高分子化学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 高分子化学
科目番号 0014 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科(生物工学コース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 畔田博文ら これでわかる基礎高分子化学(三共出版)
担当教員 野村 英作

到達目標

1. 高分子化合物の重合方法についての専門知識を理解できる。
2.高分子化合物の機能・物性について本質的な理解ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1高分子化合物の重合方法について深く理解で高分子化合物の重合方法について理解できる。高分子化合物の重合方法について理解できない。
評価項目2高分子化合物の機能・物性について本質的に理解できる。高分子化合物の機能・物性について理解できる。高分子化合物の機能・物性について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
<COC>
高分子は生体の重要な構成であるとともに、衣食住に必要な幅広い分野で材料として広く使われている。高分子化合物に関する一般知識と高分子合成、機能性材料への応用について学ぶ。
授業の進め方・方法:
教科書を中心として基本的な高分子化学の知識を学習する。授業進度に合わせて重要なポイントを確認するために適宜課題を課す。
評価は定期試験 70%、課題レポート30%を基準として成績を評価する。成績は、100点満点で60点以上を合格とする。
注意点:
事前学習 授業までに教科書をもとに学習内容について予習すること。
事後学習 課題により授業内容を復習し、次回の授業で提出すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 高分子の概念、分類 高分子とは何か?高分子化学の概念の誕生から発展の歴史について理解する。高分子化合物の種類と分類、低分子と高分子の違いなどについて理解する。また、和歌山県の有機化学工業についても理解を深める。
2週 高分子の基本構造と分子量 基本的な高分子構造(一次構造、二次構造、高次構造など)と立体規則性、平均分子量と分子量分布、それらの測定方法について理解する。
3週 高分子合成(1)重合反応の分類・ラジカル重合 連鎖重合と非連鎖重合の分類、ラジカル重合の代表的な高分子合成について理解する。
4週 高分子合成(2)ラジカル共重合 ラジカル共重合におけるモノマーの組成比とモノマーの反応性比、共重合体の組成比の関係について理解する。
5週 高分子合成(3)イオン重合,開環重合 連鎖重合のイオン重合や開環重合について代表的な高分子合成について理解する。
6週 高分子合成(4)配位重合、リビング重合 鎖重合の配位重合、リビング重合について代表的な高分子合成について理解する。
7週 高分子合成(5)重縮合、重付加 非連鎖重合の各論、重付加反応、重縮合反応について代表的な高分子合成について理解する。
8週 高分子合成(6)その他の重合 付加縮合反応などについて代表的な高分子合成について理解する。
4thQ
9週 中間試験 中間試験を実施
10週 高分子物性(1)機械的性質 高分子の粘弾性などの機械的性質について理解する。
11週 高分子物性(2)熱的性質 高分子の固体構造(結晶、非晶)およびガラス転移温度などの熱的性質について理解する。
12週 高分子物性(3)ゴム弾性 ゴム弾性について理解する。
13週 高分子材料 高分子材料の成型、エンジニアリングプラスチックやスーパーエンジニアリングプラスチックと呼ばれる主な高性能高分子について用途や製造方法を理解する。
14週 機能性高分子(1) イオン交換樹脂、高吸水性高分子、感光性高分子などの機能性高分子について理解する。
  (大阪市立大学大学院工学研究科教授の堀邊英夫先生による講義を予定しています。)
15週 機能性高分子(2) 導電性高分子、生分解性高分子などの機能性高分子について理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学高分子化合物がどのようなものか説明できる。4
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。4
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。4
高分子の熱的性質を説明できる。4
重合反応について説明できる。4
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。4
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の反応を説明できる。4
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の特徴を説明できる。3

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100