文学Ⅰ

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 文学Ⅰ
科目番号 0077 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 毎時間の授業時に配布する。
担当教員 藤本 晃嗣

到達目標

・日本に影響を与えた中国由来の思想、文化についての基礎的な知識を得る。
・近日本の文学や思想について、自らの興味・関心をもとに考察することができる。
・適切な日本語表現で自らの考えを他者に伝えることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
日本に影響を与えた中国由来の思想、文化について、深く理解している。日本に影響を与えた中国由来の思想、文化について、基本的なことを理解している。日本に影響を与えた中国由来の思想、文化について、理解できていない。
学んだ知識をもとに、近代以降の日本の思想、文化について深く考察し、自らの見解を適切に表現することができる。学んだ知識をもとに、近代以降の日本の思想、文化について考察し、自らの見解を表現することができる。学んだ知識をもとに、近代以降の日本の思想、文化について考察することができない。
作家や作品、思想などについて、図書館などを活用して調査することができる。作家や作品、思想などについて、調査することができる。作家や作品、思想などについて、調査することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-2 説明 閉じる
JABEE a 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この講義は、明治期から大正期の日本の思想や文化についての知識を得るとともに、関連する資料の読解を通して、言語表現の読解力、思考力を向上させ、社会とかかわる上でのコミュニケーション力を養う科目である。
授業の進め方・方法:
明治期以降の日本の文学を漢学との関連から学んでいく。ここでの「文学」は、評論なども含めた幅広いジャンルの言説を含むものとし、また、「漢学」も中国と関連のある思想や文化を幅広く含むものとする。具体的には、夏目漱石に焦点をあてて進めていく。授業は基本的に講義形式で行い、また予習として授業で取りあげる資料を事前に読んでくることを課す。
加えて以下の自学自習を60時間以上行うこととする。
 ・授業時間に指定した小説作品を予め読んでくる。
 ・小説の書誌や作者などについて、調査を行う。
 ・毎回のプリントで復習をする。
 ・関連する小説作品や評論などを読む。
注意点:
図書館を利用して関連する本を読み、積極的に疑問を投げかけてほしい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
中国思想の概説
授業の目標と概要を把握する。
日本に影響を与えた中国思想を概説する。
2週 日本に影響を与えた中国思想①諸子百家 中国の春秋戦国時代に活躍した諸子百家について、儒家と道家を中心に理解する。
3週 日本に影響を与えた中国思想②儒学(朱子学) 日本の近世社会に大きな影響を与えた朱子学についての知識を得る。
4週 日本に影響を与えた中国思想➂儒学(陽明学) 日本の近世社会に大きな影響を与えた陽明学についての知識を得る。
5週 日本に影響を与えた中国思想④老荘思想 老荘思想について知るとともに、日本との関わりについての知識を得る。
6週 日本に影響を与えた中国思想⑤仏教概説 仏教についての大まかな知識を得る。
7週 日本に影響を与えた中国思想⑥仏教(禅) 禅について知るとともに、日本との関わりについての知識を得る。
8週 中間試験 これまで学んだ知識が定着しているかを試験を行い確認する。
2ndQ
9週 夏目漱石概説① 夏目漱石について、基本的な知識を得る。
10週 夏目漱石の経歴①明治初期の教育との関わりから 夏目漱石の経歴をもとに、明治初期の教育制度を理解する。
11週 夏目漱石の経歴②参禅の流行との関りから 夏目漱石の参禅を参考に、明治期における禅の意義についての知識を得る。
12週 夏目漱石の作品と中国思想①儒学との関わり 夏目漱石の作品を読み、儒学の影響を考える。
13週 夏目漱石の作品と中国思想②老荘思想との関わり 夏目漱石の作品を読み、老荘思想の影響を考える。
14週 夏目漱石の作品と中国思想➂禅との関わり 夏目漱石の作品を読み、禅の影響を考える。
15週 夏目漱石と同時代の中国 夏目漱石の作品や評論などを読み、当時の日本知識人が持っていた中国観を考える。
16週 期末試験 授業内容を理解しているかを試験を行い確認する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3

評価割合

試験提出物合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000
分野横断的能力000