電気回路Ⅱ

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電気回路Ⅱ
科目番号 0059 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 西巻正郎,森 武昭,荒井俊彦,「電気回路の基礎」,森北出版、西巻正郎,下川博文,奥村万規子,「続電気回路の基礎」,森北出版
担当教員 山本 英樹

到達目標

1. 交流回路網が解析できる。
2. 電磁誘導結合と変圧器結合回路が理解できる。
3. 周波数特性、直列共振・並列共振が理解できる。
4. 対称三相交流回路が理解できる。
5. 2端子対回路が理解できる。
6. 非正弦波交流回路が理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1交流回路網が解析できる交流回路網がほぼ解析できる交流回路網の解析ができない
評価項目2電磁誘導結合回路が理解できる電磁誘導結合回路がほぼ理解できる電磁誘導結合回路が理解できない
評価項目3周波数特性,共振,非正弦波交流回路が理解できる周波数特性,共振,非正弦波交流回路がほぼ理解できる周波数特性,共振,非正弦波交流回路が理解できない
評価項目4対象三相交流回路が理解できる。対象三相交流回路がほぼ理解できる。対象三相交流回路が理解できない。
評価項目52端子対回路が理解できる。2端子対回路がほぼ理解できる。2端子対回路が理解できない。
評価項目6非正弦波交流が理解できる。非正弦波交流がほぼ理解できる。非正弦波交流が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-4 説明 閉じる
JABEE d1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気回路は電気・電子工学を修得する上で極めて重要な基礎科目の一つである.本講義では,電気回路を理解する上で必要な基礎知識および考え方を学び,そして演習を通じて応用力も身につけることを目的とする.
この科目は企業で回路設計および試作品の評価試験を担当していた教員が,その経験を活かし,電気回路の基礎知識および考え方について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
原理の理解とあわせて工学的な応用・発展が重要であるので,基本的に毎回,例題演習を行う.3年までで学習した電気回路I,電磁気学,数学,物理学の内容が基礎となるため,十分に復習を行い理解しておくこと.

また,次のような自学自習を60時間以上行うこと。
 ・授業内容を理解するため、予め配布したプリントや教科書で予習する
 ・授業内容の理解を深めるため、復習を行う
 ・課題を与えるので、レポートを作成する
 ・定期試験の準備を行う
注意点:
質問などがある学生は,放課後山本研究室を訪ねること。
本科目は学修単位であるので,次のような自学自習を30時間以上行うこと。
 ・単元ごとの演習問題の学習。
 ・定期試験の準備。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、交流回路網の解析 キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。
2週 交流回路網の解析 キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。
3週 交流回路網の諸定理 電気回路の計算技法(諸定理)を用いて交流回路の計算ができる。
4週 電磁誘導結合回路 相互誘導を説明し,相互誘導回路の計算ができる
5週 変圧器結合回路 理想変成器を説明できる
6週 交流回路の周波数特性 交流回路の周波数特性が理解できる
7週 直列共振 直列共振回路が計算できる
8週 前期中間試験 交流回路網の解析,諸定理
電磁誘導結合回路,変圧器回路
交流回路の周波数特性
2ndQ
9週 テスト返却,解答
並列共振
並列共振回路が計算できる
10週 並列共振 並列共振回路が計算できる
11週 対象三相交流回路 対象三相交流を理解できる
12週 発電,電気エネルギーと環境問題 電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。
13週 2端子対回路 2端子対回路について理解できる
14週 非正弦波交流回路の解析 非正弦波交流回路について理解できる
15週 非正弦波交流回路の解析 非正弦波交流回路について理解できる
16週 前期末試験 直列,並列共振
対象三相交流回路
2端子対回路
非正弦波交流回路の解析

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3前1,前2,前3
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3前1,前2,前3
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3前1,前2,前3
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3前1,前2,前3
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。3前1,前2,前3
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。3前1,前2,前3
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。3前6,前7,前9,前11,前14,前15
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。3前1,前2,前3,前11,前14,前15
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。3前1,前2,前3,前6,前7,前9,前10,前14,前15
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。3前1,前2,前3,前6,前7,前9,前10,前14,前15
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。3前6,前7,前9,前14,前15
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。3前1,前2,前3,前6,前7,前9,前10,前13,前14,前15
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。3前1,前2,前3,前6,前7,前9,前10,前13,前14,前15
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前13
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前13
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。3前7,前9,前10
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。3前4
理想変成器を説明できる。3前5
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。3前11,前14,前15
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。3前3
網目電流法を用いて回路の計算ができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前11,前13
節点電位法を用いて回路の計算ができる。3前1,前2,前3,前13
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。3前3
電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。2前11
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。2前11
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。2前11
変圧器の原理、構造、特性を説明でき、その等価回路を説明できる。2前5
電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。2前12
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。2前12
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。2前12
電力システムの経済的運用について説明できる。2前12
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。2前12
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。2前12
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。2前12
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。2前12
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。2前12

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000