反応有機化学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 反応有機化学
科目番号 0016 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 エコシステム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 有機反応論 (加納航治著、三共出版)
担当教員 野村 英作

到達目標

1. 基本的な有機反応を理解し、反応機構を説明することができる。
2.目的化合物の合成の理論的展開ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1基本的な有機反応を深く理解し、反応機構を説明することができる。基本的な有機反応を理解し、反応機構を説明することができる。基本的な有機反応を理解し、反応機構を説明することができない。
評価項目2目的化合物の合成の効率的な理論的展開ができる。目的化合物の合成の理論的展開ができる。目的化合物の合成の理論的展開ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
有機材料は電気、機械、生命医療など幅広い分野で使われている。物を作るという観点から、有機化合物合成の基礎知識を学習することが必要である。希望する有機化合物を効果的に合成する方法を見出すためには有機化学反応を理解することが重要である。本講義においては、公的研究期間で長年研究してきた教員が有機合成にに関する知識を活かして有機電子論に基づき基礎理論の理解に努める。
授業の進め方・方法:
本科で学習した有機化学の知識を再確認し、有機化合物を合成するセンスを養い、必要とする化合物を効率よく得る手法を考えることができるように、教科書を用いて有機電子論に基づいて合成のメカニズムを中心に学習する。
この科目は学修単位科目であり、授業毎に自学自習のための演習課題を課します。また、授業内容の理解を深めるために、学生は演習課題を予習し毎回授業で解説(発表)する時間を設ける。
演習課題(60%)、期末試験(40%)により成績を評価する。成績は、100点満点で60点以上を合格とする。
注意点:
事前学習  次回の授業内容を予習すること。
事後学習  演習問題を解き、次回の授業で提出すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 有機反応論のガイダンス と有機反応の基礎 有機反応の電子効果、立体効果などの反応の基礎について理解する。
2週 酸と塩基 酸解離平衡定数、飽和脂肪族モノカルボン酸の酸解離に及ぼす置換基効果などについて理解する。
3週 求核置換反応1 SN2反応のメカニズムについて理解する。
4週 求核置換反応2 SN2反応の反応例について理解する。
5週 求核置換反応3 SN1反応のメカニズムと反応例について理解する。
6週 脱離反応1 E2反応のメカニズムと反応例について理解する。
7週 脱離反応2 E1反応のメカニズムと反応例について理解する。
8週 求核付加反応1 カルボニル基への各種求核試薬による付加反応のメカニズムについて理解する。
4thQ
9週 求核付加反応2 カルボニル基への各種求核試薬による付加反応のメカニズムについて理解する。
10週 求核付加-脱離反応 カルボン酸誘導体の特徴とその反応性について理解する。
11週 求核付加-脱離反応 カルボン酸誘導体の特徴とその反応性について理解する。
12週 求電子付加反応 ハロゲンの付加、プロトン酸の付加、ヒドロホウ素化、相関移動触媒などについて理解する。
13週 芳香族化合物の反応性 ベンゼンとアルケンの反応性の違い、ベンゼンの共鳴安定化、置換基効果について理解する。
14週 芳香族求電子置換反応 芳香族求電子置換反応について理解する。
15週 芳香族求電子置換反応 置換基の配向性を利用する合成戦略について理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

演習課題期末試験合計
総合評価割合5050100
基礎的能力5050100