到達目標
遺伝子操作に関する原理および基礎テクニックを理解できる。(C-2, C-3)
DNAの解析や組み替え技術などの応用を理解できる。(C-2, C-3)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
遺伝子組み換えの理解 | 遺伝子組換え技術とその影響について、安全性を含めて説明できる。 | 遺伝子組換え技術とその影響について、一般的な内容を説明できる。 | 遺伝子組換え技術について、説明することができない。 |
学科の到達目標項目との関係
JABEE C-2
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JABEE C-3
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教育方法等
概要:
生物の遺伝コードを保存している遺伝子について、遺伝子の発見から遺伝子操作技術に至る現状を解説し、遺伝子工学の原理および基礎テクニックを学習する。また、医学、農学、工学等における遺伝子工学の現状および実際の応用例から、さらに理解を深めることを目的とする。本講義においては、研究機関において調査研究される「遺伝子工学」の重要性やそこから生まれる「遺伝子工学産業」への落とし込みを扱い、危惧される問題点について議論する。
授業の進め方・方法:
本講義は、大学院で実施されているセミナー形式で進行する。毎回、講師が本分野の英語論文を指定し、履修者には事前にその論文の理解が求められる。また、学期を通じて数回程度、論文や派生するレポートや時事情報の考察をプレゼンテーションにまとめ、発表することが求められる。各回は、講師による講義、学生による発表およびディスカッションにより構成される。
注意点:
・講義には英文論文を読んでくることが求められる。この予習には英語が得意なものであれば1本1時間程度、苦手な者はそれ以上の時間を割くことが必要となる。履修者によるプレゼンテーションの準備にも5時間程度の時間が必要となる。英語やパワーポイント作成が得意でない学生には、極めて負荷の高い授業である。論文を読むとは、因果関係の推論などの科学的な思考力はもとより、自身がもつ専門分野の知識との連動が強く求められる。これらの能力がないものは、より準備に時間を割くことになる。
・論文の事前提示はOffice365を通じて行う。あらかじめアカウントの確認と講師への連絡を行う必要がある。
・授業欠席の際は、事前に連絡を行うこと。特に自身が担当の回の欠席は、他の受講者に無駄な時間を拘束することになるため、強い責任感をもって履修されたい。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス(遺伝子、DNA、染色体、核、ゲノムの理解) |
DNAの構造、機能、転写および翻訳と遺伝子工学の位置関係 「生物(検定教科書等)」
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2週 |
遺伝子組換え(制限酵素、ライゲース) |
制限地図、DNAライブラリー、クローニング(Blue-White Selection) 「フォトサイエンス生物図録」
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3週 |
電気泳動と塩基配列決定法 |
ジデオキシ法(現物装置の紹介)、BLAST解析、次世代シーケンス
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4週 |
遺伝子発現の検出方法1 |
ハイブリダイゼーション、PCRの基礎(ポリメラーゼ連鎖反応)
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5週 |
遺伝子発現の検出方法2 |
PCRの応用(RT-PCR、リアルタイムPCR等)
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6週 |
遺伝子発現の検出方法3 |
細胞内分子観察(FRET、in situハイブリダイゼーション等)
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7週 |
遺伝子発現の検出方法4 |
トランスクリプトーム解析、プロテオーム解析
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8週 |
遺伝子工学とマウスの歴史 |
ノックアウトマウスとトランスジェニックマウス
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2ndQ |
9週 |
微生物の遺伝子操作 |
プラスミドベクター、ファージ
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10週 |
植物の遺伝子操作 |
細胞の前処理、遺伝子の導入方法
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11週 |
動物の遺伝子操作 |
モノクロ抗体、ウイルスを用いた遺伝子導入等
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12週 |
遺伝子発現の制御 |
転写もしくは翻訳段階での制御、外来遺伝子産物の回収、分泌技術
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13週 |
無細胞発現法 |
in vitroでの外来遺伝子発現
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14週 |
医療への展開 |
ゲノム創薬、再生医学への応用と問題点
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15週 |
遺伝子工学と倫理的問題と正しい理解 |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 課題 | 定期試験 | 合計 |
総合評価割合 | 30 | 70 | 100 |
配点 | 30 | 70 | 100 |