電子回路設計

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電子回路設計
科目番号 0081 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 棚木義則 「電子回路シミュレータPSpice入門編」 CQ出版社
担当教員 松岡 祐介

到達目標

(1) 電子回路シミュレータの使用法を習得し、基本的な電気・電子回路の解析ができる。
(2) 基本的なアナログ電子回路の動作原理を理解し、説明ができる。
(3) オペアンプを用いた基本的な電子回路の動作原理を理解し、シミュレーション・解析ができる。
(4) オペアンプを用いた電子回路の応用および設計ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電子回路シミュレータの使用法を習得し、基本的な電気・電子回路の解析ができる電子回路シミュレータの使用法を習得し、基本的な電気・電子回路の解析がある程度できる電子回路シミュレータの使用法を習得や基本的な電気・電子回路の解析ができない
評価項目2基本的なアナログ電子回路の動作原理を理解し、説明ができる。基本的なアナログ電子回路の動作原理を理解し、説明がある程度できる。基本的なアナログ電子回路の動作原理を理解、説明ができない。
評価項目3 オペアンプを用いた基本的な電子回路の動作原理を理解し、シミュレーション・解析ができる。 オペアンプを用いた基本的な電子回路の動作原理を理解し、シミュレーション・解析がある程度できる。 オペアンプを用いた基本的な電子回路の動作原理を理解、シミュレーション・解析ができない。
評価項目4オペアンプを用いた電子回路の応用および設計ができる。オペアンプを用いた電子回路の応用および設計がある程度できる。オペアンプを用いた電子回路の応用および設計ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE d1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電子回路・集積回路設計には電子回路シミュレータが近年よく利用されている。この講義ではシミュレータSPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis) の1種PSpiceを用いる。使用法の習得を通じて、基本的な電気・電子回路の動作原理や特性の理解を深める。またシミュレーションの理論特性と比較することで、現実の回路特有の特性などを理解する。これにより、本講義では基本的な電子回路の設計・測定技術を総合的に学ぶ。
授業の進め方・方法:
各自で回路設計・シミュレーションが行えるように、1人1台のパソコンを使用しながら授業を進める。シミュレータなどの使用法を習得するだけでは、新たな回路を設計することは難しいと考えられる。そのため基本的な回路の動作原理を理解したうえで、回路のシミュレーション・設計を行う。その上で理論とシミュレーション結果の比較、検討、考察をすることが大切である。またほぼ毎回にわたりシミュレータを用いた演習を行う。
注意点:
質問は、授業終了後、放課後等、オフィスアワーを設けず随時受け付ける。質問などがある学生は来室のこと。講義と演習を通じて、電子回路設計に必要な知識・技術の習得度及び到達目標の達成度を評価する。成績は定期試験(50%)、課題レポート(20%)、課題・演習等(30%)により評価する。なお、シミュレータを用いた演習や設計に評価の重点を置くためにレポート・演習等の配分を多くしてある。原則として試験の再試は行わない。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス・SPICEの概要 SPICEの概要について理解できる
2週 SPICEの構成および使用法、ネットリストの概要と演習 SPICEの構成および使用法、ネットリストについて理解できる
3週 バイアスポイント解析と演習 バイアスポイント解析とその演習ができる
4週 DC解析の概要と演習 DC解析のシミュレーション演習ができる。
5週 AC解析の概要 AC解析の概要と簡単なシミュレーションができる。
6週 AC解析に関する演習 AC解析のシミュレーション演習ができる。
7週 Transient解析の概要と演習 Transient解析の概要が理解でき、シミュレーションができる
8週 基本回路の設計に関する課題演習 基本回路の設計に関する課題演習ができる
2ndQ
9週 ダイオードを用いた電子回路の特性とその演習 ダイオードを用いた電子回路の特性とシミュレーションができる
10週 ダイオードを用いた電子回路の特性とその演習 ダイオードを用いた各種応用回路のシミュレーション演習ができる
11週 バイポーラトランジスタの特性とバイアス回路、その演習 バイポーラトランジスタのバイアス回路に関する演習と設計ができる
12週 トランジスタ基本増幅回路に関する演習 トランジスタ基本増幅回路に関するシミュレーションができる
13週 各種演習問題 これまでの内容の理解・演習などができる
14週 各種演習問題 これまでの内容の理解・演習などができる
15週 前期末試験 これまでの内容の理解ができている
16週 前期内容のまとめ これまでの内容の理解・演習ができている
後期
3rdQ
1週 トランジスタ基本増幅回路に関する演習 トランジスタ基本増幅回路に関するシミュレーションと設計ができる
2週 FET特性とFETバイアス回路に関する演習と設計 FET特性についての理解とFETバイアス回路の理解が出来る
3週 FET特性とFET増幅回路に関する演習と設計 FET増幅回路に関するシミュレーション演習ができる
4週 パラメトリック解析の概要とその演習 パラメトリック解析の理解とシミュレーションができる
5週 モンテカルロ解析の概要とその演習 モンテカルロ解析の理解とシミュレーションができる
6週 オペアンプの基本特性と使い方の演習 オペアンプの基本特性の理解と使い方ができる
7週 オペアンプを用いた基本回路の演習と設計 反転増幅回路の演習と設計ができる
8週 アナログ電子回路設計に関する課題演習 各種アナログ電子回路設計に関する設計の課題演習ができる
4thQ
9週 オペアンプを用いた基本回路の演習と設計 加算回路の演習と設計ができる
10週 オペアンプを用いた応用回路の演習と設計 フィルタ回路の理解と演習・設計ができる
11週 オペアンプを用いた応用回路の演習と設計 フィルタ回路の理解と演習・設計ができる
12週 オペアンプを用いた応用回路の演習と設計 フィルタ回路の理解と演習・設計ができる
13週 オペアンプを用いた応用回路の演習と設計 発振回路の理解と演習・設計ができる
14週 後期内容のまとめ これまでの内容の理解が出来ている
15週 後期末試験 これまでの内容の理解が出来ている
16週 まとめ これまでの内容の理解が出来ている

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。3前9,前10,前14
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。3前11,前12,前13,前14
FETの特徴と等価回路を説明できる。3後2,後3
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。3前12,前14,後1,後3
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。3前11,前14,後2
演算増幅器の特性を説明できる。3後6,後7,後8,後9
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。3後7,後8,後9,後10,後11,後12
発振回路の特性、動作原理を説明できる。3後13

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50000050100
基礎的能力0000000
専門的能力50000050100
分野横断的能力0000000