エネルギー機械

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 エネルギー機械
科目番号 0098 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:[1~8週]原田幸夫 「流体機械」 朝倉書店,利光和彦 他 「学生のための流体力学入門」 パワー社,[9~16週]田坂英紀 「燃焼工学」 森北出版,参考書:[1~8週]国清行夫 他 「水力学」 森北出版,[9~16週]牧野 敦 「燃焼工学」,牧野州秀 「工業熱力学」 森北出版
担当教員 早水 庸隆,白石 僚也

到達目標

1.次元解析と相似則を理解し,それらに関する問題を解くことができる.
2.ポンプの構造とその使用法を理解し,それらに関する問題を解くことができる.
3.気体・液体・固体燃料の燃焼について理解し,それらに関する問題を解くことができる.
4.混合比と燃焼温度,点火と燃焼限界,燃焼速度およびその計測について理解し,それに関する問題を解くことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1次元解析と相似則を理解し,それらに関する問題を解くことができる.次元解析と相似則を理解し,それらに関する問題をある程度解くことができる.次元解析と相似則の理解が不十分で,それらに関する問題を解くことができない.
評価項目2ポンプの構造とその使用法を理解し,それらに関する問題を解くことができる.ポンプの構造とその使用法を理解し,それらに関する問題をある程度解くことができる.ポンプの構造とその使用法の理解が不十分で,それらに関する問題を解くことができない
評価項目3気体・液体・固体燃料の燃焼について理解し,それらに関する問題を解くことができる.気体・液体・固体燃料の燃焼について理解し,それらに関する問題をある程度解くことができる.気体・液体・固体燃料の燃焼についての理解が不十分で,それらに関する問題を解くことができない.
評価項目4混合比と燃焼温度,点火と燃焼限界,燃焼速度およびその計測について理解し,それに関する問題を解くことができる.混合比と燃焼温度,点火と燃焼限界,燃焼速度およびその計測について理解し,それに関する問題をある程度解くことができる.混合比と燃焼温度,点火と燃焼限界,燃焼速度およびその計測についての理解が不十分で,それらに関する問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE d1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この講義は本校の教育目標のうち「技術者としての基礎力」を養う科目である.
この科目の9週以降は,民間企業でディーゼルエンジン, ボイラーなどの運転及び施工管理を担当していた教員が,その経験を活かし,燃焼工学について講義形式で授業を行うものである.
[1~8週]流体機械の中で一般的によく使用されるターボ形ポンプについて構造や諸性質などについて学ぶ.
[9~16週]エネルギー機械を利用するにあたって重要な,燃焼工学について学ぶ.
授業の進め方・方法:
[1~8週]水力学で学んだ知識を基礎にして,流体の性質の活用,応用例を身近にあるターボ形ポンプを通じて学ぶ.なお,毎週月曜日の16時~17時をオフィスアワーとするので,質問などがある学生は早水研究室に来ること.
[9~16週]熱力学で身に付けてきた基本に則って,燃焼工学の講義を進行します.なお,毎週水曜日の16時~17時をオフィスアワーとするので,質問などがある学生は白石研究室に来ること.
 また,次のような自学自習を60時間以上行うこと.
 ・授業内容を理解するため,予め配布したプリントや教科書で予習する.
 ・授業内容の理解を深めるため,復習を行う.
 ・課題を与えるので,レポートを作成する.
 ・定期試験の準備を行う.
注意点:
授業での到達目標が達成され,流体機械,燃焼工学に関する基礎的な原理の理解と簡単な応用力の習得度で評価する.成績の評価における総合評価割合は,定期試験60%,レポート40%とする.なお,原則として再試験は行わない.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,流体機械概論 流体機械について理解し,説明できる.
2週 非圧縮性流体機械のエネルギー方程式 非圧縮性流体機械のエネルギー方程式を理解し,適用できる.
3週 非圧縮性流体機械の運動量の法則 非圧縮性流体機械の運動量の法則を理解し,適用できる.
4週 次元解析と相似則 その1 次元解析と相似則を理解し,適用ができる.
5週 次元解析と相似則 その2 次元解析と相似則を理解し,適用ができる.
6週 ターボ形ポンプの相似則と効率 その1 ターボ形ポンプの相似則と効率を理解し,それらに関する問題を解くことができる.
7週 ターボ形ポンプの相似則と効率 その2 ターボ形ポンプの相似則と効率を理解し,それらに関する問題を解くことができる.
8週 前期中間までの復習(前期中間試験) 前期中間までに習った内容を理解する.
2ndQ
9週 ガイダンス,燃焼とエネルギー 燃焼とエネルギーについて説明できる.
10週 火炎伝播 火炎伝播について説明できる.
11週 バーナー拡散燃焼 バーナー拡散燃焼について説明できる.
12週 液滴燃焼 液滴燃焼について説明できる.
13週 固体燃料の燃焼 固体燃料の燃焼について説明できる.
14週 予混合燃焼の混合比と燃焼温度,点火と燃焼限界 予混合燃焼の混合比と燃焼温度について説明できる. 点火と燃焼限界について説明できる.
15週 前期末試験 前期末までに習った内容を理解する.
16週 復習 前期末までに習った内容について,自らの課題を認識し修正できる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。3
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。3
動力の意味を理解し、計算できる。3
熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前8
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前8
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。3前1,前8
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。3前1,前8
パスカルの原理を説明できる。3前1,前8
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。3前2,前8
定常流と非定常流の違いを説明できる。3前2,前8
流線と流管の定義を説明できる。3前2,前8
連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。3前2,前6,前7,前8
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。3前2,前6,前7,前8,後1
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。3前3,前6,前7,前8
層流と乱流の違いを説明できる。3前2,前8
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。3前2,前8
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。3前2,前8
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。3前2,前8
熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。3
熱力学の第一法則を説明できる。3
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。3
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。3
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。3
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。3
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。3
熱力学の第二法則を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力0000000
専門的能力60000400100
分野横断的能力0000000