生体高分子

科目基礎情報

学校 和歌山工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 生体高分子
科目番号 0039 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 エコシステム工学専攻 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 (教材)西村 紳一郎他「生命高分子科学入門」講談社サイエンティフィク
担当教員 土井 正光

到達目標

生体高分子は、生体分子あるいは高分子に関連する仕事に携わる上で必要な知識や技術に関する学問である。
1、さまざまな生体高分子の種類および構成成分が理解できる。2、さまざまな生体高分子の構造と機能の関係が理解できる。3、人工酵素(合成ポリペプチド)の設計について理解、工夫が出来る。4、生分解性ポリマーの構造について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
さまざまな生体高分子の種類および構成成分が理解できる生体高分子の種類および構成成分を理解し、説明できる生体高分子の種類および構成成分を理解し、簡単なアドバイスがあれば説明できる十分理解できていない
さまざまな生体高分子の構造と機能の関係が理解できる生体高分子の構造と機能の関係を理解し、説明できる生体高分子の構造と機能の関係を理解し、基本的な内容であれば説明することができる十分理解できていない
人工酵素(合成ポリペプチド)の設計について理解、工夫が出来る人工酵素の設計について理解し工夫が出来る人工酵素の設計について理解し、簡単なアドバイスがあれば工夫できる十分理解できていない
生分解性ポリマーの構造について理解できる 生分解性ポリマーの構造を理解し、説明できる生分解性ポリマーの構造について理解し、基本的な内容であれば説明できる十分理解できていない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
生体高分子は,タンパク質、核酸、多糖類などに代表され、生命現象を理解する上で重要な機能、情報を持っている。それらは互いに結合し、その構成成分ならびにその配列に由来する高次構造を介した相互作用によって、より高度な機能発現を担っている。ここでは、合成ポリペプチドや生分解性ポリマーなどの合成高分子も範疇に入れ、各々の種類や構造を概説した上で、構造と機能の関連に関する知識を学ぶ。
授業の進め方・方法:
「生体高分子」の持っている構造や機能をきちんと理解すれば、人工的な物質の創造も見えてくるはずである。実際、蚕の産出する絹から学んで、合成繊維が作り出されもしている。ここでは、タンパク質、核酸、多糖類などに代表される「生体高分子」について、各々の種類や構造を概説した上で、構造と機能の関連に関する知識を学ぶ。また、最終的には合成ポリペプチドや環境問題から考え出された生分解性ポリマーなどの比較的新しい合成高分子の分野についても紹介する。
注意点:
事前に、タンパク質、核酸、多糖類など生命を支える物質の内で、巨大な分子「生体高分子」について、それぞれが持つ構造や機能などについて予習しておくこと。また、重要な機能を持つ「生体高分子」について、最新情報に触れ継続した考察を行うこと。この科目は学修単位科目のため,授業毎に自学自習のためのレポート課題を課します。


授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 生体高分子と合成高分子の概略を知る
2週 合成高分子(1)  生分解性ポリマーの歴史を知る
3週 合成高分子(2)  生分解性ポリマーの必要性と課題について知る
4週 合成高分子(3)  生分解性ポリマーの物性について知る
5週 合成高分子(4)  生分解性ポリマーの発展について知る
6週 合成高分子(5)  実用化されている生分解性ポリマーを調べて構成成分と利用方法についてプレゼンする
7週 触媒作用を持つ生体高分子(1) タンパク質、特に酵素の構造について知る
8週 触媒作用を持つ生体高分子(2) タンパク質、特に酵素の機能について知る
2ndQ
9週 触媒作用を持つ生体高分子(3) 核酸の構造と機能について知る
10週 触媒作用を持つ生体高分子(4) 実用化されている固定化酵素を調べて固定化法と利用方法についてプレゼンする
11週 生体高分子(1) 生体高分子の構成ユニットについて知る
12週 生体高分子(2) 高分子の分子量の決定方法(超遠心、GPC)について知る
13週 生体高分子(3) 実用化されている機能性高分子について知る
14週 生体高分子(4) 生体高分子が固有のユニットからできている理由や実用化されている機能性ポリマーについてプレゼンする
15週 総まとめ 全ての到達目標について理解できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポートプレゼン合計
総合評価割合701515000100
基礎的能力205500030
専門的能力305500040
分野横断的能力205500030