電気計測II

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電気計測II
科目番号 0035 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 三好正二「電気・電子計測」東京電機大学出版局、菅博 他「電気・電子工学テキストシリーズ1、電気・電子計測」
担当教員 桃野 浩樹

到達目標

(1) ディジタル計器、波形測定器などの原理と電気量の測定法について理解し、説明できる。
(2) 温度、力学量、光センサの原理について理解し、説明できる。
(3) 抵抗、インピーダンスの測定方法について理解し、説明できる。
(4) 直流電力、単相交流電力、三相電力測定の原理について理解し、説明できる。
(5) 電子計測、および工業計測の概要について理解し、説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ディジタル計器、波形測定器などの原理と電気量の測定法について説明でき、応用例を提案できる。ディジタル計器、波形測定器などの原理と電気量の測定法について説明できる。ディジタル計器、波形測定器などの原理と電気量の測定法について説明できない。
評価項目2温度、力学量、光センサ原理について説明でき、応用例を提案できる。温度、力学量、光センサの原理について説明できる。温度、力学量、光センサの原理について説明できない。
評価項目3抵抗・インピーダンスの測定方法について説明でき、応用例を提案できる。抵抗・インピーダンスの測定方法について説明できる。抵抗・インピーダンスの測定方法について説明できない。
評価項目4直流電力、単相交流電力、三相電力測定の原理について説明でき、応用例を提案できる。直流電力、単相交流電力、三相電力測定の原理について説明できる。直流電力、単相交流電力、三相電力測定の原理について説明できない。
評価項目5電子計測、および工業計測の概要について説明でき、応用例を提案できる。電子計測、および工業計測の概要について説明できる。電子計測、および工業計測の概要について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 電気・電子計測技術は現代の最先端技術を支えている。ハイテク化に伴い計測技術は日々進展しているが、計測の原理や基礎技術に大きな変化は生じていなく、電気・電子計測技術の基礎を学習することは重要である。本授業では、電気・電子計測の基本的な考え方に重点を置き、電圧、電流、抵抗、電力、周波数などの電気量の測定法について学習する。また、ディジタル計器、波形測定器、各種センサなどの原理や測定法について学習する。
授業の進め方・方法:
 電気専門の基礎科目であるため、専門の基礎を繰り返し講義しながら電気計測に関する基礎的事項をわかりやすく講義する。実際に測定機器を用いたデモンストレーションを行い、機器の使用法や注意点について説明する。
質問について:授業終了後等の空き時間に対応する。
注意点:
 授業の到達目標の達成度、および基礎的な事項の理解度やそれを応用する能力の習得状況をみる。成績は定期試験 (70%)、演習課題(30%)を基本として評価する。
 定期試験の再試は行わないので、毎回の試験に全力を注ぐこと。
 演習課題の提出期限は厳守。提出期限が1週間遅れるごとに10%ずつ減点する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス
抵抗
炭素被膜抵抗、酸化被膜抵抗など各種抵抗について説明できる。
抵抗のカラーコードから、抵抗値を求めることができる。
2週 A/D変換
D/Aコンバータ
並列型や逐次比較型A/D変換器など各種A/D変換の原理について説明できる。
重み抵抗形D/A変換器、ラダー形D/A変換器など各種D/A変換器の原理について説明できる。
3週 アナログオシロスコ-プ
ディジタルオシロスコープ
アナログオシロスコ-プの測定原理について説明できる。
ディジタルオシロスコープの測定原理について説明できる。
4週 直流電圧、直流電流の測定
交流電圧、交流電流の測定
直流電圧・電流の測定について説明できる。
交流電圧・電流の測定について説明できる。
5週 温度 / 電気変換
抵抗温度センサや熱電対、焦電計センサなど、温度から電気信号に変換するセンサの原理について説明できる。
6週 力学量 / 電気変換 抵抗歪み型センサや圧電型センサ、加速度センサなど、力学量から電気信号に変換するセンサの原理について説明できる。
7週 光 / 電気変換
光導電セル、光起電力セルや光電子増倍管など光から電気信号に変換するセンサについて説明できる。
8週 中間試験 第1週〜7週の内容について、種々の問題に対応できる。
2ndQ
9週 直流電位差計
交流電位差計
ホイートストンブリッジ
直流電位差計の測定原理について説明できる。
交流電位差計の測定原理について説明できる。
ホイートストンブリッジを用いた未知抵抗の測定方法について説明できる。
10週 低抵抗測定、中抵抗測定、高抵抗測定 各種抵抗の測定について説明できる。
11週 直流電力、単相交流電力の測定
三相電力の測定
直流電力、単相交流電力について説明できる。
三相電力の測定について説明できる。
12週 三相無効電力の測定
力率の測定
三相無効電力の測定について説明できる。
力率測定の原理について説明できる。
13週 インピ-ダンスの測定
周波数の測定
インピーダンス測定について説明できる。
周波数カウンタやオシロスコープを用いた周波数測定について説明できる。
14週 通信技術と計測システム
ディジタルインターフェースやシリアルインターフェースなど、各種通信システムについて説明できる。
15週 期末試験 第9週〜14週の内容について、種々の問題に対応できる。
16週 期末試験までの復習 期末試験までの学習内容について、自らの課題を認識し修正できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。2前2,前7,前8
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。2前5,前7,前8
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。2
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。2
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。2
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。2前6,前8
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。2前1,前2,前8
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。2前5,前7,前8,前9,前14,前16
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。2前7,前8,前12,前16
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。2前9,前10,前11,前16
電力量の測定原理を説明できる。2
オシロスコープの動作原理を説明できる。2前3,前4,前15,前16

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力5000002070
専門的能力2000001030
分野横断的能力0000000