到達目標
1) 反応速度の定義および化学反応の基礎理論を説明できる。
2) 基本的な反応の解析ができる。
3) 分子軌道法の基礎を理解している。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
反応速度の定義および化学反応の基礎理論を説明できる。 | 反応速度の定義および化学反応の基礎理論を十分に説明できる。 | 反応速度の定義および化学反応の基礎理論をほぼ説明できる。 | 反応速度の定義および化学反応の基礎理論を説明できない。 |
基本的な反応の解析ができる。 | 基本的な反応の解析が十分にできる。 | 基本的な反応の解析がほぼできる。 | 基本的な反応の解析ができない。 |
分子軌道法の基礎を理解している。 | 分子軌道法の基礎を十分に理解している。 | 分子軌道法の基礎をほぼ理解している。 | 分子軌道法の基礎を理解していない。 |
学科の到達目標項目との関係
JABEE C-2
説明
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JABEE C-3
説明
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教育方法等
概要:
物質の化学変化の速度やそのメカニズムに関する理論を学び,演習を通じて理解を深める。
授業の進め方・方法:
化学反応とは分子が相互作用して別の分子へ変化する現象である。化学反応論は化学反応の速度やメカニズムを扱い,化学反応の本質を明らかにすることを目的としており,化学反応の速さを反応物と生成物の濃度変化として追跡する「反応速度論」と化学反応を原子分子の衝突による化学結合の組み換えとして捉える「反応ダイナミクス(動力学)」によって構成されている。本科目では,これら反応速度論と反応ダイナミクスを理解したのち,分子軌道法の基礎を学習する。
注意点:
事前学習: 各週の内容について,一般科目「化学Ⅰ・Ⅱ」,第3~4学年「物理化学」等の関連項目を復習しておく。
事後学習: 配布される演習課題に解答し,次回の授業開始時に提出する。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
概説,化学反応論の基礎 |
化学反応論に関する既習内容を振り返る。
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2週 |
化学反応の理論(1),反応速度の定義,1次反応 |
反応速度の定義,1次反応の速度式を理解し,半減期などの計算が行える。
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3週 |
化学反応の理論(2),2次反応 |
2次反応の速度式,オズワルドの分離法を理解し,半減期などの計算が行える。素反応と総括反応を説明できる。
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4週 |
化学反応の理論(3),逐次反応,並列反応,可逆反応 |
複合反応として逐次反応・並列反応・可逆反応を理解し,それぞれの速度式を用いた計算が行える。
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5週 |
化学反応の理論(4),気体分子運動論 |
気体分子の運動を理解し,分子衝突の頻度等の計算が行える。
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6週 |
化学反応の理論(5),反応エネルギー論 |
反応速度の温度依存性を理解し,アレニウス式を用いた計算が行える。
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7週 |
化学反応の理論(6),遷移状態理論と活性化パラメータ |
ポテンシャルエネルギー曲面,前駆平衡,アイリングプロットを理解し,活性化パラメータを計算で求められる。
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8週 |
中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
反応の解析(1),溶液反応 |
溶媒和,反応速度の溶媒依存性を理解し,拡散律速反応に関する計算が行える。
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10週 |
反応の解析(2),固体表面反応 |
固体表面への吸着を理解し,吸着半減期,吸着平衡定数の計算が行える。
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11週 |
反応の解析(3),置換基効果 |
置換基が有機反応速度へ及ぼす効果を定量的に計算できる。
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12週 |
分子軌道法(1),原子軌道,結合,分子構造 |
原子軌道,電子配置,混成軌道の概念を振り返り,結合生成と分子構造を分子軌道で説明できる。
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13週 |
分子軌道法(2),二重結合と共役系の分子軌道 |
二重結合および共役系化合物の分子軌道を説明できる。
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14週 |
分子軌道法(3),芳香族の分子軌道 |
芳香族化合物の分子軌道を説明できる。
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15週 |
分子軌道法(4),化学反応と分子軌道 |
有機化学反応の選択性を分子軌道を用いて説明できる。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 50 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 50 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |