生物物理化学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 生物物理化学
科目番号 0027 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科(生物工学コース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 ライフサイエンス系の基礎物理化学 (早川、白浜、井上ら著 三共出版)
担当教員 西本 真琴

到達目標

生化学や物理化学で学習した内容が実際の生物にどのように適応できるかを学習する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
生体分子生体分子について構造や機能を十分に説明できる。生体分子について構造や機能を理解し、簡単に説明できる。生体分子について構造や機能について簡単な説明ができない。
分子認識生体分子の分子認識について十分に説明できる。生体分子の分子認識について理解し、簡単に説明できる。生体分子の分子認識について簡単な説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生体の機能性を理解するために、細胞膜などの分子集合体について、その構造がどのような分子間相互作用によって成り立っているか、また、その機能性はどのように発現されているかなどについて学習する。
授業の進め方・方法:
複雑な生命現象も、原子、分子の振舞いを支配する物理学の法則に基づいて理解することができる。アミノ酸、糖、脂質、やタンパク質などの分子が、いかにして多種多様な分子の集合体を形成し、またどの様にしてそれらが機能しているのかを理解する。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
1. 生体を構成する分子 
タンパク質・核酸・脂質について簡単に説明できる。
2週 2. 化学結合と分子の構造 タンパク質・核酸・脂質の構造について説明することができる。
3週 3. 水と水溶液(1) 種々の分子間相互作用について理解している。
4週 3. 水と水溶液(2) 水の特異性とその構造について説明できる。
5週 3. 水と水溶液(3) 分子間力粒子間力における統一的概念について説明できる。
6週 4. 分子認識のしくみ(1) 分子認識に関る力について説明できる。
7週 4. 分子認識のしくみ(2) 分子認識における共同効果について理解している。
8週 まとめ 1週〜7週までの内容をまとめて説明できる。
4thQ
9週 分子認識の熱力学 分子認識の熱力学について説明できる。
10週 5. 生物の構造形成(1) 熱力学の基礎について説明できる。
11週 5. 生物の構造形成(2) 分子集合体の形成について説明できる。
12週 5. 生物の構造形成(3) 界面化学の基礎として表面自由エネルギーを理解している。
13週 5. 生物の構造形成(4) 界面への吸着現象について理解している。
14週 6. 生体膜の性質(1) 膜の流動性および膜電位について説明できる。
15週 6. 生体膜の性質(2)
まとめ
物質輸送および脂質膜による分子認識について説明できる。
9週〜15週の内容をまとめて説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学コロイドと界面の定義・特徴を説明できる。4
表面張力の定義を理解して、測定法・計算法を説明できる。4
生物化学タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。4
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。4
単糖と多糖の生物機能を説明できる。4
脂質の機能を複数あげることができる。4
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。4
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。3
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。4
タンパク質の高次構造について説明できる。4
DNAの二重らせん構造、塩基の相補的結合を説明できる。4

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100
専門的能力000