国語Ⅲ

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 国語Ⅲ
科目番号 0035 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『現代文A』(東京書籍)
担当教員 足立 靖,辻本 桜介,渡邊 健

到達目標

1.日本語の語彙・文法を踏まえながら、広くわが国の言語文化に関心を深めることができる。
2.他者の意見を客観的に理解したり、根拠に基づいて論理的に思考したりすることができる。
3.相手や状況に応じて、効果的かつ説得的に自分の意見を表現することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
日本語の語彙・文法が正しく身についており、わが国の言語文化にも深い関心を持っている。日本語の語彙・文法が概ね身についており、わが国の言語文化にも関心を持っている。日本語の語彙・文法が正しく身についておらず、わが国の言語文化に対する関心に乏しい。
他者の意見を的確に理解することができ、確かな根拠に基づいて論理的な思考をすることができている。他者の意見を客観的に理解したり、根拠に基づいて論理的に思考したりすることが概ねできてきる。他者の意見を客観的に理解したり、根拠に基づいて論理的に思考したりする力が不足している。
相手や状況を的確に把握した上で、効果的かつ説得的に自分の意見を表現することができている。相手や状況に応じて、効果的かつ説得的に自分の意見を表現することが概ねできている。相手や状況に応じて、効果的かつ説得的に自分の意見を表現する力が不足している。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 E 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この授業は、本校の教育理念に基づく「養成すべき人材像」の中の「豊かな感性と 高い倫理観に裏打ちされた幅広い教養を持つ人材」を養成するとともに、「学習・教育目標」の中の「社会とかかわるためのコミュニケーション力」を身に付けることを目指す。
授業の進め方・方法:
・国語辞典(電子辞書可)、配布する文法・表現等に関する資料を持参すること。
・授業では教科書以外にも、適宜プリント教材等を用いる。また、有名な文学作品の朗読を行ったりもする。
注意点:
・質問のある場合は、休憩時間や放課後に随時受け付ける。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス 漢字や語彙・国語常識を身に付け、文章の読み書きや表現の能力を高めるという学習の目標を理解する。
2週 (小説)「真面目な二人」① 小説に描かれた場面を表現に即して読み取り、また場面の展開や構成を理解することができる。
3週 (小説)「真面目な二人」② 小説に描かれた登場人物の行動や心情を表現に即して読み取り、説明することができる。
4週 (小説)「真面目な二人」③ 小説を通して作者の伝えようとした主題を理解し、自分の考えを述べることができる。
5週 (詩歌)「春雷」① 季語や切れ字などの俳句のきまりを理解し、表現に即して俳句の内容を読み味わう。
6週 (詩歌)「春雷」② 俳句に詠まれた作者の心情やイメージを理解し、自分の感想をまとめる。それをもとに発表し、話し合い活動を行う。
7週 プリント教材「ことばの学習」①難読漢字 難読漢字の読みについて理解する。
8週 前期中間試験 前期中間試験までの内容について理解する。
2ndQ
9週 (随想)「さくらさくらさくら」① 本文の構成を的確にとらえて段落分けし、それぞれの話題を整理する。
10週 (随想)「さくらさくらさくら」② 本文に取り上げられた和歌・短歌について、それぞれ歌の内容と詠まれた心情を考える。
11週 (随想)「さくらさくらさくら」③ 「桜」に対する日本人独特の感覚と筆者の考えについてまとめる。本文を読んでの感想を各自で考え、話し合う。
12週 (評論)「「身銭」を切るコミュニケーション」① 本文の構成や展開を的確にとらえ、それぞれの内容を整理する。
13週 (評論)「「身銭」を切るコミュニケーション」② 具体例に注意しながら、筆者の考えるコミュニケーションの在り方について考える。
14週 (評論)「「身銭」を切るコミュニケーション」③ 本文中に挙げられている事例についての意見を各自で考え、話し合う。
15週 プリント教材「ことばの学習」②慣用句・慣用表現 慣用句や慣用表現について正しく理解し、文脈に応じて適切に使うことができる。
16週 前期期末試験 前期期末試験までの内容について理解する。
後期
3rdQ
1週 (評論)「分からないからおもしろい」① 本文の構成や展開を的確にとらえ、それぞれの内容を理解する。
2週 (評論)「分からないからおもしろい」② 筆者の体験やそれをもとに考えたことに着目しながら、筆者の仕事に対する姿勢や仕事の持つ奥深さについて理解する。
3週 (評論)「分からないからおもしろい」③ 本文を読んで「働くこと」について考えたことを各自まとめ、話し合う。
4週 (漢文)故事成語「五十歩百歩」「推敲」① 句法に注意しながら音読・書き下し・口語訳等を行い、内容を的確に理解する。
5週 (漢文)故事成語「五十歩百歩」「推敲」② それぞれの故事成語について、その出典となった作品や作者、時代背景を説明することができる。
6週 (漢文)故事成語「五十歩百歩」「推敲」③ この他の故事成語が現在どのような意味で使われているかを調べて発表し、感想を話し合う。
7週 プリント教材「ことばの学習」③敬語 敬語の分類と使い方について正しく理解し、文脈に応じて適切に使い分けることができる。
8週 後期中間試験 後期中間試験までの内容について理解する。
4thQ
9週 小倉百人一首 小倉百人一首の成立と特質について理解するとともに、いくつかの和歌についてその内容を正確に理解する。
10週 小倉百人一首 いくつかの和歌について、詞書や修辞技巧を踏まえて内容を正確に理解する。競技かるたを体験する。
11週 小倉百人一首 小倉百人一首から一首を選び、その内容や社会的背景・作者などについて調べ、レポートにまとめる。
12週 (評論)「科学的「発見」とは」① 本文の構成や展開を的確にとらえ、それぞれの内容を理解する。
13週 (評論)「科学的「発見」とは」② 筆者の提示する二つの課題から、「見る」ことについての筆者の考えを理解する。
14週 (評論)「科学的「発見」とは」③ 「見る」ということの奥深さについて考えたことを各自まとめ、話し合う。
15週 プリント教材「ことばの学習」④正しい文章 言葉の誤用や文章のねじれなどを正しく、意味の通る文章に直すことができる。
16週 学年末試験 学年末試験までの内容について理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。2
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。2
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。2
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。2
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。2
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。2
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。2
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。2
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。2
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。2
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。2
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。2
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。2
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。2
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。2

評価割合

試験態度・発表・提出物相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000