電子計測

科目基礎情報

学校	米子工業高等専門学校	開講年度	令和03年度 (2021年度)
授業科目	電子計測
科目番号	0037	科目区分	専門 / 必修
授業形態	講義	単位の種別と単位数	履修単位: 2
開設学科	電子制御工学科	対象学年	3
開設期	通年	週時間数	2
教科書/教材	電気・電子計測　阿部武雄／村山実著　森北出版
担当教員	森田 一弘

到達目標

１．単位系，測定値の処理など計測の基本的事項について説明することができる。
２．各種指示電気計器の動作原理，測定法について説明することができる。
３．基本的な電気磁気量の測定法について説明することができる。
４．電子計測システムの概要と電子計測に必要な電子回路の基本について説明することができる。

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目１	単位系，測定値の処理など計測の基本的事項について説明することができる。	単位系，測定値の処理など計測の基本的事項について説明することがある程度できる。	単位系，測定値の処理など計測の基本的事項について説明することができない。
評価項目２	各種指示電気計器の動作原理，測定法について説明することができる。	各種指示電気計器の動作原理，測定法について説明することがある程度できる。	各種指示電気計器の動作原理，測定法について説明することができない。
評価項目３	基本的な電気磁気量の測定法について説明することができる。	基本的な電気磁気量の測定法について説明することがある程度できる。	基本的な電気磁気量の測定法について説明することができない。
評価項目４	電子計測システムの概要と電子計測に必要な電子回路の基本について説明することができる。	電子計測システムの概要と電子計測に必要な電子回路の基本について説明することがある程度できる。	電子計測システムの概要と電子計測に必要な電子回路の基本について説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A （技術者としての基礎力）

教育方法等

概要:

「計測」は技術者の仕事において最も基本的事項の一つである．将来の各専門分野における応用計測につながる基礎的な電気電子計測の全般について講義する．また3年生での工学実験実習のテーマと関連が深く，実験実習における実践を通して理解を深める．

授業の進め方・方法:

講義は座学中心で進めるが工学実験実習の内容と関連が深く，実験と講義を並行して進むことになるため，予習・復習が大切である．
また，適宜課題を提出するのでレポートとして提出すること．

注意点:

実験と講義を並行して進むことになるため，予習・復習が大切である．

授業の属性・履修上の区分

実務経験のある教員による授業

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	授業ガイダンス 計測の基礎	計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。
		2週	計測の基礎	計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。
		3週	単位系	SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。
		4週	精度・誤差	精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。
		5週	最小2乗法	最小2乗法の原理について説明できる。
		6週	最小2乗法演習	最小2乗法を用いて測定値の処理が行える。
		7週	演習問題	計測方法の分類・単位系・精度・誤差・最小2乗法について説明できる。
		8週	前期中間試験	単位系，測定値の処理など計測の基本的事項について説明することができる。
	2ndQ
		9週	指示電気計器１	指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。
		10週	指示電気計器２	指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。
		11週	指示電気計器３	指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。
		12週	測定範囲の拡大１	倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。
		13週	測定範囲の拡大２	倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。
		14週	電圧・電流の測定	指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。
		15週	前期期末試験	各種指示電気計器の動作原理，測定法について説明することができる。
		16週	前期のまとめ	前期末試験問題について自らの課題を認識し修正 できる．
後期
	3rdQ
		1週	電力の測定１	有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。
		2週	位相・力率の測定	有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。電力量の測定原理を説明できる。
		3週	抵抗の測定１	電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。
		4週	抵抗の測定２	ブリッジ回路を用いた抵抗の測定原理を説明できる。
		5週	標準インダクタンス・標準コンデンサ 交流ブリッジ１	ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。
		6週	交流ブリッジ２	ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。
		7週	演習問題	電力・位相・力率・抵抗・インピーダンスの測定原理が説明できる。
		8週	後期中間試験	基本的な電気磁気量の測定法について説明することができる。
	4thQ
		9週	波形の観測	オシロスコープの動作原理を説明できる。
		10週	電子計測システム	電子計測システムの概要について理解する。
		11週	電子計測に必要な電子回路（オペアンプ）	電子計測に必要な電子回路（オペアンプ）の原理について説明できる。
		12週	電子計測に必要な電子回路（各種フィルタ）	電子計測に必要な電子回路（各種フィルタ）の原理について説明できる。
		13週	電子計測に必要な電子回路（AD変換）	A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。
		14週	電子計測に必要な電子回路（DA変換）	D/A変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。
		15週	学年末試験	電子計測システムの概要と電子計測に必要な電子回路の基本について説明することができる。
		16週	後期のまとめ	学年末試験問題について自らの課題を認識し修正 できる．

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週
専門的能力	分野別の専門工学	電気・電子系分野	計測	計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。	2	前1,前2
				精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。	2	前3,前4,前5,前6
				SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。	2	前2,前3
				計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。	2	前2
				指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。	2	前9,前10
				倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。	2	前15
				A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。	2	後13,後14
				電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。	2	後3,後4
				ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。	2	後6,後7
				有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。	2	後1,後2,後3
				電力量の測定原理を説明できる。	2	後2
				オシロスコープの動作原理を説明できる。	2	後9

評価割合

	試験	発表	相互評価	態度	ポートフォリオ	その他	合計
総合評価割合	70	0	0	0	0	30	100
基礎的能力	70	0	0	0	0	30	100
専門的能力	0	0	0	0	0	0	0
分野横断的能力	0	0	0	0	0	0	0