パワーエレクトロニクス

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 パワーエレクトロニクス
科目番号 0088 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 野村弘 他 「PSIMで学ぶ基礎パワーエレクトロニクス」 電気書院、 江間、他 「パワーエレクトロニクス」 コロナ社
担当教員 石倉 規雄

到達目標

(1)パワー半導体とそれを応用した電力変換装置の原理と働きについて説明できる。
(2)電気エネルギーと波形ひずみについて説明できる。
(3) パワーエレクトロニクスシミュレータを用いて回路の動作を解析できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1パワー半導体とそれを応用した電力変換装置の原理と働きについて図示しながら説明できる。パワー半導体とそれを応用した電力変換装置の原理と働きについて説明できる。パワー半導体とそれを応用した電力変換装置の原理と働きについて説明できない。
評価項目2電気エネルギーと波形ひずみについて他の科目の内容と関連付けて説明できる。電気エネルギーと波形ひずみについて説明できる。電気エネルギーと波形ひずみについて説明できない。
評価項目3パワーエレクトロニクスシミュレータを用いて回路方程式を立てながら回路の動作を解析できる。パワーエレクトロニクスシミュレータを用いて回路の動作を解析できる。パワーエレクトロニクスシミュレータを用いて回路の動作を解析できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-1 説明 閉じる
JABEE d1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
パワーエレクトロニクスは,「電力(パワー)」,「エレクトロニクス」,「コントロール」の3つの基本技術が融合した学際的分野である。新しい分野であるが,産業界で重要な位置を占めている。
授業では,パワーエレクトロニクスの基礎を解説するとともに,計算機シミュレーションによって基本回路の動作を確認する。 本講義では、企業で研究開発を担当していた教員が、その経験を活かし、パワーエレクトロニクスに関する講義を行うものである。
授業の進め方・方法:
電子回路の基礎知識が不可欠である一方,通常の電子回路と異なる点も多いので,シミュレーションの視覚効果を活かしながら,基礎事項を重点的に解説する。質問は,休憩時間,授業終了後等に随時対応する。
また,本科目は学修単位であるため,次のような自学自習を60時間以上行うこと。
 ・授業内容を理解するため,予め配布したプリントや教科書で予習する。
 ・授業内容の理解を深めるため,復習を行う。
 ・課題を与えるので,レポートを作成する。
 ・定期試験の準備を行う。
注意点:
授業での到達目標が達成され,パワーエレクトロニクスに関する基礎的な理解と簡単な応用力の習得度で評価する.成績の評価における総合評価割合は,定期試験70%,課題30%とする.。なお,原則として再試験は行わない。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,パワーエレクトロニクスとは 電力の変換・制御の方式を説明できる
2週 理想スイッチと半導体スイッチ パワーエレクトロニクスの特徴,スイッチングによる電力変換を説明できる
3週 半導体デバイス1 ダイオード,サイリスタ,GTO,GCTを説明できる
4週 半導体デバイス2,パワーエレクトロニクスの特徴,他 バイポーラトランジスタ,FET,IGBT,半導体スイッチの損失,スナバ回路を説明できる
5週 パワーエレクトロニクスの基礎事項1 平均値,フーリエ級数展開,総合ひずみ率,THD,電力を説明できる
6週 パワーエレクトロニクスの基礎事項2 電力,力率,RLC回路の過渡現象を説明できる
7週 パワーエレクトロニクスの基礎事項3 RLC回路の過渡現象,インダクタとキャパシタを説明できる
8週 AC-DC変換回路1 単相整流回路を説明できる
2ndQ
9週 前期中間までの復習(前期中間試験) 前期中間までに習った内容を理解する
10週 AC-DC変換回路2 誘導性負荷が接続される場合を説明できる
11週 AC-DC変換回路3 容量性負荷が接続される場合,還流ダイオードを説明できる
12週 AC-DC変換回路4,DC-DC変換回路1 三相整流回路,降圧チョッパ回路,昇圧チョッパ回路を説明できる
13週 DC-DC変換回路2,DC-AC変換回路1 昇降圧チョッパ回路,インバータの基本原理を説明できる
14週 DC-AC変換回路2,近年の応用技術 単相フルブリッジPWMインバータを説明できる,三相PWMインバータを説明できる,本分野における最新の技術動向を説明できる
15週 前期末試験 前期末までに習った内容を理解する
16週 前期末までの復習 前期末までに習った内容について,自らの課題を認識し修正できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。3前5,前6,前7
半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。3前1,前2,前3,前8,前10,前11,前12,前13,前14
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。3前4,前6,前7

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力2000001030
専門的能力2000001030
分野横断的能力3000001040