有機化学基礎

科目基礎情報

学校	米子工業高等専門学校	開講年度	令和03年度 (2021年度)
授業科目	有機化学基礎
科目番号	0021	科目区分	専門 / 必修
授業形態	講義	単位の種別と単位数	履修単位: 1
開設学科	物質工学科	対象学年	2
開設期	通年	週時間数	1
教科書/教材	マクマリー有機化学概説第7版
担当教員	谷藤 尚貴

到達目標

1. 有機化合物の命名法を理解し，未知化合物の命名ができる．
2. アルカン，アルケン，アルキンの構造・化学反応性の違いを理解できる．
3．付加反応，脱離反応，置換反応，転移反応を理解して，違いを説明できる．

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
有機化合物の命名法を理解し，未知化合物の命名ができる．	アルカン，アルケン，アルキンの多様な構造の命名ができる．	アルカン，アルケン，アルキンの簡単な構造の命名ができる．	命名のルールが理解できずに，多様な分子の命名に対応できない
アルカン，アルケン，アルキンの構造・化学反応性の違いを理解できる	アルカン，アルケン，アルキンの構造・化学反応性の違いを自身が説明できる	アルカン，アルケン，アルキンの構造・化学反応性の違いの講義が理解できる	アルカン，アルケン，アルキンの構造が分かる程度である
付加反応，脱離反応，置換反応，転移反応を理解して，違いを説明できる	付加反応，脱離反応，置換反応，転移反応を理解して，違いを具体的な反応を用いて説明できる	付加反応，脱離反応，置換反応，転移反応を理解して，違いを説明できる	付加反応，脱離反応，置換反応，転移反応を理解して，違いが不十分である

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A （技術者としての基礎力）

教育方法等

概要:

本講義は本校の教育目標のうち「基礎力」を育成する科目である。有機化学基礎は高分子化学基礎や有機化学I, IIを学ぶ上で非常に重要となる基礎科目である。有機物質に関する基本的な原理と法則を学ぶ。

授業の進め方・方法:

座学を中心として行う。
授業を進める上で，日々の復習を大切にしてもらいたい。

注意点:

質問は随時受け付けますが，オフィスアワーとして平日の8限目以降に設けます。質問がある学生は積極的に研究室に来ること。

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	ガイダンスおよび有機化学の歴史	有機化学の歴史について理解できる
		2週	原子の構造	原子の構造ついて理解できる
		3週	原子の電子配置	原子の電子配置ついて理解できる
		4週	化学結合論	化学結合論ついて理解できる
		5週	原子価結合法	原子価結合法ついて理解できる
		6週	混成軌道論 (sp3, sp2軌道)	混成軌道論 (sp3, sp2軌道)ついて理解できる
		7週	混成軌道論 (sp 軌道)	混成軌道論 (sp 軌道)ついて理解できる
		8週	極性を有する化学結合	極性を有する化学結合ついて理解できる
	2ndQ
		9週	酸と塩基 (ブロンステッド ローリの定義)	酸と塩基 (ブロンステッド ローリの定義)ついて理解できる
		10週	酸と塩基 (ルイスの定義)	酸と塩基 (ルイスの定義)ついて理解できる
		11週	アルカンの命名法、性質	アルカンの命名法、性質ついて理解できる
		12週	シクロアルカンの立体配座	シクロアルカンの立体配座ついて理解できる
		13週	シクロヘキサン	シクロヘキサンついて理解できる
		14週	問題演習	１～１３週までの内容について問題演習ができる
		15週	後期中間試験	１～１３週までの内容についての設問に自信の知識で理解対応ができる
		16週	後期中間試験	１～１３週までの内容についての設問に自信の知識で理解対応ができる
後期
	3rdQ
		1週	アルケンの命名法	アルケンの命名法
		2週	電子構造、E, Z 命名法	電子構造、E, Z 命名法
		3週	有機反応論	有機反応論
		4週	エチレンへの付加反応機構	エチレンへの付加反応機構
		5週	反応速度と平衡	反応速度と平衡
		6週	反応速度と平衡	反応速度と平衡
		7週	アルケンへの付加反応	アルケンへの付加反応
		8週	アルケンへの付加反応	アルケンへの付加反応
	4thQ
		9週	アルケンの酸化反応	アルケンの酸化反応
		10週	アルケンへの脱離反応	アルケンへの脱離反応
		11週	アルケンの転移反応	アルケンの転移反応
		12週	アルケンのDiels－alder 反応	アルケンのDiels－alder 反応
		13週	問題演習	１～６週までの内容について問題演習ができる
		14週	問題演習	７～１２週までの内容について問題演習ができる
		15週	期末試験	１～１２週までの内容についての設問に自信の知識で理解対応ができる
		16週	期末試験	１～１２週までの内容についての設問に自信の知識で理解対応ができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週
専門的能力	分野別の専門工学	化学・生物系分野	有機化学	有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。	2	前2,前14,前15,前16
				代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。	2	前3,前12,前13,前14,前15,前16,後2
				σ結合とπ結合について説明できる。	2	前4,前5,前11,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
				混成軌道を用い物質の形を説明できる。	2	前6,前7,前12,前13,前14,前15,前16,後1,後2,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
				誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。	2	前8,前9,前10,前14,前15,前16,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
				σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。	2	前11,前14,前15,前16,後13,後14,後15,後16
				ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。	2	後3,後4,後5,後6,後13,後14,後15,後16
				共鳴構造について説明できる。	2	後5,後6,後11,後12,後13,後14,後15,後16
				炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。	2	後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16

評価割合

	試験	発表	相互評価	態度	ポートフォリオ	その他	合計
総合評価割合	80	0	0	0	0	20	100
基礎的能力	80	0	0	0	0	20	100
専門的能力	0	0	0	0	0	0	0
分野横断的能力	0	0	0	0	0	0	0