情報通信法規

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 情報通信法規
科目番号 0054 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 1
教科書/教材 技術者のための情報通信法規教本, 日本理工出版会,吉川忠久
担当教員 権田 英功

到達目標

(1)情報通信関連の技術、法規が社会に及ぼす影響について理解することができる。
(2)情報通信関連法令の目的およびその背景が理解できる。
(3)情報通信関連法令で使用される基礎的用語が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
情報通信関連の技術、法規が社会に及ぼす影響について理解することができる。情報通信関連の技術、法規が社会に及ぼす影響について説明することができる。情報通信関連の技術、法規が社会に及ぼす影響について理解することができる。情報通信関連の技術、法規が社会に及ぼす影響について理解することができない。
情報通信関連法令の目的およびその背景が理解できる。情報通信関連法令の目的およびその背景を説明することができる。情報通信関連法令の目的およびその背景が理解できる。情報通信関連法令の目的およびその背景が理解できない。
情報通信関連法令で使用される基礎的用語が理解できる。情報通信関連法令で使用される基礎的用語が説明できる。情報通信関連法令で使用される基礎的用語が理解できる。情報通信関連法令で使用される基礎的用語が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE d1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
最近のIT技術の目覚しい発達によって、情報通信技術が社会へ及ぼす影響は非常に大きなものとなっている。このような社会的背景に対応し、情報通信法規を理解し習得することは情報通信分野を志す学生にとって必要なことである。本講義では、電気通信事業法を中心とした電気通信関連の法規および個人情報保護法等の情報関連の法規について体系的に解説する。
授業の進め方・方法:
法令の中で特に重要と思われる条文について解説を行う。講義中に適宜簡単な演習問題を解かせ、内容の理解に心がける。技術の発達に伴い、情報通信関連の法令違反となる事件が報道される機会も多く、授業の理解が深まる契機となるので、日頃からメディアの報道などにも注意を払うと良い。質問等は毎週火曜日の16時~17時をオフィスアワーとするが、時間があれば随時受け付ける。
また,次のような自学自習を30時間以上行うこと.
 ・授業内容を理解するため,予め配布したプリントや教科書で予習する.
 ・授業内容の理解を深めるため,復習を行う.
 ・課題を与えるので,レポートを作成する.
 ・定期試験の準備を行う.
注意点:
成績は、定期試験 60% 、レポート 10% 、 演習・小テスト 30% の配分で評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
電気通信技術の発達と法律
電気通信関係法令と資格
電気通信技術の発達と法律整備の関係を理解する。電気通信関係法令と資格について理解する。
2週 電気通信事業法1
(総則、電気通信事業)
総則と電気通信事業について理解する。
3週 電気通信事業法2
(業務、電気通信設備)
業務、電気通信設備について理解する。
4週 電気通信事業法3
(電気通信主任技術者、工事担任者、事業の認定)
電気通信主任技術者、工事担任者、事業の認定について理解する。
5週 有線電気通信法1
(目的、定義、有線電気通信設備の届出、技術基準)
有線電気通信法の目的、用語の定義、有線電気通信設備の届出、技術基準について理解する。
6週 有線電気通信法2(検査 他)
不正アクセス行為の禁止等に関する法律1(目的、定義 他)
電気通信設備の検査、重要通信の確保について理解する。不正アクセス禁止法の目的、定義、不正アクセス行為の禁止について理解する。
7週 不正アクセス行為の禁止等に関する法律2(助長行為の禁止、防御措置、援助) 不正アクセスの助長行為の禁止、アクセス管理者による防御措置、公安委員会による援助等について理解する。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 電子署名及び認証業務に関する法律1(総則、電磁的記録の真正な成立) 電子署名の役割、仕組みについて理解する。電子署名法の総則、電磁的記録の真正な成立の推定について理解する。
10週 電子署名及び認証業務に関する法律2(指定調査機関、罰則)
電波法1(総則、無線局の免許)
指定調査機関等、雑則、罰則について理解する。電波法の総則、無線局の免許について理解する。
11週 電波法2(無線設備、無線従事者) 無線設備、無線従事者について理解する。
12週 電波法3(運用、監督) 運用、監督について理解する。
13週 個人情報保護法(目的、定義、基本理念、個人情報取り扱い事業者の義務等) 個人情報保護法の目的、用語の定義、基本理念、個人情報取り扱い事業者の義務等について理解する。
14週 著作権法1(概要、目的、定義)
著作権法2 (著作者の権利、権利の種類)
著作権法の概要、目的、用語の定義を理解する。
著作者の権利、権利の種類について理解する。
15週 前期期末試験
16週 復習など

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。1
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。2
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。2
社会における技術者の役割と責任を説明できる。2
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。2
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。2
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。1
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。1
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。2
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。1
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。1
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。2
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。2
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。2
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。2
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000040100
基礎的能力4000002565
専門的能力1000001020
分野横断的能力100000515