物性物理化学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 物性物理化学
科目番号 0022 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科(生物工学コース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 野信雄 他著(基本化学シリーズ5)「固体物性入門」(朝倉書店)
担当教員 水野 一彦

到達目標

マクロな固体の物性とミクロな原子や分子,あるいは電子の挙動から理解できること,
物性や化学構造との関連を理解するために,必要な演習問題を解く能力を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
マクロな固体の物性とミクロな原子や分子,あるいは電子の挙動から理解理解し、説明することができるある程度理解し、説明することができる理解できない
物性や化学構造との関連を理解必要な演習問題を解く能力がある演習問題を解く能力がある程度ある演習問題を解く能力がない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
半導体,超伝導体,発光ダイオード,有機エレクトロルミネッセンス材料等の物質が発現する様々な性質を原子構造,電子構造,化学結合,結晶構造,光学現象等の基礎的視点から学ぶ。
授業の進め方・方法:
事前学習
指定した教科書の各章の内容を事前に読んでおくこと。
事後学習
各授業ごとに課題を与えるので,次回にレポートを提出すること。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 講義の概略と固体物性とは? 物性物理化学は,半導体,液晶,発光ダイオード,有機エレクトロルミネッセンス材料等に見られる物性を物理的・化学的に解明する分野である。固体の物性は原子・分子の集合状態および分子間相互作用によって著しく影響を受けるので結晶構造の知識が不可欠であるので,XPS法などの分光学的手法について学ぶ。
2週 資料の精製・同定および純度決定 物性物理化学は,半導体,液晶,発光ダイオード,有機エレクトロルミネッセンス材料等に見られる物性を物理的・化学的に解明する分野である。固体の物性は原子・分子の集合状態および分子間相互作用によって著しく影響を受けるので結晶構造の知識が不可欠であるので,XPS法などの分光学的手法について学ぶ。
3週 固体の構造(1) マクロな固体物質は莫大な数の原子・分子から成り立っているので,その構造を表現することは極めて難しい.しかし,結晶構造が周期性をもつ場合には,格子単位と格子定数を用いて数種類の結晶系に分類できる。ここでは,金属の結晶構造と最密充填構造,充填率の計算,ブラッグの式を用いた格子面間隔の計算法等を習得する。
4週 固体の構造(2) マクロな固体物質は莫大な数の原子・分子から成り立っているので,その構造を表現することは極めて難しい.しかし,結晶構造が周期性をもつ場合には,格子単位と格子定数を用いて数種類の結晶系に分類できる。ここでは,金属の結晶構造と最密充填構造,充填率の計算,ブラッグの式を用いた格子面間隔の計算法等を習得する。
5週 結晶構造の解析(1) マクロな固体物質は莫大な数の原子・分子から成り立っているので,その構造を表現することは極めて難しい.しかし,結晶構造が周期性をもつ場合には,格子単位と格子定数を用いて数種類の結晶系に分類できる。ここでは,金属の結晶構造と最密充填構造,充填率の計算,ブラッグの式を用いた格子面間隔の計算法等を習得する。
6週 結晶構造の解析(2) マクロな固体物質は莫大な数の原子・分子から成り立っているので,その構造を表現することは極めて難しい.しかし,結晶構造が周期性をもつ場合には,格子単位と格子定数を用いて数種類の結晶系に分類できる。ここでは,金属の結晶構造と最密充填構造,充填率の計算,ブラッグの式を用いた格子面間隔の計算法等を習得する。
7週 結晶構造の解析(3) マクロな固体物質は莫大な数の原子・分子から成り立っているので,その構造を表現することは極めて難しい.しかし,結晶構造が周期性をもつ場合には,格子単位と格子定数を用いて数種類の結晶系に分類できる。ここでは,金属の結晶構造と最密充填構造,充填率の計算,ブラッグの式を用いた格子面間隔の計算法等を習得する。
8週 固体の光学的性質 光の吸収と反射,屈折など固体の光学的性質について学ぶ。
4thQ
9週 電気伝導(1) オームの法則と導体中の電荷の流れを学び,ついで銅の伝導電子密度や銅線中を流れる電子の速度を求める。また,電気抵抗の温度変化や固体中を運動する電子の質量(有効質量)の概念も学習する。
10週 電気伝導(2) オームの法則と導体中の電荷の流れを学び,ついで銅の伝導電子密度や銅線中を流れる電子の速度を求める。また,電気抵抗の温度変化や固体中を運動する電子の質量(有効質量)の概念も学習する。
11週 不純物半導体(1) 半導体を理解するために,エネルギーバンドの概念,電子と正孔の移動,価電子帯,伝導帯,バンドギャップ,フェルミ凖位等を学ぶ。また,n 型半導体や p 型半導体の特徴,トランジスター,発光ダイオード,有機エレクトロルミネッセンスの原理についても学習する。
12週 不純物半導体(2) 半導体を理解するために,エネルギーバンドの概念,電子と正孔の移動,価電子帯,伝導帯,バンドギャップ,フェルミ凖位等を学ぶ。また,n 型半導体や p 型半導体の特徴,トランジスター,発光ダイオード,有機エレクトロルミネッセンスの原理についても学習する。
13週 超伝導 超伝導体が示す特異な完全反磁性現象を理解し,クーパー対に基づく超伝導現象を学ぶ。
14週 薄膜 有機エレクトロルミネッセンス素子に必要な薄膜の真空蒸着について学習する。
15週 相転移 物質は気相,液相,固相の三態に分類されるが,高温・高圧下では超臨界状態が存在することを状態図により理解し,その特異な性質を学ぶ。さらに,相転移の応用として形状記憶材料や相転移のエントロピー変化について学習する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テスト・レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力351550
専門的能力351550