機械工学実験実習Ⅴ

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械工学実験実習Ⅴ
科目番号 0102 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 プリント
担当教員 矢壁 正樹

到達目標

機械工学実験実習では専門教科の知識の理解と応用力を高め、報告書作成能力およびプレゼンテーション技法を習得することを目標とし、実験で経験した過程と、得た結果によって「考える」すなわち考察することで、創造力ある仕事ができるようにする。
1.各種測定法、センサ、アクチュエータなど応用技術を習得、理解する。
2.実験報告書作成方法を習得し、実験結果をレポートにまとめることができる。
3.実験報告書作成方法、プレゼンテーション技法を習得し、プレゼンテーションができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各種測定法、センサ、アクチュエータなど応用技術を習得、理解し説明できる。各種測定法、センサ、アクチュエータなど応用技術を習得、理解し説明をある程度できる。各種測定法、センサ、アクチュエータなど応用技術を習得、理解し説明できない。
評価項目2実験報告書作成方法を習得し、実験結果をレポートにまとめ、説明できる。実験報告書作成方法を習得し、実験結果をレポートにまとめ、説明をある程度できる。実験報告書作成方法を習得し、実験結果をレポートにまとられず、説明もできない。
評価項目3実験報告書作成方法、プレゼンテーション技法を習得し、プレゼンテーションができる。実験報告書作成方法、プレゼンテーション技法をある程度習得し、プレゼンテーションができる。実験報告書作成方法、プレゼンテーション技法を習得できず、プレゼンテーションができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B-1 説明 閉じる
JABEE d2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この講義は本校の教育目標のうち専門分野における「基礎力」、「応用力」を養う科目である。工学知識の実証(解析結果正否の実験による確認、各種センサ、アクチュエータなど応用技術の習得、規格による性能試験)、実証手段、方法の習得、知識理解の助長、実験報告書作成方法の習得、実証方法改善の模索など実験を通して教育をする。また、プレゼンテーション技法についても実例を交えて演習を行う。
授業の進め方・方法:
クラスを5班に分け、ローテーションで各分野の実験を行う。それぞれの実験について、レポートを提出し、そのレポート内容について指導を毎回行う。
注意点:
実験を行わないとレポートを書くことができないので、必ず出席するように努力し、自ら考える力を養うよう努力すること。実験内容およびレポートに関する質問は随時受け付けるので、各実験担当教員の研究室を訪ねること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、機械工学実験の意義と役割について 機械工学実験の意義と役割について理解できる。
2週 熱工学実験1 熱工学における測定方法を理解できる。
3週 熱工学実験レポート指導 熱工学における実験をレポートにまとめ、理解、説明ができる。
4週 熱工学実験2 熱工学における測定方法を理解できる。
5週 熱工学実験レポート指導 熱工学における実験をレポートにまとめ、理解、説明ができる。
6週 流体工学実験1 流体工学における測定方法を理解できる。
7週 流体工学実験レポート指導 流体工学における実験をレポートにまとめ、理解、説明ができる。
8週 流体工学実験2 流体工学における測定方法を理解できる。
2ndQ
9週 流体工学実験レポート指導 流体工学における実験をレポートにまとめ、理解、説明ができる。
10週 計測制御工学実験1 計測制御工学における測定方法を理解できる。
11週 計測制御工学実験レポート指導 計測制御工学における実験をレポートにまとめ、理解、説明ができる。
12週 計測制御工学実験2 計測制御工学における測定方法を理解できる。
13週 計測制御工学実験レポート指導 計測制御工学における実験をレポートにまとめ、理解、説明ができる。
14週 機械力学実験1 機械力学における測定方法を理解できる。
15週 機械力学実験レポート指導 機械力学における実験をレポートにまとめ、理解、説明ができる。
16週
後期
3rdQ
1週 機械力学実験2 機械力学における測定方法を理解できる。
2週 機械力学実験レポート指導 機械力学における実験をレポートにまとめ、理解、説明ができる。
3週 加工工学実験1 加工工学における測定方法を理解できる。
4週 加工工学実験レポート指導 加工工学における実験をレポートにまとめ、理解、説明ができる。
5週 加工工学実験2 加工工学における測定方法を理解できる。
6週 加工工学実験レポート指導 加工工学における実験をレポートにまとめ、理解、説明ができる。
7週 材料力学実験1 材料力学における測定方法を理解できる。
8週 材料力学実験レポート指導 材料力学における実験をレポートにまとめ、理解、説明ができる。
4thQ
9週 材料力学実験2 材料力学における測定方法を理解できる。
10週 材料力学実験レポート指導 材料力学における実験をレポートにまとめ、理解、説明ができる。
11週 プレゼンテーション技法1 プレゼンテーション技法についてある程度理解ができる。
12週 プレゼンテーション技法2 プレゼンテーション技法についてある程度理解ができる。
13週 プレゼンテーション技法演習1 プレゼンテーションをある程度行うことができる。
14週 プレゼンテーション技法演習2 プレゼンテーションをある程度行うことができる。
15週 プレゼンテーション技法演習3 プレゼンテーションを行うことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。4
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。4
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。3
やすりを用いて平面仕上げができる。3
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。3
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。3
アーク溶接の基本作業ができる。3
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。3
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。3
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。3
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。3
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。3
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。3
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。3
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。4
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。4
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合030010060100
基礎的能力0000000
専門的能力030010060100
分野横断的能力0000000