有機化学基礎実験

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 有機化学基礎実験
科目番号 0039 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材
担当教員 粳間 由幸

到達目標

1.実験に使用する器具の名前および使用法について習熟する。
2.有機化学実験は危険を伴うことを理解でき、注意深く実験を行うことができる。
3.有機化学で習得した知識で、実験の意味をより深く理解させる。
4.学生自身で考え実行することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1加熱還流、蒸留、吸引ろ過、再結晶などの基礎的な実験操作ができる加熱還流、蒸留、吸引ろ過、再結晶などの基礎的な実験操作をほぼできる加熱還流、蒸留、吸引ろ過、再結晶などの基礎的な実験操作が十分にできない
評価項目2実験によって得られた結果を適切なツールや手法を用いて正しく発表することができる。実験によって得られた結果を適切なツールや手法を用いて正しく発表することがほぼできる。実験によって得られた結果を適切なツールや手法を用いて正しく発表することができない。
評価項目3学生自身で考え実行することができる。学生自身で考え実行することがほぼできる。学生自身で考え実行することができない。
評価項目4有機化学実験は危険を伴うことを理解でき、注意深く実験を行うことができる。有機化学実験は危険を伴うことを理解でき、注意深く実験を行うことがほぼできる。有機化学実験は危険を伴うことを理解でき、注意深く実験を行うことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B 説明 閉じる

教育方法等

概要:
2年、3年と学ぶ有機化学で得た知識を、実際に実験を行うことによりより深く理解させる。また実験操作を体で覚えてもらう。
1つの実験は2回で終了し、次の1回はレポート作成および次回の予習に宛てる。
授業の進め方・方法:
実験中は原則として教えることなく、学生自身がやり方を考え実行させる。
危険なことになりそうだと判断した場合は直ちに注意し、なぜ注意されたか考えさせる。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 説明・器具洗浄・安全教育 有機実験における危険性の把握ができ安全に実験することができる。
2週 器具組立訓練・予習 蒸留装置を1人で組あげることができる。
3週 実験 (臭化エチルの合成1) 臭化エチルの合成について予習内容に従い適切に実験を行うことができる。
4週 実験 (臭化エチルの合成2) 臭化エチルの合成について予習内容に従い適切に実験を行うことができる。
5週 予習 次回の実験内容を的確に理解し準備を行うことができる。
6週 実験 (シクロヘキセンの合成1) シクロヘキセンの合成について予習内容に従い適切に実験を行うことができる。
7週 実験 (シクロヘキセンの合成2) シクロヘキセンの合成について予習内容に従い適切に実験を行うことができる。
8週 レポート作成および次回の予習 レポートの書き方に従いレポート作成ができる。
2ndQ
9週 課題提出で措置 実験で得られた内容について課題を解いて理解を深めることができる。
10週 予習 次回の実験内容を的確に理解し準備を行うことができる。
11週 予習 次回の実験内容を的確に理解し準備を行うことができる。
12週 課題提出 実験で得られた内容について課題を解いて理解を深めることができる。
13週 実験 (酢酸エチルの合成1) 酢酸エチルの合成について予習内容に従い適切に実験を行うことができる。
14週 実験 (酢酸エチルの合成2) 酢酸エチルの合成について予習内容に従い適切に実験を行うことができる。
15週 予習 次回の実験内容を的確に理解し準備を行うことができる。
16週 実験 (オレンジIIの合成1) オレンジIIの合成について予習内容に従い適切に実験を行うことができる。
後期
3rdQ
1週 実験 (オレンジIIの合成2) オレンジIIの合成について予習内容に従い適切に実験を行うことができる。
2週 予習 次回の実験内容を的確に理解し準備を行うことができる。
3週 実験 (ポリ酢酸ビニルの合成1) ポリ酢酸ビニルの合成について予習内容に従い適切に実験を行うことができる。
4週 実験 (ポリ酢酸ビニルの合成2) ポリ酢酸ビニルの合成について予習内容に従い適切に実験を行うことができる。
5週 予習 次回の実験内容を的確に理解し準備を行うことができる。
6週 実験 (アセトキシムの合成1) アセトキシムの合成について予習内容に従い適切に実験を行うことができる。
7週 実験 (アセトキシムの合成2) アセトキシムの合成について予習内容に従い適切に実験を行うことができる。
8週 予習 次回の実験内容を的確に理解し準備を行うことができる。
4thQ
9週 実験 (天然物の抽出1) 天然物の抽出について予習内容に従い適切に実験を行うことができる。
10週 実験 (天然物の抽出2) 天然物の抽出について予習内容に従い適切に実験を行うことができる。
11週 発表会準備 第1~10週で行った実験内容についてスライドに纏めることができる。
12週 発表会準備 第1~10週で行った実験内容についてスライドに纏め発表に向けた準備をすることができる。
13週 発表会(1回目) 第1~12週までの実験内容を理解したうえで発表することができる。
14週 発表会(2回目) 第1~12週までの実験内容を理解したうえで発表することができる。
15週 工場見学 工場で勤務する方に接して自分の将来像を具体的に考えることができる。
16週 大掃除 自分の使用した実験器具などを綺麗にすることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】有機化学実験加熱還流による反応ができる。3
蒸留による精製ができる。3
吸引ろ過ができる。3
再結晶による精製ができる。3
分液漏斗による抽出ができる。3
薄層クロマトグラフィによる反応の追跡ができる。3
融点または沸点から生成物の確認と純度の検討ができる。3
収率の計算ができる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。2
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。2
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。2
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。2
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。2
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。2
他者の意見を聞き合意形成することができる。2
合意形成のために会話を成立させることができる。2
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2後16
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる2
複数の情報を整理・構造化できる。2
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。2
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。2
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。2
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。2
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。2
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。2
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている2
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。1
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。1
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。1
企業には社会的責任があることを認識している。1
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。1
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。1
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。1
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。1
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。1
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0100101070100
基礎的能力0100101070100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000