遺伝子細胞工学

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 遺伝子細胞工学
科目番号 0021 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 エコシステム工学専攻 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:永井和夫、冨田房男、長田敏行共著 「細胞工学の基礎」東京化学同人
担当教員 楠部 真崇

到達目標

遺伝子細胞工学は遺伝子組換えやゲノム編集に関する知識を習得するとともに、生物を使った大量生産方法に関する工業的なアプローチを学修する。
細胞(微生物、植物細胞、動物細胞)を利用した物質生産および個体生産等について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
微生物を利用した物質生産等について説明できる。微生物を利用した物質生産等について十分説明できる。微生物を利用した物質生産等について説明できる。微生物を利用した物質生産等について説明できない。
植物細胞を利用した物質生産および個体生産等について説明できる。植物細胞を利用した物質生産および個体生産等について十分説明できる。植物細胞を利用した物質生産および個体生産等について説明できる。植物細胞を利用した物質生産および個体生産等について説明できない。
動物細胞を利用した物質生産および個体生産等について説明できる。動物細胞を利用した物質生産および個体生産等について十分説明できる。動物細胞を利用した物質生産および個体生産等について説明できる。動物細胞を利用した物質生産および個体生産等について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この科目は、企業と共同で細胞を利用した物質生産を経験した教員が、その経験を活かして細胞工学に関する授業を行う。まず細胞の構造と機能を理解した上で、微生物、植物細胞、動物細胞を用いた遺伝子工学的手法を用いた物質生産および個体生産等について学ぶ。また、環境中の生物多様性調査への実用性についても紹介する。
授業の進め方・方法:
教科書を基本に進めるが、資料等(パワーポイント資料含む)も使用する。この科目は学修単位科目のため,授業毎に自学自習のためのレポート課題を課す。
注意点:
授業中は板書と口頭説明をノートにまとめる。授業内容や演習問題に理解できない部分があれば教員に質問するなどして早期に解決する。
事前学習:第2~5学年の「生物」「応用微生物学」「生物化学」「分子生物学」を復習しておく。各週の内容について教科書を読んでおく。
事後学習:配布されるレポート課題は次回の授業で提出する。ただし、課題には発表も含まれる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション、細胞工学の概念 細胞工学の概要を説明きでる。
2週 細胞の構造と機能(微生物・動植物細胞の構造と機能) 微生物・動植物細胞の構造と機能について説明できる。
3週 遺伝子発現と代謝(複製・転写・翻訳、異化・同化) 遺伝子の複製・転写・翻訳、異化・同化について説明できる。
4週 微生物細胞工学(有用菌のスクリーニング) 有用菌のスクリーニング方法について説明出来る
5週 微生物細胞工学(突然変異による育種) 微生物の突然変異による育種について例をあげ説明できる。
6週 微生物細胞工学(遺伝子操作による育種) 微生物の遺伝子操作による育種について例をあげ説明できる。
7週 微生物細胞工学(アミノ酸、抗生物質、環境浄化) 微生物によるアミノ酸発酵、抗生物質発酵、環境浄化等について例をあげ説明できる。
8週 環境生物学(メタ16sゲノム) 細菌叢解析とその理解ができる。
2ndQ
9週 環境生物学(環境DNA) 真核生物を含めた生態系に関する環境DNAについて説明できる。
10週 ゲノミクス(トランスクリプトーム、MAGの理解) 細菌叢解析や環境DNAをベースにした遺伝子代謝を理解できる。
11週 プロテオミクス(KEGGの活用) 遺伝子の動きから代謝発現されるタンパク質などを想定し、細胞や周囲への影響を想定することできる。
12週 動物細胞工学(細胞培養を利用した生理活性物質探索、細胞培養を利用した物質生産) 動物細胞培養を利用した生理活性物質探索および物質生産について例をあげ説明できる。
13週 動物細胞工学(ES細胞、iPS細胞の作製と応用) ES細胞、iPS細胞の作製方法と応用例について説明できる。
14週 動物細胞工学(クローン動物、ゲノム編集) クローン動物作製方法およびゲノム編集技術について説明でき、その例を説明できる。
15週 総まとめ 総まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合5050100
専門的能力5050100