文学Ⅱ

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 文学Ⅱ
科目番号 0078 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 授業時にプリントを配布する。
担当教員 渡邊 健

到達目標

1.近現代の短歌を学ぶことを通して、言語感覚を磨き、わが国の言語文化と伝統に対する理解と関心を深め、心情を豊かにすることができる。
2.近現代の歌人と作品について学ぶことを通して、近代日本の文化と歴史、また現代につながる様々な社会問題について理解を深める。
3.特定のテーマについて調べ考えて発表する能力や、自他の価値観を尊重し、伝え合い理解し合う能力の向上を図ることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
近現代短歌の学習を通じて、わが国の言語文化と伝統に対し、理解と関心を深められている。近現代短歌の学習を通じて、わが国の言語文化と伝統に対し、一定の理解と関心を持っている。近現代短歌の学習を通じて、わが国の言語文化と伝統に対し、理解と関心を深められていない。
近現代短歌の歌人・歌集、またその歴史について知り、修辞技巧を含む短歌の内容を理解することがよくできている。近現代短歌の歌人・歌集、またその歴史について知り、修辞技巧を含む短歌の内容を理解することが概ねできている。近現代短歌の歌人・歌集、またその歴史について知り、修辞技巧を含む短歌の内容を理解することができていない。
特定のテーマについて調べ考えて発表する能力や、詩歌を創作したり鑑賞・批評したりする能力が十分に身についている。特定のテーマについて調べ考えて発表する能力や、詩歌を創作したり鑑賞・批評したりする能力が概ね身についている。特定のテーマについて調べ考えて発表する能力や、詩歌を創作したり鑑賞・批評したりする能力が身についていない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-2 説明 閉じる
JABEE a 説明 閉じる

教育方法等

概要:
近現代の短歌について、愛・青春・友情などテーマごとに作品を取り上げ、その豊かな世界を味わう。また、興味のある歌人を取り上げて調べ発表したり、短歌の創作・批評を行う。
授業の進め方・方法:
第1・2週で授業のガイダンスを行い、第3・4週で班ごとに調べ学習をしてもらう。第5週以降は、順次、班によるプレゼン発表を行う。授業では、日本近代の歌人や作品について学ぶだけでなく、それを理解する上で重要になる、近代日本の社会思想、戦争、女性の社会参加といったテーマについて解説する講義も受けることになる。これらを通して、現代にも通じる様々な社会問題に個人としてどのように向き合い、行動していくかを自ら考えるきっかけにしてもらいたい。
学生たちに短歌創作などの表現活動に取り組ませ、自分たちが詠んだ短歌を相互批評するディベート大会も実施する予定である。
この授業を受講する学生は、次のような自学自習を60時間以上行うこと。
・授業の中では、プレゼン準備のための時間が十分に取れないので、授業外の時間でそれぞれの班が発表に向けて調べ学習や資料の作成を十分に行う。
・授業内容の理解を深めるため、配布したプリントを利用して復習を行う。
・課題を与えるので、レポートを作成する。
・定期試験の対策や準備を行う。
注意点:
プレゼンを行う班については、第1回の授業で説明する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業のガイダンス1 近現代短歌とその時代について① 近世和歌から明治の和歌革新運動、近代短歌の展開などについて理解する。
2週 授業のガイダンス2 作者と作品について 近現代短歌の代表的な歌人とその作品について理解する。
3週 近現代歌人についてのグループ調べ学習① 班ごとにそれぞれの歌人の人物と作品、またその時代の文化や社会との関わりなどについて、調べ学習を行う。
4週 近現代歌人についてのグループ調べ学習② 班ごとに調べ学習を行った結果をまとめ、プレゼンの発表資料を作成する。
5週 近現代歌人とその時代について①正岡子規/病 任意の歌人・その作品について、わかりやすくプレゼン説明することができる/配布資料をもとに内容を理解できる。
6週 近現代歌人とその短歌について②与謝野晶子/女性の社会参加 任意の歌人・その作品について、わかりやすくプレゼン説明することができる/配布資料をもとに内容を理解できる。
7週 近現代歌人とその短歌について③石川啄木/社会主義思想 任意の歌人・その作品について、わかりやすくプレゼン説明することができる/配布資料をもとに内容を理解できる。
8週 前期中間試験 前期中間試験までの内容について理解する。
2ndQ
9週 短歌の創作と批評1 これまで学んだ知識などを活かし、自分の身近な体験や様々な社会問題について感じたことを短歌として表現する。
10週 近現代歌人とその短歌について④若山牧水/交通の発達 任意の歌人・その作品について、わかりやすくプレゼン説明することができる/配布資料をもとに内容を理解できる。
11週 近現代歌人とその短歌について⑤北原白秋/婚姻制度 任意の歌人・その作品について、わかりやすくプレゼン説明することができる/配布資料をもとに内容を理解できる。
12週 近現代歌人とその短歌について⑥斎藤茂吉/文学者と戦争責任 任意の歌人・その作品について、わかりやすくプレゼン説明することができる/配布資料をもとに内容を理解できる。
13週 近現代歌人とその短歌について⑦寺山修司/マスメディアの発達 任意の歌人・その作品について、わかりやすくプレゼン説明することができる/配布資料をもとに内容を理解できる。
14週 近現代歌人とその短歌について⑧俵万智/広告宣伝と現代文化 任意の歌人・その作品について、わかりやすくプレゼン説明することができる/配布資料をもとに内容を理解できる。
15週 短歌の創作と批評2 創作した短歌をもとに、班ごとに代表歌を決めて班対抗の歌合を行い、文学作品の鑑賞批評能力を高める。
16週 前期末試験 前期末試験までの内容について理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3

評価割合

試験発表小テストレポートポートフォリオその他合計
総合評価割合7010101000100
基礎的能力7010101000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000