
有機資源の化学的変換における熱化学方程式や化学平衡に関する演習問題を解く能力を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
有機炭素資源の成因と分布,性質と化学構造,発熱量と二酸化炭素の関連の理解深く理解し、説明できるある程度理解している理解していない
有機資源の化学的変換における熱化学方程式や化学平衡に関する演習問題を解く能力確かな力が身についているある程度力が身についている身についていない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1.世界と日本における化学工業の歴史
2.有機資源の形成,バイオマス,バイオディーゼル,バイオエタノールの生成,腐植資源
3.石炭資源・石油資源の性質,埋蔵量,生産性,化学的変換と熱化学的性質
4.天然ガス資源の成因,性質,埋蔵量,化学的変換と熱化学的性質
授業の進め方・方法:
事前学習
指定した教科書の各章の内容を事前に読んでおくこと。
事後学習
授業ごとに課題を与えるので,次回にレポートを提出すること。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス:講義の概略,世界と日本における化学工業の歴史 界と日本の化学工業の歴史を概観し,マラリアの特効薬を開発する過程で合成染料が偶然に発見された経緯や農薬,火薬の歴史なども併せて紹介する。
2週 化学工業の歴史:世界と日本における化学工業,農薬,火薬の歴史 界と日本の化学工業の歴史を概観し,マラリアの特効薬を開発する過程で合成染料が偶然に発見された経緯や農薬,火薬の歴史なども併せて紹介する。
3週 有機資源の形成:地球上での炭素循環と貯蔵ならびに太陽エネルギーと有機資源との関わり 有機資源の形成では,地質年代と有機資源の形成,地球上での炭素循環と貯蔵,太陽エネルギーと有機資源との関わりを学ぶ。
4週 バイオマス資源(1)バイオマスの分類,化学構造 化石資源が枯渇したあとの代替エネルギー資源を何に求めるのか。太陽光発電や微生物を利用したメタンや水素の発生も可能であるが,現在では効率が低い。ここでは,バイオエタノール,多糖類系バイオマス資源や使用済み食用油のバイオディーゼルへの変換,ゴミの組成式と熱化学について学ぶ。
5週 バイオマス資源(2)エネルギー資源としてのバイオマス 化石資源が枯渇したあとの代替エネルギー資源を何に求めるのか。太陽光発電や微生物を利用したメタンや水素の発生も可能であるが,現在では効率が低い。ここでは,バイオエタノール,多糖類系バイオマス資源や使用済み食用油のバイオディーゼルへの変換,ゴミの組成式と熱化学について学ぶ。
6週 腐植資源:(1)腐植資源の定義,分類と化学構造 腐植資源では,腐植物質の定義,起源,分類,キャラクタリゼーション,平均化学構造と自然環境における腐植資源の存在・役割,腐植資源の利用について学ぶ。
7週 腐植資源:(2)腐植資源の存在と利用 腐植資源では,腐植物質の定義,起源,分類,キャラクタリゼーション,平均化学構造と自然環境における腐植資源の存在・役割,腐植資源の利用について学ぶ。
8週 石炭資源化学:(1)石炭の性質と化学構造,分布,埋蔵量,可採年数 石炭の性質と化学構造,石炭の成因やコールバンドについて学習する。石炭のガス化や液化の基本反応とその平衡常数と自由エネルギーの変化,ならびにガス化反応速度を求める方法を習得する。石炭の利用に伴う地球環境問題とその対策では,二酸化炭素の削減,硫黄酸化物と窒素酸化物の削減技術と排煙処理法を学ぶ。
2ndQ
9週 石炭資源化学:(2)石炭の性質と化学構造 石炭の性質と化学構造,石炭の成因やコールバンドについて学習する。石炭のガス化や液化の基本反応とその平衡常数と自由エネルギーの変化,ならびにガス化反応速度を求める方法を習得する。石炭の利用に伴う地球環境問題とその対策では,二酸化炭素の削減,硫黄酸化物と窒素酸化物の削減技術と排煙処理法を学ぶ。
10週 石油資源化学:(1)石油の性質と化学構造,分布,埋蔵量,可採年数 石油資源化学では,“石油のノーブルユース”の概念を学ぶ。石油の埋蔵量と可採年数,石油の歴史と原油生産量,石油の油層と用途別需要,環境への影響を理解する。石油からオレフィンや芳香族の製造プロセスを学び,炭素—炭素結合と炭素―水素結合の開裂の起こり易さを自由エネルギー変化から算出する方法を習得する。
11週 石油資源化学:(2)石油の精製,分類,組成,石油の化学的変換 石油資源化学では,“石油のノーブルユース”の概念を学ぶ。石油の埋蔵量と可採年数,石油の歴史と原油生産量,石油の油層と用途別需要,環境への影響を理解する。石油からオレフィンや芳香族の製造プロセスを学び,炭素—炭素結合と炭素―水素結合の開裂の起こり易さを自由エネルギー変化から算出する方法を習得する。
12週 石油資源化学:(3)石油の化学的変換 石油資源化学では,“石油のノーブルユース”の概念を学ぶ。石油の埋蔵量と可採年数,石油の歴史と原油生産量,石油の油層と用途別需要,環境への影響を理解する。石油からオレフィンや芳香族の製造プロセスを学び,炭素—炭素結合と炭素―水素結合の開裂の起こり易さを自由エネルギー変化から算出する方法を習得する。
13週 石油資源化学:(4)石油の化学的変換 石油資源化学では,“石油のノーブルユース”の概念を学ぶ。石油の埋蔵量と可採年数,石油の歴史と原油生産量,石油の油層と用途別需要,環境への影響を理解する。石油からオレフィンや芳香族の製造プロセスを学び,炭素—炭素結合と炭素―水素結合の開裂の起こり易さを自由エネルギー変化から算出する方法を習得する。
14週 天然ガス資源化学:(1)天然ガスの成因と分布,埋蔵量・生産性,天然ガス資源のエネルギー資源としての利用 天然ガスの組成,埋蔵量,生産量,在来型天然ガスと非在来型天然ガスの種類などについて学ぶ。天然ガスの利用法では,火力発電や自動車の燃料としての利用,合成ガスへの化学的変換などを学習する。メタンから合成ガスやメタノールを製造する過程は,炭素原子1個からなる化学製品プロセスであり,C1化学と呼ばれる。C1化学製品の製造法とそのエネルギー効率を理解する。
15週 天然ガス資源化学:(2)天然ガス資源の化学的変換 天然ガスの組成,埋蔵量,生産量,在来型天然ガスと非在来型天然ガスの種類などについて学ぶ。天然ガスの利用法では,火力発電や自動車の燃料としての利用,合成ガスへの化学的変換などを学習する。メタンから合成ガスやメタノールを製造する過程は,炭素原子1個からなる化学製品プロセスであり,C1化学と呼ばれる。C1化学製品の製造法とそのエネルギー効率を理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テスト・レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力351550
専門的能力351550