到達目標
分析化学に関する事柄について学ぶ。具体的には次の項目である。
（１）分析化学の基礎，応用について理解し，説明ができる。
（２）中和反応を理解し，実際の計算を行うことができる。
（３）酸化還元反応の測定原理を理解し，実際の計算を行うことができる。
（４）キレート滴定の基礎，錯体形成の原理を理解し，実際の計算を行うことができる。
（５）沈殿滴定の基礎・分析手法を理解し，実際の計算を行うことができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
| 評価項目1 | 分析化学の基礎，応用について理解し，説明ができる。 | 分析化学の基礎，応用について理解し，ある程度説明ができる。 | 分析化学の基礎，応用について理解できない。 |
| 評価項目2 | 中和反応を理解し，実際の計算を行うことができる。 | 中和反応を理解し、実際の計算をある程度行うことができる。 | |
| 評価項目3 | 酸化還元反応の測定原理を理解し，実際の計算を行うことができる。 | 酸化還元反応の測定原理を理解し、実際の計算をある程度行うことができる。 | 酸化還元反応の測定原理を理解すること，計算することができない。 |
| 評価項目4 | キレート滴定の基礎，錯体形成の原理を理解し，実際の計算を行うことができる。 | キレート滴定の基礎，錯体形成の原理を理解し，実際の計算をある程度行うことができる。 | キレート滴定の基礎，錯体形成の原理を理解すること，計算することができない。 |
| 評価項目5 | 沈殿滴定の基礎・分析手法を理解し，実際の計算を行うことができる。 | 沈殿滴定の基礎・分析手法を理解し，実際の計算をある程度行うことができる。 | 沈殿滴定の基礎・分析手法を理解すること，計算することができない。 |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 A-1
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学習・教育到達度目標 A-4
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JABEE d1
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教育方法等
概要:
この講義は本校の教育目標のうち、「基礎力」を養う科目であり，法人で試料分析を担当していた教員が，その経験を活かし，分析化学的手法による定量分析等について講義形式で授業を行うものである。
(1) 第２学年の分析化学基礎で取り扱った容量分析・重量分析における化学反応・測定原理について発展する。
(2) 化学反応の定量的な考え方についてさらに深く学習する。
(3) 分析化学的手法による定量分析に関する知識を充実させるとともに理解力をつけさせる。
授業の進め方・方法:
全て座学で行う。
分析化学的手法による定量分析に関する知識を充実させる。
また，本科目は学修単位であるので，次のような自学自習を60時間以上行うこと。
・予習復習を行い，授業内容の理解を深める。
・単元ごとに演習問題を与えるので，各自取り組む。
・課題を与えるので，レポートに取り組む。
・定期試験の準備を行う。
注意点:
分析化学に必要な関連教科については復習しておく。
授業計画は学生の理解度に応じて変更する場合がある。
授業での到達目標が達成され，分析化学に関する基本的な原理の理解とその応用が習得されたかを評価する。
成績は定期試験（80％），レポート（20％）により評価する。なお，原則として再試は行わない。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
| 前期 |
| 1stQ |
| 1週 |
授業ガイダンス，分析化学とは |
学習目標や方法・評価などについて理解できる。
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し，溶液中の物質の濃度計算（定量計算）ができる。
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| 2週 |
中和反応（溶媒としての水） |
電離平衡と活量について理解し，物質量に関する計算ができる。
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| 3週 |
中和反応（水素イオン濃度，滴定曲線） |
強酸，強塩基および弱酸，弱塩基についての各種平衡について説明できる。
中和滴定についての原理を理解し，酸及び塩基濃度の計算ができる。
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| 4週 |
中和反応（pH計算と演習） |
強酸，強塩基，弱酸，弱塩基，弱酸の塩，弱塩基の塩のpH計算ができる。
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| 5週 |
中和反応（緩衝液とpH変化） |
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。
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| 6週 |
酸化還元反応（酸化還元反応と化学電池） |
酸化還元滴定についての原理を理解し，酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。
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| 7週 |
酸化還元反応（酸化還元反応を使った滴定） |
酸化還元滴定についての原理を理解し，酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。
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| 8週 |
酸化還元反応（COD測定） |
酸化還元滴定についての原理を理解し，酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。
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| 2ndQ |
| 9週 |
前期中間試験 |
これまで行った内容について理解し，問題を解くことができる。
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| 10週 |
キレート滴定（錯体生成反応機構） |
錯体の生成について説明できる。
キレート滴定についての原理を理解し，金属イオンの濃度計算ができる。
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| 11週 |
キレート滴定（錯体生成と平衡） |
キレート滴定についての原理を理解し，金属イオンの濃度計算ができる。
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| 12週 |
沈殿滴定（沈殿反応と溶解度） |
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。
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| 13週 |
沈殿滴定（モール法，ファヤンス，、フォルハルト法） |
沈殿による物質の分離方法について理解し，化学量論から沈殿量の計算ができる。
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| 14週 |
物質の分離と濃縮（イオン交換，膜分離，固液抽出，溶媒抽出，固相抽出） |
イオン交換や溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。
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| 15週 |
前期期末試験 |
これまで行った内容について理解し，問題を解くことができる。
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| 16週 |
復習 |
これまでに行った内容について，自らの課題を認識し修正できる。
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
| 分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
| 専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 分析化学 | いくつかの代表的な陽イオンや陰イオンの定性分析のための化学反応について理解できる。 | 2 | |
| 電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。 | 2 | 前2 |
| 溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。 | 2 | 前12 |
| 沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。 | 2 | 前13 |
| 強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。 | 2 | 前3 |
| 強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。 | 2 | 前4 |
| 緩衝溶液とpHの関係について説明できる。 | 2 | 前5 |
| 錯体の生成について説明できる。 | 2 | 前10 |
| 陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。 | 2 | 前1 |
| 中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。 | 2 | 前3 |
| 酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。 | 2 | 前6,前7,前8 |
| キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。 | 2 | 前10,前11 |
| イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。 | 2 | 前15 |
| 溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。 | 2 | 前14 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
| 総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
| 基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 専門的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
| 分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |