電子デバイスII

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電子デバイスII
科目番号 0060 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 【教科書】 古川静二郎、荻田陽一郎、浅野種正 「電子デバイス工学」 森北出版  【参考書】 中澤達夫、藤原勝幸 「電子工学基礎」 コロナ社
担当教員 浅倉 邦彦

到達目標

(1)IC,LSI化することの利点,意義を理解できる.
(2)IC,LSIの構造による特性の違い,長所・短所を理解できる.
(3)半導体の光電効果や光電デバイスの動作原理を理解できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1IC,LSI化することの利点,意義を理解し,その応用ができる.IC,LSI化することの利点,意義を理解できる.IC,LSI化することの利点,意義を理解できない.
評価項目2IC,LSIの構造による特性の違い,長所・短所を理解でき,その応用ができる.IC,LSIの構造による特性の違い,長所・短所を理解できる.IC,LSIの構造による特性の違い,長所・短所を理解できない.
評価項目3半導体の光電効果や光電デバイスの動作原理を理解でき,その応用ができる.半導体の光電効果や光電デバイスの動作原理を理解できる.半導体の光電効果や光電デバイスの動作原理を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE d1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
3年の「電子デバイスI」で半導体中のキャリヤのふるまいやトランジスタ,FET等の基本的なデバイスについて学習した.情報化社会の進展に伴い,扱う信号・データの高速化,大容量化が求められ,集積化技術や光技術が急速に発達してきた.本科目では,まずデバイスの基礎を確実な理解へ導く.続いて,電気・電子技術者にとって必要不可欠なIC,LSIや光デバイス等について特性,構造,回路応用を学ぶ.
授業の進め方・方法:
プレゼンテーションツールを使って講義を行い,その内容に関する演習課題を毎回与える.3年の電子デバイスIで学んだことをベースに説明や演習を行うので,プリント・教科書を見てしっかり復習しておくこと.現象をよく理解し,自分で図を描いて分かり易く説明できるようにしておくことも大切である.なお,質問は放課後に研究室で随時受け付ける.
注意点:
本科目は学修単位であるので,次のような自学自習を60時間以上行うこと.
 ・予習復習を行い,授業内容の理解を深める.
 ・毎週与えられる課題に取り組む.
 ・定期試験の準備を行う.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、半導体のエネルギーバンド、半導体のキャリア 授業の進め方を理解できる。半導体のエネルギーバンド、半導体のキャリアが理解できる。
2週 pn接合ダイオード、バイポーラトランジスタ pn接合ダイオード、バイポーラトランジスタが理解できる。
3週 演習(ダイオード、トランジスタ)、FET 演習(ダイオード、トランジスタ)ができる。FETが理解できる。
4週 演習(FET)、MOS FETの位置づけ 演習(FET)ができる。MOS FETの位置づけが理解できる。
5週 MIS構造ゲートの動作、反転状態の解析 MIS構造ゲートの動作、反転状態の解析が理解できる。
6週 MIS FETの動作原理と特性、MOS FETの実際と特性 MIS FETの動作原理と特性、MOS FETの実際と特性が理解できる。
7週 MOSキャパシタ、フラットバンド電圧 MOSキャパシタ、フラットバンド電圧が理解できる。
8週 後期中間試験 これまでの内容を復習し,各項目の到達目標に到達できる.
2ndQ
9週 IC・LSI化の意義、ICの構造 IC・LSI化の意義、ICの構造が理解できる。
10週 バイポーラIC、n-MOS論理回路 バイポーラIC、n-MOS論理回路が理解できる。
11週 C-MOS論理回路、ICメモリの位置づけ、RAMとROM、IC C-MOS論理回路、ICメモリの位置づけ、RAMとROM、ICが理解できる。
12週 光の量子化、光導電効果、光導電セル 光の量子化、光導電効果、光導電セルが理解できる。
13週 太陽電池とフォトダイオード 太陽電池とフォトダイオードが理解できる。
14週 半導体の発光現象、発光ダイオードと半導体レーザダイオード 半導体の発光現象、発光ダイオードと半導体レーザダイオードが理解できる。
15週 学年末試験 これまでの内容を復習し,各項目の到達目標に到達できる.
16週 復習

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。3
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。3
原子の構造を説明できる。3
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。3
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。3
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。3
真性半導体と不純物半導体を説明できる。3
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。3
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。3
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。3
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力70000030100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000