食品工学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 食品工学
科目番号 0025 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科(生物工学コース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 基礎から学ぶ食品科学 渡邉悦生他著 成山堂書店
担当教員 楠部 真崇

到達目標

1.食品加工の原理とプロセスを説明できること。
2.食品加工における生物学的変化を化学・生化学の観点から理解できること。
3.食品工学の考え方を理解し、基礎となっている数式を読み取ることができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
食品加工の理解原理とプロセスについて充分に説明できることができる原理とプロセスについてある程度説明することができる原理とプロセスについて説明することができない
生物学的変化の理解生物学的変化について充分に説明できる生物学的変化についてある程度説明することができる生物学的変化について説明することができない
数学的理解数式を用いて、表現することができる数式の項について説明することができる数式について、理解できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
人はその歴史の中で、食品を効率的に生産あるいは加工する技術を作り出してきた。本講では食品工学と生物化学工学を関連付けて、食品工学についての基礎概念や手法について学ぶ
授業の進め方・方法:
食品工学は、食品学、食品加工学、食品保蔵学、応用微生物学を基礎とし、機械工学、化学工学など様々な分野との結びつきによって成り立っています。この授業では、和歌山県の醗酵産業について事前調査するとともに、その分野の理解を深める。授業では、食品加工技術について総合的な知識を修得するとともに、食品工学と生物化学工学とを関連させた物の見方と考え方を会得することを目標として授業を進める。各回または単元ごとにだす課題を提出してもらう。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、食品産業の現状と食品工学 授業内容の構成、授業の進め方、到達目標、評価方法、教科書と参考書について説明する。
食品産業・食品加工の現状について解説する。
2週 食品の化学的性質(1)食品の構成成分 食品には3大栄養素やその他多くの化学成分が含まれている。食品の化学成分およびその化学的性質を理解することは、食品工学を学ぶ上で非常に重要である。ここでは、食品に含まれる化学成分の構造、性質について解説する。
3週 食品の化学的性質(2)食品の嗜好成分 食品には3大栄養素やその他多くの化学成分が含まれている。食品の化学成分およびその化学的性質を理解することは、食品工学を学ぶ上で非常に重要である。ここでは、食品に含まれる化学成分の構造、性質について解説する。
4週 食品の物理的性質 食品のレオロジーおよびそれに深くかかわる食品コロイドについて解説する。
5週 食品の劣化と品質保持(1)(外部講師) 食品は様々な要因で劣化し、味、栄養性、安全性が低下する。食品保存を考える前に食品がどのような要因で、どのように劣化していくのかについて解説する。
6週 食品の劣化と品質保持(2)(外部講師) 食品は様々な要因で劣化し、味、栄養性、安全性が低下する。食品保存を考える前に食品がどのような要因で、どのように劣化していくのかについて解説する。
7週 食品の殺菌40分・中間試験50分 微生物は食品の劣化に大きく関わっている。食品の品質に関係する微生物および微生物制御の原理、メカニズム、技術について解説する。
8週 食品加工の原理(1)加熱・乾燥 食品の加工には、加熱・乾燥・濃縮・分離・冷却・冷凍・高圧処理など様々技術が用いられている。ここでは、それらの技術の原理、処理による成分の変化および対象となる食品について解説する。
4thQ
9週 食品加工の原理(2)濃縮・分離(外部講師) 食品の加工には、加熱・乾燥・濃縮・分離・冷却・冷凍・高圧処理など様々技術が用いられている。ここでは、それらの技術の原理、処理による成分の変化および対象となる食品について解説する。
10週 食品加工の原理(3)冷却・冷凍(外部講師) 食品の加工には、加熱・乾燥・濃縮・分離・冷却・冷凍・高圧処理など様々技術が用いられている。ここでは、それらの技術の原理、処理による成分の変化および対象となる食品について解説する。
11週 品加工の原理(4)高圧処理 食品の加工には、加熱・乾燥・濃縮・分離・冷却・冷凍・高圧処理など様々技術が用いられている。ここでは、それらの技術の原理、処理による成分の変化および対象となる食品について解説する。
12週 発酵・醸造技術(1)微生物を利用した食品加工 微生物の機能を利用した食品加工は様々あり、食品加工の中心的技術である。第12週から13週ではこの微生物を利用した食品加工技術を生物化学工学の観点から詳しく比較、解説する。
13週 発酵・醸造技術(2)微生物を利用した食品加工 微生物の機能を利用した食品加工は様々あり、食品加工の中心的技術である。第12週から13週ではこの微生物を利用した食品加工技術を生物化学工学の観点から詳しく比較、解説する。
14週 食品工業におけるセンシング技術 食品産業では、加工工程での成分変化、品質管理など行うために様々なセンサが用いられている。ここでは、味やにおいといったこれまで官能検査に頼っていた評価を、客観的に計測する新しいセンシング技術について解説する。
15週 新しい食品加工技術と新規加工食品(バイオテクノロジー) 食生活は日々変化しており、そのニーズにこたえるために加工技術も進歩し続けている。最終週では、新しい食品加工技術とそれにより作られる新規加工食品について解説する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野生物工学食品加工と微生物の関係について説明できる。4

評価割合

試験課題合計
総合評価割合6040100
専門的能力302050
分野横断的能力302050