材料力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 材料力学Ⅰ
科目番号 0030 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 小峯龍男:図解ゼロからわかる材料力学(技術評論社)
担当教員 原田 篤

到達目標

1.荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる
2.許容応力,安全率,応力集中,疲労について説明・計算できる
3.丸棒のねじりについて説明及び伝動軸の強度設計を行うことができる
について理解する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について適切に説明・計算できる荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できない
評価項目2許容応力,安全率,応力集中,疲労について適切に説明・計算できる許容応力,安全率,応力集中,疲労について説明・計算できる許容応力,安全率,応力集中,疲労について説明・計算できない
評価項目3丸棒のねじりについて説明及び伝動軸の強度設計を適切に行うことができる丸棒のねじりについて説明及び伝動軸の強度設計を行うことができる丸棒のねじりについて説明及び伝動軸の強度設計を行うことができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この講義は電子制御系エンジニアの「基礎力」を養成する科目で,3年生では,材料力学の基本であるフックの法則を中心に,まず応力とひずみの関係を述べ,「引張り・圧縮」に関するさまざまな問題についてその法則をいかに適用したらよいか解説する.さらに丸棒のねじりでは,とかく初学者を惑わせやすい「せん断」のメカニズムや応力の働き方についても解説する.計算問題では,解析1で学習するマクローリン展開による近似を活用し,エンジニアとして重要な,精度とコストに関する考え方を養う.また,適宜,国内外の事例紹介を盛り込み,授業内容と現実問題との関連付けや技術者倫理及びグローバル視点の大切さなどにも言及する.
授業の進め方・方法:
専門的な力学は初めての上,学際的な学科ゆえ科目間での補完も難しく,以上を配慮して,講義のポイントや多数の事例紹介,更に基礎式の誘導はもちろん,全ての例題や演習問題について模範解答なども示した授業ノートを用意した.授業はこのノートに沿って進め,毎回,授業予定及び授業記録を配布する.予習,復習を欠かさなければ,解析のための思考方法にも次第に馴染んでいくことと思う.学科のオフィス・アワーは16時から17時だが,昼休憩なども質問が有れば受け付ける.試験の返却・講評は採点確認を兼ね,直近の授業時間等を利用し行う.
注意点:
特別な理由もなく授業を休んだり,或いは授業中,居眠りや内職を繰り返すようでは当然高学年の専門教育にはついて行けないし将来のエンジニアとしても見込めない.専門的な知識の修得については懇切丁寧を心掛けるが,遅刻や欠課(欠席),そして居眠りなど聴講態度の悪さには厳しく対応する.更に,特別欠席以外の追試験は行わず,白紙に近い答案を繰り返すなど努力の跡が伺えない場合は,再試験や追認試験も行わない.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 年間の授業計画・電子制御工学科と機械制御系科目の体系 荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる
2週 材料力学の歴史と引張応力 荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる
3週 ひずみの概念と定義・例題演習 荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる
4週 応力とひずみに関するフックの法則・例題演習 荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる
5週 例題演習・引張試験と応力-ひずみ曲線 荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる
6週 前期中間試験範囲の発表と材料力学課題演習-1 荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる
7週 材料力学課題演習-1(続き) 荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる
8週 前期中間試験(90分) 荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる
2ndQ
9週 縦ひずみ,横ひずみとポアソン比・例題演習 荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる
10週 せん断応力とせん断ひずみ・例題演習 荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる
11週 事例紹介(応力集中と金属疲労) 許容応力,安全率,応力集中,疲労について説明・計算できる
12週 応力集中・金属疲労・クリープと緩和現象 許容応力,安全率,応力集中,疲労について説明・計算できる
13週 衝撃応力・安全率と許容応力例題演習 許容応力,安全率,応力集中,疲労について説明・計算できる
14週 棒材の伸び・例題演習・材料力学課題演習-2 許容応力,安全率,応力集中,疲労について説明・計算できる
15週 材料力学課題演習-2(続き) 許容応力,安全率,応力集中,疲労について説明・計算できる
16週 前期期末試験 荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる
許容応力,安全率,応力集中,疲労について説明・計算できる
後期
3rdQ
1週 棒材の伸び・例題演習 荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる
2週 棒材の伸び・例題演習 荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる
3週 棒材の伸び・例題演習 荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる
4週 棒材の伸び・例題演習 荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる
5週 骨組構造の計算・例題演習 荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる
6週 骨組構造の計算・例題演習 荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる
7週 自動車のパワートレインと電車を動かす仕組み・棒材のねじり
8週 後期中間試験(90分) 荷重と応力,応力とひずみ,外力と変形,許容応力の関係について説明・計算できる
4thQ
9週 自動車のパワートレインと電子制御のための自動車工学 丸棒のねじりについて説明及び伝動軸の強度設計を行うことができる
10週 棒材のねじり・授業評価アンケート 丸棒のねじりについて説明及び伝動軸の強度設計を行うことができる
11週 棒材のねじりと丸棒に生ずるせん断変形 丸棒のねじりについて説明及び伝動軸の強度設計を行うことができる
12週 棒材のねじりと丸棒に生ずるせん断応力・例題演習 丸棒のねじりについて説明及び伝動軸の強度設計を行うことができる
13週 中空丸棒のねじり・動力の単位と動力に関する公式・例題演習 丸棒のねじりについて説明及び伝動軸の強度設計を行うことができる
14週 動力の単位と動力に関する公式・材料力学課題演習-4 丸棒のねじりについて説明及び伝動軸の強度設計を行うことができる
15週 材料力学課題演習-4 丸棒のねじりについて説明及び伝動軸の強度設計を行うことができる
16週 後期期末試験 丸棒のねじりについて説明及び伝動軸の強度設計を行うことができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000