分析化学基礎演習

科目基礎情報

学校 米子工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 分析化学基礎演習
科目番号 0041 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 配布プリント
担当教員 須崎 萌実

到達目標

容量分析・重量分析の分析原理を理解する。具体的には
 (1) 中和滴定の原理を理解し,その応用である複成分の塩基の定量法を説明でき,計算ができる。
 (2) 酸化・還元およびそれを利用する酸化還元滴定法についてを説明でき,計算ができる。
 (3) キレート滴定の原理を理解し,その応用である水の硬度測定法を説明でき,計算ができる。
 (4) 沈澱滴定の原理を理解し,その応用である塩化物イオンの定量法を説明でき,計算ができる。
 (5) 重量分析全般について理解し,重量分析法に基づく成分分析法を説明でき,計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1中和滴定の原理を理解し,その応用である複成分の塩基の定量法を説明でき,計算ができる。中和滴定の原理を理解し,その応用である複成分の塩基の定量法を説明でき,ある程度計算ができる。中和滴定の原理を理解できず,その応用である複成分の塩基の定量法の説明,計算ができない。
評価項目2酸化・還元およびそれを利用する酸化還元滴定法についてを説明でき,計算ができる。酸化・還元およびそれを利用する酸化還元滴定法についてを説明でき,ある程度計算ができる。酸化・還元およびそれを利用する酸化還元滴定法についての説明,計算ができない。
評価項目3キレート滴定の原理を理解し,その応用である水の硬度測定法を説明でき,計算ができる。 キレート滴定の原理を理解し,その応用である水の硬度測定法を説明でき,ある程度計算ができる。 キレート滴定の原理を理解し,その応用である水の硬度測定法の説明,計算ができない。
評価項目4沈澱滴定の原理を理解し,その応用である塩化物イオンの定量法を説明でき,計算ができる。沈澱滴定の原理を理解し,その応用である塩化物イオンの定量法を説明でき,ある程度計算ができる。沈澱滴定の原理を理解し,その応用である塩化物イオンの定量法の説明,計算ができない。
評価項目5重量分析全般について理解し,重量分析法に基づく成分分析法を説明でき,計算ができる。重量分析全般について理解し,重量分析法に基づく成分分析法を説明でき,ある程度計算ができる。重量分析全般について理解し,重量分析法に基づく成分分析法の説明,計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 C 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この講義は本校の教育目標のうち,「発展力」を養う科目である。
分析化学で必要とされる溶液内の化学反応ならびに化学平衡に関する考え方を十分に理解する。
授業の進め方・方法:
全て座学で行う。
化学分析の手法で必要とされる化学反応および関係する重要項目について,演習・小テスト等を行う。
注意点:
分析化学に関連して,これまでに学習した化学分析法について復習しておく必要がある。
学習内容について,自主的に復習・予習に努める。
授業計画は学生の理解度に応じて変更する場合がある。
授業での到達目標が達成され,分析化学に関する基本的な原理の理解とその応用が習得されたかを評価する。
成績は定期試験により評価する。なお,原則として再試は行わない。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス 学習目標や方法・評価などについて理解できる。
2週 容量分析 容量分析について理解できる。
3週 化学平衡 酸・塩基の定義について理解できる。
化学平衡について原理を理解し,物質量に関する計算ができる。
4週 中和滴定 pHについて原理を理解し,説明,計算ができる。
中和滴定について原理を理解し,酸及び塩基濃度の計算ができる。
中和滴定曲線について理解し,説明できる。
5週 中和滴定 pHについて原理を理解し,説明,計算ができる。
中和滴定について原理を理解し,酸及び塩基濃度の計算ができる。
中和滴定曲線について理解し,説明できる。
6週 中和滴定 pHについて原理を理解し,説明,計算ができる。
中和滴定について原理を理解し,酸及び塩基濃度の計算ができる。
中和滴定曲線について理解し,説明できる。
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。
7週 演習 これまでの内容について原理を理解し,説明,計算ができる。
8週 前期中間試験 これまで行った内容について理解し,問題を解くことができる。
2ndQ
9週 酸化還元滴定 酸化還元滴定について原理を理解し,酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。
10週 酸化還元滴定 酸化還元滴定について原理を理解し,酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。
11週 酸化還元滴定 酸化還元滴定について原理を理解し,酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。
12週 酸化還元滴定 酸化還元滴定について原理を理解し,酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。
13週 酸化還元滴定 酸化還元滴定について原理を理解し,酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。
14週 酸化還元滴定 酸化還元滴定について原理を理解し,酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。
15週 前期期末試験 これまで行った内容について理解し,問題を解くことができる。
16週 復習 これまで行った内容について自らの課題を認識し修正できる。
後期
3rdQ
1週 キレート滴定 錯体,キレート滴定について原理を理解し,金属イオンの濃度計算ができる。
2週 キレート滴定 錯体,キレート滴定について原理を理解し,金属イオンの濃度計算ができる。
3週 キレート滴定 錯体,キレート滴定について原理を理解し,金属イオンの濃度計算ができる。
4週 沈殿滴定 沈殿滴定について原理を理解し,説明,計算ができる。
5週 沈殿滴定 沈殿滴定について原理を理解し,説明,計算ができる。
6週 沈殿滴定 沈殿滴定について原理を理解し,説明,計算ができる。
7週 演習 これまでの内容について原理を理解し,説明,計算ができる。
8週 後期中間試験 これまで行った内容について理解し,問題を解くことができる。
4thQ
9週 重量分析 重量分析について原理を理解し,説明できる。
10週 重量分析 溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。
11週 重量分析 溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。
12週 重量分析 溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。
13週 重量分析 沈殿による物質の分離方法について理解し,説明,計算ができる。
14週 重量分析 沈殿による物質の分離方法について理解し,説明,計算ができる。
15週 学年末試験 これまで行った内容について理解し,問題を解くことができる。
16週 復習 これまで行った内容について自らの課題を認識し修正できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。1
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。1後10,後11,後12,後15
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。1後13,後14,後15
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。1前3,前7
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。1前4,前5,前6,前7
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。1前6,前7
錯体の生成について説明できる。1後1,後2,後3,後7
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。1前3,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後10,後11,後12,後13,後14,後15
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。1前4,前5,前6,前7
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。1前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。1後1,後2,後3,後7

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000