概要:
この授業は本校の教育目標のうち、「基礎力」として,ものづくりの基礎となる知識・技術に関する専門基礎知識を養う科目である.機械工学実験実習は、自分の手足を動かし実際に物作りを通して、各種の技能、技術を習得し、また、他の科目で習得した知識を生かし、実践により、知識の応用、科学的考察、問題解決のできる能力と技能、技術、創造力を身につた実践的機械技術者を育成する。
その他、安全教育と、共同、責任、勤労など技術者として望ましい態度や習慣を身に付ける。
授業の進め方・方法:
実技を中心とした授業を行い、実践的な技能、技術を習得することを主目的として行う。また、授業終了後、習得度を判断する目的で報告書の提出を行う。
指導書や前回の実験、実習の内容などを、事前に教科書、専門技術書を調べ理解しておくと実験、実習がよく理解でき、効果的に行うことが出来る。
注意点:
実習は5グループで行い,○材料実験,○マシニングセンター,○旋盤○総合A,○総合B の各ショップに分かれて5週毎のローテーションで実施する.
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
材料実験ショップ (鉄鋼材料組織観察1) |
鉄鋼材料の組織観察の方法が理解できる
|
2週 |
材料実験ショップ (鉄鋼材料組織観察2) |
鉄鋼材料の組織観察の方法が理解できる
|
3週 |
材料実験ショップ (鉄鋼材料組織観察3) |
鉄鋼材料の組織観察の方法を理解して材料の特性が説明できる
|
4週 |
材料実験ショップ (鉄鋼材料引張試験) |
材料の引張試験の方法を理解して,材料の特性が説明できる
|
5週 |
材料実験ショップ (シャルピ衝撃試験・鋳鉄の抗折試験) |
衝撃試験,抗折試験の方法を理解して材料の特性が説明できる
|
6週 |
マシニングセンターショップ (マシニングセンター基礎プログラミング1) |
マシニングセンターのプログラミングが理解できる
|
7週 |
マシニングセンターショップ (マシニングセンター基礎プログラミング2) |
マシニングセンターのプログラミングが理解できる
|
8週 |
マシニングセンターショップ (マシニングセンター基礎プログラミング3) |
マシニングセンターのプログラミングが理解できる
|
2ndQ |
9週 |
マシニングセンターショップ (マシニングセンタープログラミング) |
マシニングセンターのプログラミングが理解できる
|
10週 |
マシニングセンターショップ (マシニングセンターによる加工) |
マシニングセンターの使用方法が理解できる
|
11週 |
旋盤ショップ (NC旋盤の基礎) |
NC旋盤のプログラミングが理解できる
|
12週 |
旋盤ショップ (NC旋盤のプログラミング1) |
NC旋盤のプログラミングが理解できる
|
13週 |
旋盤ショップ (NC旋盤のプログラミング2) |
NC旋盤のプログラミングが理解できる
|
14週 |
旋盤ショップ (NC旋盤での切削加工) |
NC旋盤の使用方法が理解できる
|
15週 |
旋盤ショップ (4ツ爪チャックを用いた心出し、偏心削り) |
4ツ爪チャックを用いた心出し方法,偏心削りの方法が理解できる
|
16週 |
総合Aショップ (平歯車、軸,キー溝加工1) |
歯車の加工方法が理解できる
|
後期 |
3rdQ |
1週 |
総合Aショップ (平歯車、軸,キー溝加工2) |
歯車の加工方法が理解できる
|
2週 |
総合Aショップ (平歯車、軸,キー溝加工3) |
立て削り盤でキー溝が加工できる
|
3週 |
総合Aショップ (平歯車、軸,キー溝加工4) |
適切な寸法公差で軸が加工できる
|
4週 |
総合Aショップ (平歯車、軸,キー溝加工5) |
部品を適切に組み立てることができる
|
5週 |
総合Bショップ (軸受のけがき) |
複雑な部品のけがき作業ができる
|
6週 |
総合Bショップ (軸受の加工組立1) |
複雑な部品を適切な工作機械を用いて必要な精度に加工できる
|
7週 |
総合Bショップ (軸受の加工組立2) |
複雑な部品を適切な工作機械を用いて必要な精度に加工できる
|
8週 |
総合Bショップ (軸受の加工組立3) |
複雑な部品を適切な工作機械を用いて必要な精度に加工できる
|
4thQ |
9週 |
総合Bショップ (軸受の加工組立4) |
複雑な部品を組み立てることができる
|
10週 |
ものづくりセンター清掃 |
|
11週 |
3年間の実験実習総括 |
3年間にわたる機械工学実験実習を通じて,安全に配慮して実習を行うこと,機械加工の方法と工作機械の使用法の理解,適切な測定器具の使用,適切な報告書を期限までに提出することなど,実験実習に必要なことを総括して,4年次の実験実習に活用できる.
|
12週 |
予備日 |
|
13週 |
予備日 |
|
14週 |
予備日 |
|
15週 |
予備日 |
|
16週 |
|
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法) | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 2 | 後11 |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 2 | 後11 |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 2 | 後11 |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 2 | 後11 |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 2 | 後11 |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 2 | |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 2 | |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 2 | 後11 |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 2 | 後11 |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 2 | 後11 |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 2 | 後11 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 機械系分野【実験・実習能力】 | 機械系【実験実習】 | 実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。 | 2 | 後11 |
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。 | 2 | 後11 |
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。 | 2 | 後11 |
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。 | 2 | 後4,後9,後11 |
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。 | 2 | 後4,後9,後11 |
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。 | 2 | 後4,後9,後11 |
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。 | 2 | 後5,後11 |
やすりを用いて平面仕上げができる。 | 2 | 後11 |
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。 | 2 | 後11 |
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。 | 2 | |
アーク溶接の基本作業ができる。 | 2 | |
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。 | 2 | 前15 |
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。 | 2 | 前15,後3,後6,後7,後8 |
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。 | 2 | |
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。 | 2 | 後6,後7,後8 |
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。 | 2 | 後6,後7,後8 |
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。 | 2 | 前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13 |
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。 | 2 | 前10,前14 |
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。 | 2 | 前1,前2,前3,前4,前5 |
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。 | 2 | 前1,前2,前3,前4,前5 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 2 | 後11 |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 2 | 後11 |
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。 | 2 | 後11 |
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。 | 2 | 後11 |
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。 | 2 | 後11 |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。 | 2 | 後11 |
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。 | 2 | 後11 |
目標の実現に向けて計画ができる。 | 2 | 後11 |
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。 | 2 | 後11 |
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。 | 2 | 後11 |