機械工作法Ⅱ

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械工作法Ⅱ
科目番号 0048 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 平井三友,和田任弘,塚本晃久,機械工作法(増補),コロナ社 (2005)
担当教員 山口 顕司

到達目標

1.下記に示すそれぞれの加工法の特徴,用途等を理解し,必要に応じて加工法の選択ができるようになること.
(1)鋳造
(2)塑性加工
(3)粉末成型
(4)切削・研削加工
(5)特殊加工
(5)微細加工
(6)接合・溶接
2.加工品の精度評価に関する基礎知識を修得し,必要に応じて加工品の計測法を選択できるようになること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
それぞれの加工法の特徴,用途等を理解し,必要に応じて加工法の選択ができる鋳造・塑性加工・粉末成型・切削研削加工・特殊加工,微細加工,接合溶接それぞれの特徴を理解して,様々な部品加工に応じた適切な加工法を選択できる鋳造・塑性加工・粉末成型・切削研削加工・特殊加工,微細加工,接合溶接それぞれの特徴について説明できる鋳造・塑性加工・粉末成型・切削研削加工・特殊加工,微細加工,接合溶接などの基礎加工法が説明できない
加工品の精度評価に関する基礎知識を習得し,必要に応じて加工品の計測法を選択できる加工精度の評価方法,計測方法を理解して,必要に応じて計測法の選択について説明できる加工精度の評価方法,計測方法にどのようなものがあるか説明できる加工精度の評価方法,計測方法が説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この授業は本校の教育目標のうち、「基礎力」として,機械システムの設計・生産加工に関する専門基礎知識を養う科目である.各種機械をはじめとする工業製品は,加工・組立・検査といった製造プロセスを経てはじめて世に送り出される.機械工作法は「ものづくり」に携わる技術者にとって不可欠の知識である.2学年で学習した機械工作法1では除去加工をとりあげ,主として切削加工について述べた.3学年で開設する機械工作法2では,変形加工(成型加工),除去加工,付加加工それぞれについてより広範な視点から述べる.本授業を学ぶことで,工業製品を製作する一般的プロセスに関する基礎知識を網羅することができる.
授業の進め方・方法:
教科書は機械工作法1と同じものを使います。適宜ビデオなどを援用して授業を行います。
日常目にする加工品がどのようなプロセスで製造されているかを考察して授業臨んでください。疑問点、質問事項等あれば、その都度研究室を訪れてください。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,加工の対象となる主な工業材料について 一般的に使用される工業材料についての基礎知識を習得する
2週 材料加工法の分類とその特徴 除去加工・付加加工・成形加工それぞれの特徴について理解する
3週 鋳造の概念および特徴
鋳造欠陥の発生とその防止
各種鋳造法について理解する.また,鋳造欠陥について説明できるようになる.
4週 塑性加工の概要と各種塑性加工法 様々な塑性加工法について理解する.
塑性力学についての基本が説明できるようになる
5週 粉末成形法 粉末成形の方法と特徴について理解する
6週 溶接・接合加工 各種溶接加工法,接合加工法について理解する
7週 切削加工 各種工具材料,切りくずの生成などについて理解する
8週 中間試験
2ndQ
9週 研削加工 研削加工の特徴,研削の状態,砥石などについて理解する
10週 仕上げ加工 各種仕上げ加工法とその用途について理解する
11週 特殊加工1 放電加工についてその特徴と適用について理解する
12週 特殊加工2 レーザービーム加工,電子ビーム加工についてその特徴と適用について理解する
13週 微細加工 マイクロマシニング,微細加工の方法について理解する
14週 加工における測定 加工品質を評価する方法,測定法について理解する
15週 定期試験
16週 全体の振り返り

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。2前3
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。2前3
鋳物の欠陥について説明できる。2前3
溶接法を分類できる。2前6
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。2前6
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。2前6
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。2前6
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。2前4
降伏、加工硬化、降伏条件式、相当応力、及び体積一定則の塑性力学の基本概念が説明できる。2前4
平行平板の平面ひずみ圧縮を初等解析法により解くことができる。2前4
軸対称の圧縮を初等解析法により解くことができる。2前4
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。2前7
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。2前7
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。2前7
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。2前7
切削工具材料の条件と種類を説明できる。2前7
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。2前7
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。2前7
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。2前9
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。2前9
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。2前10

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000